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神を越えたその先へ  作者: blaster
2章 洞窟迷宮
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迷宮深層 相棒

「ここは、、、?」

「何も見えないよ、レン。」

「暗いですね、、、。っ!魔力反応です!」

「チッ!また転移か!?」


俺はこの世界で三度目の転移を体験した。



~レンside~


「、、、成る程。ここからは1人で攻略しろってか。取り敢えず進むか。アクアとティアは大丈夫か?」


俺はゆっくり歩き始めた。



~アクアside~


「何、ここ?レンは?レンはどこ?」


私は一瞬混乱したが、直ぐ思い直す。


「1人でできたらレンに誉めてもらえる!」


私は駆け出した。



~ティアside~


「分断されましたね、、、。どこかで合流出来るのでしょうか、、、?、、、取り敢えず今は進むしかないようですね。」


私は不安を感じながらも主様と合流するため、足早に歩き始めた。



~レンside~


「ふっ、はぁ!」


コイツら、強い。アクアやティアじゃあ勝つことは不可能に近いぞ。心配だな。だが、、、


「久々に本気を出せる。来いよ、有象無象。」


俺は少し前に手に入れたスキルを使うために、無限収納(インベントリ)から二振りの刀を取り出す。


「『紅桜(べにざくら)』、『黒百合(くろゆり)』。」


右手には紅桜。真紅に染まった刀身が特徴的な刀だ。左手には黒百合。紅桜とは対称的に、刀身が光をも吸い込む漆黒に彩られている。紅桜と黒百合の特徴は、使い手と共に刀も成長するということだ。つまり、自分が強くなれば相棒も強くなる。

更に、刀自体に様々な能力が付与されているから(ロマンを追い求めすぎた蓮が暴走した結果)、手入れも不要で、刃こぼれの心配も無い。


「さあ、始めるか。」



──数分後──


「魔斬波!」


魔力の刃が迫り来る魔物に直撃するが、その体を浅く削っただけで霧散してしまう。


「くそ、固すぎる!どうすれば良い!?」


その時、横の通路から新たな魔物が出てきた。


(っ!囲まれた!)


「だったら、、、!」


蓮の体から濃密な魔力が溢れだし、集束していく。


(まだ、まだだ!もっと濃く!コイツらを一掃できる位の威力を!)


灼熱の業火(インフェルノ)では足りない。故に更に高威力に。

既に物理的な質量をも持っているそれを、より高密度に練り上げる。

魔物はあまりの魔力に警戒して近づいて来ない。

そして数秒後。


「完成だ。存分に喰らえ。」


練り上げた全ての魔力に属性を宿させる。纏うは、、、光魔法の攻撃型の『雷』。


雷神の一撃(ミョルニル)


──ズガァァァァンッ!!──


爆音と共に発動した大規模魔法は、数多くの魔物を消滅させ、破壊不能とまで言われた迷宮の壁を破壊した。跡に残ったのは、クレーターの真ん中にいる満身創痍の蓮だけだった。


「はぁ、はぁ。ゲホッ、うっ、、、くそ、魔法耐性のお陰で俺は死なずにすんだか、、、。」


と、その時。


「「「グルルルルルルルルルル」」」


大量の魔物が姿を現した。


「ハハ、っゲホッ!マジかよ、、、。それはキツいな。」


蓮は絶望的な気分になった。

だが、、、


「諦める気は、無いぞ?」


蓮は軋む体を無理矢理起き上がらせた。


「俺は、、、地球に、、、帰らなきゃ、ならねえんだ、、、!」


蓮が魔物の群れに突っ込もうとした時、


【私たちを使ってください、マスター。】


(誰だ?)


【紅桜と申します。】

【私は黒百合。】


(そうか、で、どう使えば良いんだ?)


