職業の真実
やっとハロワで登録してきたよ。
とりあえず、オズさんを返そう。考えるのはその後だ。
「選択の自由さん、オズさんをふさわしい地位に戻して下さい。」
「あばよ、ダチ公。また会おうぜ。」
オズさんはいなくなった。
「ツグ〜〜、今日はもう攻略いかないの〜〜。」
「まだまだみんなの耐久力には余裕があるぞ。」
「今日はもうちょっと暴れたい気分かなー。」
「ウム、私の魔力も充分残っている。」
またみんなの記憶から、オズさんがリセットされちゃったみたいだ。
でも、今は確認しなきゃいけない事が多過ぎる。
「質問ターイム!皆さんで私の質問に答えられる人がいたら、挙手した上で答えて下さい。」
「また突然何を始めるつもりだ?相変わらずお前のやる事には説明が無いな。」
「シリルさん、発言は挙手してから、指名を受けた後にして下さい。」
「まず、第一の質問。メンバーの中で、スキルに職業がある事を知っていた人、手を上げてー。」
全員の手が上がった。
「何で僕に教えてくれなかったのー。」
「最初に会った時に、伝えていたはずだが。私のジョブは魔法使いだと。」
「それジョブでしょー。ジョブじゃなくて職業のスキルだよー。」
「何を言っている。職業がメイジでなければ、魔法使いのジョブが取れるわけ無いだろう。」
「こっちこそ、何それーー。それって常識なの?」
「あのね〜、基本職業で取れるジョブなんて、冒険者になった時の初心者レクチャーで、誰でも教わってるはずよ〜。ツグって、3歩歩くと忘れるチキンヘッドなの〜?」
「何それ?初心者レクチャーって?」
「ツグ、お前も冒険者登録した時に、ギルドで受けただろう。本当に記憶喪失になったのか?」
「シリルさん、俺冒険者登録して無いっす。オズさんの紹介で、私いきなりみんなとパーティー組んだっす。」
「おい、言葉遣いが訳分からなくなってるぞ。一人称が滅茶苦茶だ。ひとまず落ち着け。ところでオズさんって誰だ?」
何んてこったい。私は冒険者じゃなかったんだ。
とむでしの就業やいかに。




