表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/92

45 ドレス製作


「SP10入手…!!」


私はこの事実に興奮を隠せない。

うれしーい! 

決闘(デュアル)終了後、【暁旅団】がケンケンガクガクしていたけど、お先にと言ってとっととその場を離れた。もう絡まれるのはゴメンだもんね。

深夜に武器屋さんに帰ったら、リビングでおじさんが晩酌していた。


「ただ今戻りました~」

「おう、お帰り。早かったなぁ」

「目的が達成されたので町の外まで行かずに済んだんですよ。あ、作業室、使わせてもらっていいですか? メリッサちゃんのワンピース縫おうと思って」

「おう、いいぞ」


お店には修復に使う作業室があって、裁縫関係の機材が揃っているのだ。こういうものは大抵自分で揃えるか、服飾ギルドの作業室を有料レンタルする。

これも住み込みのお得なところだよね。


(紅薔薇さんたちは、こういう利点が欲しかったのかしら。まあ、もう あげませんけども。あんな卑怯な輩を恩ある武器屋さんには近づけません!)


か~るく燃えているとおじさんがナッツ類が乗った小皿を私に掲げた。


「小腹がすくだろう。これでもつまみながらやったらいい。器用値が変わって綺麗に仕上がるぞ」


受け取った小皿のナッツは"バターマメ豆"と表示された。


「これも、ステータス料理ですか?」

「おうよ。マメマメしく出来るようにな。マメマメしく! ガッハッハ!」


おじさんは出来上がっていた…。楽しいお酒で何よりです。ありがたく頂きます。





静かに作業室に入ると私はさっそくSPを振る。防具製作に必要な最後のスキル、【付与(エンチャント)】へと。


「フフフ、これで防具制作に必要な【裁縫】、【付与(エンチャント)】が揃ったな! 【サイズ調整】は【工作・手芸全般】のアーツで代用可能だし」


そして、メリッサちゃんが獲得してくれた、型紙"基本のワンピース"と"フリルエプロン"のレシピを用意。【裁縫】のレベルが十分なので、まずこの2つを作ってみるぞ。


インベントリから生地を用意。今回はワンピースにはエメラルドグリーンの綿ローンのコットン生地、フリルエプロンは白い生地を使う。

サイズは作りやすいサイズでいいと言うので、1/3サイズで作ろうかと。人間サイズだと縫う範囲広いし、1/12だと手縫いじゃないと縫えない場所が多くなりそう。せっかくミシンに慣れたので、これでガーッと縫っていきたいもんね。

作業台の上に生地を広げる。


(で、次はっと。えっとマニュアルモード選択、それから"基本のワンピース"レシピを選択)


すると、生地の上に型紙が敷かれた。私は裁ちバサミを持って、チョキチョキと布を裁断。この辺りは自動モードの方が早くて綺麗らしいけど、初めてなので出来る範囲で手動でやってみたい。


裁った生地を合わせて待ち針で抑える。マニュアルモードと言っても現実とやはり違って、合わせる位置は赤く光って教えてくれる。なので全然違う身頃の位置を縫ってしまった、なんて事故は防げるわけです。ありがたい。

そして、足踏みミシンさん、登場! いや、やはり場数は必要だね。裾上げ経験のおかげでスイスイです。…アーツで発動なので、ほぼ自動ですけども。

レシピは音声指示で次に何をやるべきか指示してくれる。間違うとそこも教えてくれるのだ。

これって、VRの裁縫教室アプリの機能まんまでは。


さて、半そで部分にギャザー寄せて白いカフスをチク縫い。縫い合わせた身頃に縫い付けて、脇をミシンでまたダーッと縫う。

で、別に作った白い襟もつけて、上半身完成。アイロンしなくても綺麗に出来るのはありがたいな~。

スカート部分も裾を縫い、上半身に縫い付けて、背中からボタン留め出来るよう、ボタン付け。これはアーツ使用。基本のワンピース完成~。


ピコローンと完成音。

眼前にワンピースの詳細が出る。


『基本のワンピース:防御力2。効果を付与しますか?』


(はい! ここで、【付与(エンチャント)】だよ!)