【私は炎を、】

【私は雷をイメージして。】

【そのイメージを魔力と共に私たちにそれぞれ注ぎ込んでください。】


(わかった、やってみる。)


思考加速を使ったため、ここまでで1秒とたっていない。


「フッ。」


灼熱の業火と雷神の一撃をイメージして魔力を込めると、


─ゴォッッ!!──


紅桜からは鮮やかな紅い炎が、黒百合からは禍々しい黒雷が激しい音と共に出現した。


【さすがです、マスター。】

【威力、強い。】


「これなら、やれる。っと、その前に、『パーフェクトヒール』。」


負っていた傷が瞬時に治る。再生魔法よりもコストが低いから便利だ。


「さあ、行くぞ?」


言うが否や、地面を蹴ると、ゴバッ!と地面が削れ、蓮の姿が消えた。次の瞬間、


「はい、終わり。」


蓮が現れ、一拍。


──ブシャァァァァァッ!──


全ての魔物が例外なく両断されて絶命した。ある魔物は首が焼け爛れ、ある魔物は感電したように切断面が黒く焦げている。


「成る程、身体能力も上がるのか。」


【はい、約5倍程度です。強化を使わない事や、2倍にするなどの調整もできます。】

【ん、便利。】


「それは凄い、頼もしいな。」


【ありがとうございます、マスター。】

【嬉しい。】


「取り敢えず、身体能力の強化は使わない。技術を鍛えたいからな。」


そう言って蓮はハイペースで攻略を進めた。



──深層第10層──


「だぁ~!なんだコイツら!鬱陶しい!」


俺は今大量の蚊のような虫に追いかけられている。最初は数匹しかいなかったのだが、2、3匹倒したところで残りが一斉に逃げ出し、追いかけた結果がこの有り様だ。今では追いかけられている。


【マスター、頑張ってください。】

【ふぁいと。】


「ちくしょぉぉぉぉぉぅっ!」


俺は全力で疾走した。



──深層第20層──


「暑い、、、。何でこんなに暑いんだ!ここは地下だぞ!?管理者は何を考えている!?」


【が、頑張ってください、マスター。】

【ふぁいと。】


「お前らそればっかだな!?」


【あまり興奮すると血圧があがる。】


「やかましいわ!何でそんなこと知ってんだ!」


【、、、わからない。】


「誤魔化すな!え?ホントに何で?おい紅桜、説明してくれ。」


【ええと、、、。】


「命令だ、説明しなさい。」


【は、はい。実は、、、。】


「実は?」


【、、、私たちが剣の状態でマスターに持たれている時は、マスターとリンクしているので、記憶が少しみ、見えるのです。考えている事も大体わかります。】


「うそ、だろ?」


【、、、申し訳ございません。】

【マスターは地球でも魔法が使えたの?】


「ど、どうしてそう思うのかな?」


ま、まさかまさか!


【マスター、暗いところで1人で魔法の詠唱してた。】


「ぐはっ」


【ま、マスター!大丈夫ですか!?】


「ぐ、今日一番のダメージだ。ま、まあ良い。この話題はこれで終わりだ。」



──深層第30層──


「寒い!」


【頑張ってください、マスター。】


「、、、そういえばお前らは寒くないのか?」


【はい。剣の状態では(・・・・・・)暑さや寒さといったものは感じません。】


(ん?)


違和感を感じたが寒くてそれどころではないので、攻略を続けた。



──深層第40層──


「霧が濃くて何も見えない!」



──第50層──


「今度は砂漠か!」



──第60層──


「廃墟、、、。」



──70層──


「深林、、、。」



──80層──


「乗れる雲海、、、。って、どこまであるんだ!」



──深層第90層──


【マスター。】


「ああ。ここは東京だな。まさかこの迷宮の管理者は、、、。」


【マスター、敵が来た。】


「ああ。それも大量に。殲滅するぞ。」


【わかりました。】

【わかった。】


程なくして、敵の姿が見えてきた。


「っ、人間か?」


そう。大量の人間がこちらに突撃して来たのだ。


【マスター、違う。あれは人間に似た魔物。】


「チッ、面倒な。」


俺は混み上がる嫌悪感を押さえつけ、ひたすら人間の姿をした魔物を狩り続けた。


──5分後──


「はぁ、はぁ。終わった、、、のか、、、?」


5桁を越える魔物を倒したことで、心身共に疲弊していた。


「少し、休憩する。さすがに疲れた。」


【お疲れ様でした、マスター。】


「それにしても、アクアとティアが心配だな、、、。」


(敵がこれだけ強いとしたら、あいつらが勝つのは難しいな、、、。)


俺は一抹の不安を感じながらも、攻略を再開した。

次回はアクアsideの予定です。

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