魔法の使い方
魔法使う時の文章…考えるの難しいよー
魔法を使いたければ、まず己の中にある魔力と向き合うこと。
お父様の部屋で見つけた魔法書。最初のページにそう書いてあった。
精神統一の仕方が書いてあったので早速試してみる。
まず目を瞑り、雑念を消し去る。自分の中にある暖かいものー魔力を感じとる。
目を瞑ると、心臓のあたりがぽっと暖かくなるのを感じた。これが魔力なのかな?そして、魔力を手前に引き出すイメージを想像する。
目を開けると、白く光るものが浮いていた。
そして、こう唱える。
「我が魔力の性質を示せ。そしてその力をここに表せ!」
すると、白く光るものはさらに眩しく輝き出した。魔法書いわく、赤が火、青が水、というように、色で自分が使える魔法が分かるらしい。
光が消え出し、色を認識できるほどになった。
私の魔力は、黄緑色になっていた。黄緑色。それはつまり、治癒魔法を使えるということだ。
上手く使えるようになれば、病気を治したりできるかもしれない!
その日から私の魔法特訓が始まった。
魔力の光を長く保てるようにじわじわ体を慣らしていく。10分間保てるようになったら、ようやく詠唱の練習である。
当たり前だが、何度唱えてもかすり傷すら治る気配なし。そりゃそうか…
あまりにも進展がないので、一度気晴らしに庭に行ってみようかな。お父様に見つからないように。
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青空が広がり、満開の花々が咲き誇る庭園。今は春なので、いつにも増してお花が多い。
庭園に設置されているベンチにもたれ掛かる。しばらくぼんやりと座っていると、しげみから物音がした。
「…なんだろ?」
近づいてみると、一羽のうさぎさんがいた。怪我をしているらしく、うずくまっている。手をかざして魔力を出す。本に書いてあった通り詠唱。けど、何の反応もしない。
「どうして…?何の反応もしない…」
泣きそうになりながら、さらに強くうさぎさんの傷口に手を当てた。すると急に黄緑の光が舞い出した。
「なっ、なに…!?」
驚いて立ち上がると、うさぎさんもびっくりしたように身じろぎした。光がうさぎの体を包み、すぐに消えた。
こわごわと見ると、うさぎさんの傷口が治っていた。ん?え?なんで?
魔法が…成功したのかな?
試しに自分の腕のかすり傷に魔力を込めてみたら、治った。わお。
放心する私。すると、うさぎさんが私の足元にすりすりしてきた。もふもふの毛がくすぐったい。
抱き上げると、暖かかった。元気になったみたい。良かった…
ひとまず、うさぎさんのお陰で魔法を使うコツは覚えた。今度、貧民街に行った時に使ってみよう。




