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限界突破その16

 死神との決戦。

 あの日から俺達が待ちわびていたこと。


 準備はほとんど完璧だ。

 回復薬は多少少ないが、そのための修行だったとも言える。

 無魂石も結構集めたし、血石も熱で溶かして準備してある。


 血石は入れ物にいれて準備している。

 血石等の成分は、鉄などの金属製の武器を錆びさせる性質があるらしい。

 当然、質のいい金属には効かないのだが、持っていく価値はあると思う。


 忘れているものはないはずだ。

 うん。多分。

 やべぇ…前日から緊張してきた。

 そわそわして落ち着かないな…


「サーズ、緊張するな」

「別に」


 死神狩りに行く途中に聞くが、いつも道理の多少無愛想な返事が返ってくる。

 前は少し戸惑ってしまったがもう慣れてしまった。


「そろそろだよ」


 もうすぐ、死神の出るポイントに着く。今までからすると、大体決まっているようだ。

 今回の狩りはある程度疲れを残さないように、ちょっとしたら終わりだ。

 いつもみたいにほとんど一日中なんてことはない。


 それから着くまでのちょっとの間、無言の時間が続いた。

 死神の出現によって辺りの静かな時間の終わりが告げられる。。


「来た」


 また一言でサーズが死神が来たことを知らせてくれる。

 ここはいつも道理のばしょだ。岩だらけの山が連なり、ちょっと坂道だ。黒で覆われていて、空にも黒い雲。

 そこにゆらりと立っている死神。よし、やるか…


「ちょっと強めだな。俺がやる」

「ん」


 短い会話で終わるが、それもいつもだ。

 俺は最近手に入れた〔死神化〕を使用する。

 そして、鎌を立体化する。


「んじゃ、行きますか」


 死神の目も発動し、石もそこらへんのを拾う。

 

