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絵本  作者: 澄
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9/11

~モグラのフレンズおじさんの話~(9)

その光景を目にした時に、メアリー・ポピンズは、気づいたんだ。

 ……モグラのフレンズおじさんの目が、ショボショボしていたのは、……おじさんがそれをまるで、重大なことのように気に病んでいたのは……それこそ、メアリー・ポピンズに相談する程に気に病んでいたのは……

 彼は、哀しいという感情を閉じこめて、涙をこの降り積もった美しい花のように、心や、頭のなかにかためて、外に素直に表出出来なくなっていたから、なんだっ、て、……わかったような気がしたんだ。

 **

 きらきら降り積もる、モグラのフレンズおじさんの心の哀しみの結晶は、どこまでも透き通って、光の加減で七色に趣を変えるその硬質で脆く透明な花は、とても、とても、美しかった。

 **

 メアリー・ポピンズは、モグラのフレンズおじさんの近くに座って、フレンズおじさんの、心の花、とっても、綺麗ね!って、言う。

 フレンズおじさんは、少し、放心した後に、

「……ああ、綺麗だ。……本当に綺麗だ」


 ……そう言ってまるで、花が表情の上で開いたかのように、華やかに柔らかに、ぱっと微笑んだんだ。

そこには、そのままのおじさんが居るような気が、した。

 **

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