ジェイクの想い、そしてケツイ
第3話です!!!
(次回第4話は未定です。よかったらブックマークを押して、更新をお待ち下さい)
(追記:夏休みの宿題が終わらないので、更新が9月くらいになりそうです。もう少しお待ち下さい)
「き、聞いてましたよ。それよりもジェイクさん、まだ僕は任務に行けないんですか?」
ええぃ!!ここは思い切って話題転換!!
こういう時当然ジェイクさんは「行かせねぇ!」とか言って話題を忘れるはずだ!
「え、だってお前遅刻するし」
ゥ゙…
「人の話聞かないし」
ウゥ゙……
「日ノ森やミカンと違ってまだまだ弱いし」
ウゥ゙ゥ゙ゥ゙!!!!………ッ………
想定していた何倍も冷静で、辛辣な返し方に、僕のガラスメンタルは粉々に砕け散った。
「大体そもそも日頃の遅刻グセでお前に任せるのが不安になるんだよ、、、反省しろよなたっく…」
「そ、そんなぁ………」
僕がそう肩を落とした時、
「…でも、待ってください。たとえ遅刻グセがあろうとも、清澄さんは毎日2時間、鍛錬は1度も欠かせた事はありません。
日ノ森さんとミカンちゃんとの実力は、活動経験の差だと思うし、そろそろ任務に参加させてはどうですか?」
メガネ先輩がジェイクさんにそう言った。
なぜだろう、いつもとてつもない聖女オーラを放っているメガネ先輩の横に、今日は天使までもが見えるぞ。
ありがとうメガネ先輩ッ!
僕はそう、心のなかで拳を握りしめながら思った。
「そうですよジェイクさん。僕が加入したその日から、ミカン先輩は今の僕より下なのに任務に行ってましたよね?そろそろいいんじゃないですか?」
メガネ先輩に続くような形で、僕はそう続けた。
さすがのジェイクさんでも、これは反論の余地はないんじゃないですか?ヘヘヘ…
僕の意地悪な心がジェイクさんに囁いたような気がする。
「お前……なあッ!…………いいや、とりあえず正面向け、正面。いいかぁ、話聞けよ。」
危なぃぃ……!!!絶対に悪魔の声聞こえてたよねぇ、あれ。
なにはともあれ、ジェイクさんは一旦一呼吸挟んでから話を続けた。
「いいか、、、はぁ…3ヶ月前クラウドが死んだのはわかるな。あの時俺は大分面食らったんだ。お前もわかるだろう?あいつは絶対失敗しない男だったが、なぜか死亡原因は『爆破物の不処理』が原因だったろ?……ファイター使いがやったんだよ。どんなにベテランで、実力者でも、それでも命を落としちまうんだ。」
クラウド、もとい『出雲 クラウド』は、かつて『S.J.S』
メンバーであり、無口ながら仲間思いでとてもカッコイイ人だったのだが、ジェイクさんが言ったように、任務失敗で死亡している。
でも何で今その話を?…
ジェイクさんは続けて言った
「お前に死んでほしくないんだよ。俺のわがままだけどな。ここまで育ててきたんだ。正直この道を諦めて自立してほしい、外れて幸せになってほしいと思っていたんだ。」
ジェイクさん、そんな事を思っていたのか…
僕は内心驚いていた。仲間の葬式の時にでさえ、涙を流さなかったジェイクさんは、少なくとも『死んでほしくない』と人に情がある人間ではないと思っていたからだ。
「でもな、清澄。俺は今のお前を見て気づいたんだ。
お前はあの時の…俺が助けた時の弱いお前じゃない。
『あいつら』と比べたらまだまだだが、十分すぎるほどの実力を持っていると思っている。だから清澄、約束してくれないか?」
ジェイクさんは僕の手をとり、目を見てこう言った
「『死ぬな。』これだけ約束してくれないか?」
この時、改めて僕の中のジェイクさんの像が変化した。
こんなに素敵な隊長の期待に、応えない部下がいるだろうか?
胸が、グッと熱くなった様な気がした。
なら期待に応えなければならない。
「当たり前じゃ無いですかジェイクさん。僕約束しますよ」
すると、僕のファイターが出現している事に
今初めて気がついた。
自身の生命エネルギーが形を成して現れたもの、それが
『ファイター』
練り上げられていった生命エネルギーは、まるで使用者の精神の映し鏡のような、独自の姿を創り上げる。
軟体生物の様な脚が一瞬見えたと思ったら、それはすぐさま人形に変化していった。
マネキンのような白い身体に、光り輝く無数のサファイアが散りばめられていく。
すべての変化が終わると、その像は、清澄の隣に静かに佇むよう現れていた。
『ブルー・オーシャン』
これが、僕のファイターである。
体のサファイアが煌き、光り輝いている様子を感じながら、僕は続けてこう言った。
「絶対僕は、死にません」
僕の目の前に、どこまでも続く大海原が広がっているような気がした。
ジェイクって不器用なだけで実はすごくいい人なんですよね
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