20. 泥スライム
そして、俺が立ち止まっていると、
周りからベチョベチョという変な音が聞こえて来た。
おかしいなと思いながら歩くと、地面がベタベタになっており、泥かと思ったら、それらが動き出した。
「……って」
俺が走ると、下のベタベタしていた奴が集まってくっついて、スライムみたいになって、追いかけて来た。
試しに剣で切って見ようとするが、切ったら地面に散らばったら、またくっ付くので、きりが無さそうなので諦めて走る事にした。
あの魔物は、茶色でブヨブヨしている。スライムみたいなだから、泥スライム?
そして、俺は急いで走ったが……
「あれ、どこだっけ!?」
さっきはおばさんの後ろをついて行っていたので、ハッキリと来た道を覚えていない。
泥スライムは逃げても追いかけ来る。
まるでストーカーだ。
この場所はこんなに広い村だっけなと思いながら走っていと、
曲がった前にも泥スライムが現れた。
そして、後ろを見てみるとさっき泥スライムがいる。つまり今挟まれている状態だ。
泥スライムは時間が経つにつれ、大きさ増加していっている気がする。
【壁登り】を発動して、壁を登ってみると、周りは霧がかかっていて、周りが見えづらいそのため、適当に進むしか無かった……。
さっきから、似たような建物を走っているように感じた。
周りには泥スライムがびゅんびゅん跳ねて、付いて来ている。
大きさが2メートル越えしている奴もいる。
そして、前に光っている場所があったのでそれを目指す事にした。
後ろを見ると、泥スライムが尋常じゃない大きさになっている。
光りの場所が近くなったので、俺は思いっきりジャンプをした。
光りの中に入った瞬間に周りの景色が変わった。
「うっ……と」
着地すると、さっきの村に帰って来たようだ。
今のは何だったんだろうか……?
歩いていると、グラス達を見つけたのでそこに向かった。
「おぉ……ラーメンじゃ……ないか……」
グラスの顔色がとても悪そうだ。
「大丈夫か?」
「大丈夫……食べ過ぎた……だけだと思うから」
リーア達の方を見ると、グラスと同じ状態になっている。
「リーアそんなに食っても大丈夫だったのか?お金とか」
「実は無料だったんだよね……」
「そう……なんだよ……久しぶりの客だからって言ってね……甘い食べ物を沢山……食べたよ……」
ツキユは甘い食べ物を沢山食べたようだ。
ニアの方を見ると、とても苦しそうだ。
この前も同じようなことがあった気がするが……。
さっきの事は皆んなに黙る事にしよう。
「ところで、フライヤは?」
「フライヤは……村の門の前に座ってると思う……」
「わかった」
そして、グラス達はおじさんに相談すると魔法で何かをやって貰ったみたいで、すっかり元気になった。
「よし、主発するぞー!」
「「お!」」
グラス達はとても気分が良いみたいだ。
フライヤはこの村に来てから、具合が悪く、まだ戻っていないようだが「出発しても良いわよ」と言ったので行く事になった。
その後、1時間もしないうちに村に着いた。
「ここは、リープル村だよ。ここにはよく行くんなんだよな……」
グラスが言った通り、よく来るみたいで門番もグラスの事を知っているような振る舞いをしていた。
村を歩いていると、
「うっ」
グラスがまた具合が悪くなったようだ、そして続いてリーア達も具合が悪くなった。
そのため解散となった。
今日はこの村で泊まり、夜ご飯は各自食べる事になったみたいだ。
この村は小さい場所だが、いちようホールはあるみたいだ。だけど、俺は今日は色々あったので依頼などはやめとく事にした。
ーー
そして、俺はそこら辺の静かそうなお店に入いる事にした。
「いらしゃい」
店員は普通のおじさんだったので、ホッとした。
客は少し居て、静かにご飯を食っているようだ。
俺はそのおじさんと直接話せる、カウンター席に座った。
理由はさっきの村の事について聞きたいと思ったからだ。でもあの村は変な占い師がおかしかっただけかも知れないが……。
「あの、メニューはどこに書いてあるだ?」
「貴方から見て左の壁にメニューの一覧が貼っておりますよ」
左を見てみると確かに貼ってあった。
少し悩んだが、結局おすすめの料理を食べる事にした。
食べてみると、
「美味しい……この味はなぜか故郷を感じる」
俺は食事を半分ぐらい食べて、村について聞く事にした。
「あの……」
「どうしたんじゃ?」
「この村から1、2時間ぐらいで行ける村ってあるのか?」
「無いと思うが……早くても3、4時間ぐらいはかかるぞ」
「本当ですか?」
グラス達の様子とかおかしいなと思っていたが……まさかね。
「俺はさっきここから1時間くらいの村にいたんだけど……」
「本当かい? その村の名前なんだ?」
「実は……
この村は小さいから名前が無い。と言われてから、言うなれば"名も無い村"かなと言われたんだよな……」
「その話もっと聞かせてくれないか?」
おじさんは俺に顔を近づけて言った。
何か知っているのだろうか……