私の【付与(エンチャント)】のレベルが低いから、Lv1でも出来る防御力+1の魔石を用意。防具職人の新人が使う魔石なのだ。

事前にリオンちゃんに確認済なのだよ!


「【付与(エンチャント)】!」


魔力がグンと減るが、ワンピースがピカと光る。


『防御力3のワンピースが完成。名前を付けて下さい』


(――やった…!! 防御力3出来た!)


名前は"新緑のワンピース"っと。

さすが武具のくくりか、ドール種用のサイズの小さいトルソーも武器屋さんに用意されていた。そこに飾ると、なかなか映えるではないの。"バターマメ豆"のおかげで器用値が今+5なのだ。そのおかげか仕上がりも美しい。


で、次はフリルエプロン。

これも型紙に合わせてパーツごとに裁ち縫い付けていく。

フリルもギャザー寄せてダーッとな。

ポケットもつけて、完成! 【付与(エンチャント)】~、で防御力これも3。【付与(エンチャント)】成功。

これも同様に名前を付ける。"ポケット付きフリルエプロン"っと。

ワンピースの上からトルソーに飾る。


(これで【サイズ調整】で1/12にすれば条件達成だと思うんだけど――)


なんか、物足りないんだよね。……靴かな。いや。


「下着だよねー」


思わずつぶやく。


こう、裏地なしのワンピースなので物足りない感があるんだよね。スカートの裾からフリルとか見えていたら華やぐんだけど。せめて、フリル付きのアンダースカートか、ドロワーズ履かせたい。でも、レシピがないし…。


私はしばらく考え込んだが、もらった"バターマメ豆"を口に放り込み、気合を入れる。


「よし! アンダースカートの裾に複数フリル付けよう!」


ワンピースのスカート部分の型紙利用すればアンダースカートとしての体裁取れるだろう。

木綿生地に型紙置いて、スカート部分だけチョキチョキ。ウエストはゴムにしよう。これ位なら家庭科でやったのでさすがに覚えている。フリルはエプロンで作った要領で3段分用意。トルソーに飾ったワンピースからチラリと見えるくらいの位置に付ける。

いい感じにワンピースのスカートにボリュームが出た。


(よーしよし。【付与(エンチャント)】!)


これも防御力3。おお、3つのアイテム纏えば、合計防御力9になるじゃん。

トルソーに飾ったワンピースとフリルエプロン、アンダースカートを見てうんうんと頷く。


(【サイズ調整】一遍に付けられないかな?)


そう思い立ち、【工作・手芸全般】から【サイズ調整】を選ぶと、複数選択ができた。ただ、MPはちゃんと複数分使用されるわ。

トルソーにあるアイテム選択3種を選択し、【サイズ調整】した後、思わぬメッセージが出た。


『セット登録すると【付与(エンチャント)】できるアイテムがインベントリにあります。付与しますか?』


(お? おおお?)


選択肢に複数のアイテム名が出てきた。


―スライムの核/ホワイトベアカライト/ベアカライト/ピオニ-結晶/森狼の魔石/ツノネズミの角/イノシシの魔牙・・・


(なんか硬そうなものばかり…。あ、強化アイテムか!)


最初のログインした時、武器や防具の強化に使えると聞いたのが、ガチャでもらったオパールだった。

初デスぺナで失ったけど、天国門前で初心者の弓強化は失った強化アイテムのオパールで可能な数値だったんだよね。

そう思うと、今回のドレス制作はお試しみたいなものだし、ボス戦でもらったベアカライトとかを使うのは少しもったいないかな。


「う~ん、よし、森狼の魔石を使うか」


沢山あるしね。


「【付与(エンチャント)】!」


グンとまたMP消費された。


『"新緑のワンピース"、"ポケット付きフリルエプロン"、"3段フリルアンダースカート"セット効果、すばやさ+3、防御力12。セット名をつけてください』


「おおおおお~!」


な、なに、この付与効果! うわうわ、防御力も単品で3つ装着時より高くなるんだ~。えーっと、セット名は"新緑のエプロンドレスセット"でいいかな。

慌てる私に、またさらに嬉しいメッセージがアナウンスされた。



『秘匿ジョブクエスト"人形の夢と目覚め 2"が達成されました』





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