 死神は特有の奇妙な声で叫び、こちらに気付いて向かってくる。

 速い。

 やはり、強めの死神だろう。少なくとも、村の防衛の時より。


 だが、今の俺の敵ではない。


「ほい!」


 死神に向かい、石を凄い速さで飛ばす。

 が、死神は避けない。効かないと知っているからだ。

 だが、頭の悪い奴はここで避けようとする。


 今回の死神は逃げず、鎌を握り締めて突進してくる。

 ここが違う点。だけど、そんなの俺にとって無意味に近い。


 そんなの関係なしに、勝てる。


 死神が俺の目の前に迫り、ワンパターンな鎌の振り方をする。


「見飽きたぜ」


 ぼそっと小さな声で呟き、目をつぶって避ける。

 そして、鎌を死神に振り下ろす。

 タイミングはぴったり。死神は鎌を振っている反動で避けることなど無理だ。


 いつもはそうだった。

 今回の死神は体をひねらせ、直撃を避ける。

 腕を切り落とすまではいかないが、腕に当たった。

 そんなダメージ無いというように死神は止まらず後ろへ逃げる。

 顔が焦っているぜ? 良い気分だ。


「二体目来てるよ」


 ここで、サーズがつまらないと顔に出して、あくびをしながら言う。

 二体目は俺の後ろから来ていて、鎌を投げてくるが、見ないでもすぐ避けれる。

 サーズは一応小さい鎌を握り締めて、岩にもたれかかって休んでいる。


「どっちいく?」


 二体目の死神をどちらが倒すのだろう。

 いつもは一人一体だから、本当は聞くまでもないけど。


「分かってるだろ。俺行くよ」

「あいよ」


 という事で、俺は目の前の敵…やばい。少し時間が経ちすぎている。死神化の時間をあんまり消費させないためにもすぐ終わらせるか。

 死神と向き合ったが、その少しの時間に死神は、鎌を振って風の鎌を作り俺に襲い掛からせようとする。

 なんかの技だ。

 まぁ、全部避けれるけど。

 だけど、時間も無いので一気に片をつける。


「行くぜおらぁぁ!」


 力任せに鎌を振り回して、死神のほうにぶん投げる。

 これは、スキル獲得時から頭の中で、描いていたことだ。


 風の鎌を引き裂いて、死神をも引き裂こうとする禍々しい鎌。

 いつものことだ。


 死神は鎌が速く、避けようのが無理だと悟り、受け止めようとする。

 頭悪いのは背を向けて、逃げようとするんだよね。


 そして、死神は当然受け止めれず、横に引き裂かれる。

 断末魔の声を上げて闇の中に消えていく。いつものことだ。


「終わったぞ、サーズ」


 一応報告し、死神化を解いてサーズのほうを向く。

 サーズはまだ戦闘を始めていない。

 ゆらりと立ったサーズがでかい方の鎌を握り締めている。

 サーズとかのこの世界の人も、立体化などの技を使えるらしい。


 ちなみに、俺が戦っている時に、他の死神に攻撃されなかったのには理由がある。

 サーズの能力だ。

 サーズは攻撃対象を自分に変えることができる。

 任意で使うことができ、使われた相手はサーズしか見えなくなる。

 解除は出来るが、かなり体力を浪費するらしい。


「早めに終わらせろよー。今日はレベル上げじゃねぇんだから」

「分かってるよ。…勇者様、結構時間かかってたけどね」


 最後らへんをぼそっと小さな声で呟いているも、俺には聞こえていた。しかしスルー。


「頑張って」


 必要は無いが、一応応援の声をかける。

 それとほとんど同時に、サーズは走っていく。


 戦闘の時のサーズはほとんど無言だ。


 死神はローブの中から小さい鎌を取り出し、投げつける。

 それをサーズは片手でキャッチし、投げ返す。

 さすがに死神も驚いたのか、反応が一瞬遅れた。


 足に当たりそうになるが、鎌が死神をすり抜ける。

 何事も無かったかのようにサーズは死神のところまで走っていき、回り込もうとするが、死神は鎌を手に持って回転し、周りにあるものを切る。

 岩などの切り口が凄い。思わず触りたくなるほどつるつるだ。


 サーズはしゃがんで避けていた。

 回転が終わった死神は、筋肉を使って無理やり反動で鎌を振ろうとしていた。

 それをサーズは、死神の脇を通って、後ろに行く。


 小柄なサーズはスピードがある。

 しかも、鎌を作るので鍛えた腕力もある。


 死神が鎌を振り始める前に、背中を向けている死神の首に鎌を置く。

 そして、躊躇もせずに思いっきり引いた。



 死神の首は弾け飛び、岩に当たって消える。体も同時だ。

 見慣れていなかったらかなりグロテスクだろう。


「余裕だな」


 サーズが息も切らさず、やれやれと行ったように、ほこりをはらう。


「まだやるかい?」

「いや、いいよ。今日は帰ろう」

「おっけ」


 方針が決まったので、村に向かって進み始めた。

 案外近い場所にあるので、10分とかからない。

 

「明日、どうやって戦う?」

 

 何も決めていないので、サーズに聞く。戦闘の作戦はサーズとかが決めている。

 うーん…とサーズは少し唸って考えてから、答える。


「どうせ決めたって実践できっこないよ。それに、どんな攻撃とかわからないだろ」

「分かったよ」

 

 緊急時の対応などを少し話していたらもう村についてしまった。


「今日はもう休もう。明日、先に起きたほうが起こして。じゃ、おやすみ」


 俺の返事を待たないで、サーズは自分の家へ戻る。

 俺ももう休むか。最初に紹介された家を拠点にしている俺は、ちょっと歩いて家に着く。


 今日手に入れた、死神の肝を料理して食べる。

 それから、すぐに歯磨きなどをしてベットに潜り込む。

 風呂が無いのは残念だ。村の井戸で水浴びするしかない。


 ベットの中に入っていると、緊張して寝れないなど思っていたが、案外すぐ眠れた。


読んで頂き、本当にありがとうございます!

感想お待ちしております!

誤字脱字、技術、こうしたほうが上手くなる、矛盾等…教えていただければ嬉しいです!

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