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危うい龍・真太&イヅ~生まれ変わっても第4部   作者: 龍冶


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22/22

第22話

 

 大統領の病死が発表され、そんな感じにシークレットの案件は片付けられ、真太はレディ・ナイラのボディガードを続けるように乞われた。

 しかし彼女は自分のめんどうは自分で見る事の出来るタイプだと思い断って、日の国に戻ってきた真太である。

 家に戻ると大統領邸で何があったか、おそらく皆はイヅから聞いているのだろう、イデが戻らなかった事を聞かれることは無かった。

 それから何事もなく数週間過ぎたある日、イヅは

「真太、イデは戻って来るんだろう」

 等と言い出した。

「そんな事俺に聞いても分かりっこないよ。何故、本龍に効かないんだ。兄弟だし」

「真太が詳しいだろうと思って」

「俺よかイヅの方がずっと詳しいと思うけどね。何せ兄弟じゃないか。あいつとはテレパシーで話が出来ないのか」

「僕ってパパと大人の関係になったら、他の奴とも大人の関係風になったよ。自然には分からなくて、電話するみたいに、会話するしかないんだ。名前を呼び掛けてね。でも、真太が帰ってきたころ、何度イデに呼び掛けても、通じないんだ」

「それ、早くアマズンで皆に言った方が良くはないかな」

 ため息混じりに言い、真太は、

「イヅも分かっているだろ、あの頃の事」

「何があったかは、分かるけど、真太たち二人の会話とか何言っているのか、良く聞こえなかった」

「そういうのは大した話じゃない、その内に帰って来るよ」

「僕は帰って来ないような気がする」

 イヅが深刻そうに言うので、

「その根拠は?」

 聞いてみると、

「僕の継母で、イデの実母のズズンが・・・」

「龍神の女性名って、川の名をもじっているね。あの三龍の名が変だと思ったけど、そのイデの母親の名の方が、何倍も変な気がする。ナイラの龍神がズズン?ズズンはアマズン出の名と違う?」

「僕の話の腰を折らないでよ。ズズンのパパはアマズンの龍神で、ナイラ川のママの所に婿になって行ったんだよ。例のありふれたパターンだよ」

「ごめん、どうぞ続けて」

「子供って割と母親の気性に似るね。シンも前世は立派な龍だったけれど、生まれて来て、ズズンの気性の影響で、感情的になったね。ズズンは凄く元気が無くなっているし、イデ本龍だって父親の死のショックも影響して、落ち込み方が酷くなって来たし、イデは、こっちに戻った所で活躍は無さそうだと思わないか、真太」

「なるほど、昔のシンらしくないと思ったのは、あいつはもうシンじゃなくて、イデになっているって事か。計算違いだったのかな」

「どんな計算?」

「お仕事済んだら、舞羅と第2の人生を歩む計画だったんじゃないかな。生まれてくる前の計画ではね。だけど、こっちに来て、段々悲壮感が生まれたね。きっと今は黄泉で、しくしくしているね。こりゃ、戻らないってのが正解だな」

「僕の予想で正解と思うだろ。でも、思ったこと言ってみた瞬間に、急に不正解になったな。今、イデが戻って来ている感じがする」

「USBBの方行じゃないよな。今更自首とか無いよな」

「でも随分ふらふらしている。どこへ行きたいのだろ」

「迎えに行ってこっちに連れて帰ろうよ」

 と言う訳で、イヅについて行き、イデを確保しようと思った真太であるが、以外にもイデはアマズンの方向に行こうとしている。真太は、

「アマズン川に潜るつもりなら、俺はもう帰ろかな」

 と思ううちに、イデに追いついた真太とイヅ。

「イデ、ママのとこに行くの」

 イヅが言うので、真太もイデをじっと見ると、中身が変わっているのがわかった。これは生まれてくる予定だった本来の魂のようだ。真太は意外に思って、

「そうか、お前は本当の、イデの魂だな。シンはその体から外れたのか。随分不思議なことがあるね」

 イデは真太をチラッと見て、それからイヅに、

「イヅ、やっと会えたね。僕が生まれてくるはずだったのに、あいつに先を越された。次はイダが生まれる気でいたから、僕、はじかれて、現世に行けなさそうだったんだ。腹が立ったから、大神様に文句言ったら、シンを呼び戻すって言ってくれた。そうで無きゃルール違反だよね」

「そうだね、ママのところに行こうね。ママ、元気が無くなったから、困っていたけど、本物のイデが来たなら、安心だよ」

「うん」


「なるほどねぇ」

 真太は、考えてみた。この本物のイデの怒りの念力かなんかも影響して、シンがネガティブだったのかもしれない。あの頃は前世のミスの記憶が有るにしても、いつものシンでは無かった。

 真太は、本物のイデが念力でシンの言動を支配したのなら『こいつ、只者じゃないかも』と思えた。アマズンの将来は現時点で最強と言える念力を持つイデの登場で、安泰なのが分かった。『もうこいつで決まりじゃないかな』

 イヅが振り返ってニヤリと笑った。同意見のようだ。

 しかし、真太は知らなかった。イデが思っていることを。

『僕の念を遮って弾いたくせに。僕は必死だったのに邪魔して、酷いや真太って』

 無自覚な能力者、真太の行く末は如何に。



 完





今回の小説「危うい龍・真太&イヅ」はこの第22話で終わらせていただきます。

今回もつたない文章とお粗末な顛末の小説を読んで下さった皆様、ありがとうございました。

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