47 4人目のパーティーメンバーは
さて、サーシャとクロとプルミエギルド長のイベントをこなす約束をした。
待ち合わせ時間はリアル時間の日曜の朝5時という ちょっと驚きの時間だった。
――実はもう一人パーティー参加者がいて、その人の希望で出来れば人目につかない時間でこなしたいと思ってまして――
サーシャからそう言われて、まあ注目されるような状況は私も好きではないので了承。クロも朝は早いので大丈夫とのこと。
なので、前日早めに就寝し、早朝からログインです。
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ログイン後、SPを振って、プルミエへ向かう。
【魔法防御10%アップ】を取得し、メリッサちゃんのアクセサリのスキルスロットにセット出来た。
MPのないジローの場合、私のMP流用できたりする。ペットは主人と共有するところが多いのかな。
勝手に逃げ出すリスクがあるけど。
テイマーではどうなのだろう。好感度があるのはペット独自らしいから心配ないのかしら。
自分のSP消費して育てた挙句逃げ出される、というのはショックだもんね。
複数スキル取得したので、今のステータスはこんなところ。
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名前:フェザント/兎人
ジョブ:狩人 Lv12
HP:600/MP:180
・体力:21
・魔力:19P
・知性:19P
・すばやさ:23P
・器用さ:26P
・精神:27P(+3)
・満腹度:100
・SP:4P
装備:フレンドゴーストの弓(攻撃力13/耐久度28)/石鏃の矢(攻撃力4×60本/120Z)
破魔のワンピース(防御力:2)
破魔の胸当て(防御力:5)
破魔の篭手(防御力:10/攻撃力:14)
破魔のすね当て(防御力:10/攻撃力:14)
破魔のカチューシャ(防御力:3)
アクセサリー :防御のお守り(防御力+3)
アクセサリー2:集中力のお守り(精神+3)
アクセサリー3:エオストレーの首飾り
スロット1:【めげない心】
スロット2:【体術攻撃10%アップ】
アクセサリー4
アクセサリー5
有効スキル:【弓 Lv7】【リオンちゃん体術 Lv7】【鵜の目鷹の目 Lv6】【風魔法 Lv4】【罠 Lv7】
追加スキル:【調教 Lv3】【採集 Lv4】【裁縫 Lv1】New【工作・手芸全般 Lv2】New【付与 Lv1】New
取得可能スキル:
【ムエタイ】【柔道】【投擲】【武器攻撃10%アップ】【ガーデニング】【農業】【料理】【修復】
ペット1:ステルスアルマジロ Lv24
【アイギスの盾 Lv21】
【アイギスの檻 MP50】
ペット2:1/12ドール種 ガルドラーLv6
HP:130/MP:336
装備:水晶のワンド(攻撃力:5)
新緑のフリルエプロンドレスセット(防御力:12)
革のブーツ(防御力:5)
ピンクリボン
アクセサリー :ムーンストーンの首飾り
スロット1:【変化】
スロット2:【魔法防御10%アップ】New
有効スキル:【呪歌 Lv6】【魅了 Lv5】【剣術 Lv2】【裁縫 Lv6】【調薬 Lv4】
称号:"教官のお墨付き"/"天才リオンのお墨付き"/"ジャイアントキリング"/"ファンシーの町の友人"/"冥界を開きし者"/"神獣エオストレーの守り"
・イベント進行状況:"人形の夢と目覚め 3"進行中。秘匿ジョブクエスト進行中。
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道々また狩りをして、サーシャやクロとの待ち合わせ場所であるプルミエの冒険者ギルドへ。
ギルドの中はさすがにリアル早朝、閑散としていた。
冒険者ギルドの作りは皆同じ。私はカフェの方を見回した。
(えーっと、サーシャは…)
「あー、妹ちゃん! こっちこっちー」
(妹ちゃん!? この呼び方する人って)
背後から声をかけられビクリとする。
そーっと振り返ると、軽い方のイケメン…、もとい姉のクラスメイト、いやさパーティーメンバーのペケポンさんがいた。
――なぜか、サーシャとクロと同じテーブルに。
私はこの状況に困惑している。
なんで、ペケポンさんがサーシャと一緒なのだ?
姉やマーヤさんと固定パーティー組んでなかったっけ?
私の疑問が顔に出ていたのか、彼はその雑誌のグラビアに出ているような綺麗な笑顔で答えてくれた。
「サーシャちゃんにナンパされました」
「えーと…、はい、真実です」
「「マジか」」
サーシャの言葉に私とクロの声がシンクロする。多少のことでは動じないクロをも驚かせるとは、サーシャ、恐ろしい子!
「え、どういういきさつか聞いても?」
だって、二人の共通点が見えてこない! 狼人のペケポンさんはマーヤさんの動画見る限り、剣士だよね? サーシャは魔法協会の修行イベントこなしていたんだよね?
「いや~、私、昨日このイベントの攻略方法調べていたら、単身で攻略難しかったのでレベル上げでドゥジエムに行ったんですよね。そしたら、鍛冶師ギルドの前でこの方見つけて。ほら、私マーヤのファンだから、一緒に動画に出ているこの方も勿論見覚えあって。いつも、ファンの女性たちに囲まれているのに その時たまたまお一人だったものだから?」
うんうん、サーシャがマーヤさんファンなのは知っている。で?
「へい、おにーちゃん、今ヒマ? お茶しない?って声掛けたら釣れちゃって~。私、美形大好きなんです!」
「暇だったんだよね!」
「やめろ、お前ら、定型文でつるむなよ!」
「フェザントさんや、お言葉が過ぎるよ…」
クロが私の突っ込みを諫めるが、いや、だって、サーシャさん! 慎重な人だと思っていたのに、大丈夫なの!?
ヘラっと笑ってペケポンさんが返す。
「妹ちゃんの俺への信用度が底辺なの、なぜ? 俺、あなたのお姉さんの友人でもあるんですけど」
うっ、それを言われると痛い。
「し、失礼しました。ごめんなさい。あ、姉はダメンズなのでつい…」
「え? なにソレ聞いてない」
私のついポロリとこぼした言葉をペケポンさんが拾う。それまでの軽い調子が消え、表情が驚きに満ちている。
え? なに? まさか、実はただのクラスメイトじゃなくて姉の彼氏なの? それこそ聞いてないぞ、それ!
微妙な空気になったが、それをクロが打ち破る。
「んじゃ自己紹介も済んだところで、パーティー組もうか」
これらの会話のどこに自己紹介あったか、全員が聞きたいと視線で訴えたが、マイペースクロは気にしていないようだった。




