第3話「過去」 第2章 「電気」
第二章です。
第2章 電気
「新シイモノガ完成シマシタヨ。」
Σ.Ωは、そう言って、銅と亜鉛のリストバンドみたいなリングを
死季と林の分二組持ってきた。
「これは?」
死季が聞くと、Σ.Ωが、
「発電鬼デス。体ニ電気ヲマトイ、相手ニ放ッタリ、
電気ショックヲヲ与エテ相手ヲ殺スコトガデキマス。
刺デ水素爆発ヲ起コストキモ、ワザワザ油ヲ塗ッタ弾丸ヲ用イナクテモ、
コレデ火花ヲ起コシ爆発サセルコトガデキマス。
アト、コレ、林サンノ分ノコントロールデバイズデス。」
「で、電気を体にまとうの!!?」
突然、林がびっくりしてΣ.Ωに聞き返した。
危うくΣ.Ωは林のコントロールデバイズを床に落としそうになった。
「ハァ・・・。オットット。 ソウデスガ。何カ不都合デモ。」
「いやぁ、実はねぇ・・・。」
と林はこう話しだした。
「昨日の夜、両親がいないことを話したでしょ。実はその死因は、電気だったの。
そのグループは化崎組とかなんとかいうやつでね。
近所の実験変人の苗字と一緒だったからちょっとそいつを疑ったんだけどね。
まぁそれはさておき、
なんだかわからないけど親のいない子供たちが計画遂行に必要で、
それでその計画の最後の一人がお前だ。とか言われて。
その頃の私はそんな事さっぱりで。まぁ今でもわかってないけど。
それでお父さん、お母さんは庭の端に追い詰められて、
お母さん、お父さんは全身に電気を浴びせられて死んだんだ。
それを目の当たりにしたからちょっと怖くってね。」
「大丈夫デスヨ。自分ニハ絶対ニ当タリマセンカラ。
ソレヲツケテイル限リ、見エナイ絶縁体ガ体ノ周リニ張ラレルノデ、
自分ノ電気ダケデナク、他カラノ電気モ防グコトガデキマス。
モシ嫌デアレバ付ケル必要モナイノデ、
気ガ向イタラ付ケテモラウノデモ全然構イマセン。」
と、Σ.Ωが丁寧に安全性について解説してくれると
「ありがとう、シグちゃん。もし必要になったら使ってみるよ。」
死季も一時はどうなることかと思って横から見ていたが
林もΣ.Ωにお礼を言うのを見てほっとした。
「ソレト、死季様ノコントロールデバイズノ、アップデートガ必要デス。」
とΣ.Ωがコントロールデバイスを
いつ受け取ってもいいという体制ー両手を差し出して言うと死季は不思議そうに尋ねた。
「発電鬼のことか?
ああいう武器なら自動登録だからアップデートの必要はないと思うんだけど。」
「違イマスヨ。通信機能デス。今マデハ私トシカ通信シマセンデシタガ、
林サントモ通信デキルヨウニスルプログラムヲ、インストールシナケレバ。」
「まぁ使うときはないだろうけどな。」
死季が笑っていうと、林は怒って、
「使うよ!もしピンチになったら呼ぶからね。」
死季はまた笑って、
「どんな虫想像してんだ。無いでしょ。」
と死季はちょっと膨れた顔をした林を軽くあしらう。
「200万円の虫ですよ。どんな虫か想像できないじゃないですか。
こ~んなおっきい虫とか。」
と林は両手をいっぱいに広げて、想像している虫の大きさを表してみた。
見た目と変わらず子供っぽい。それに対して死季は、
「そんな怪物みたいな虫見たことも聞いたこともないから安心しろ。
だけどな、そんなやる前から助けを求めるような、
そんな軽い気持ちで任務を遂行するのはやめろよ。
前行ったように簡単じゃないんだ。俺とおまえが戦った時くらいに緊張感を持って。
一手でも間違えれば、
その後の出来事は全く正反対の道に転ぶことだってあるんだから。」
「・・・はい。」
林は少々反省して、Σ.Ωにコントロールデバイズの使い方を教えてもらい、
早速現場に向かった。
次回第3章です。
お楽しみに。




