この世界での力の行使には、法則があったのです。
電卓と画面を切り替えるのが面倒なので、愛用の電卓をパソコンの前で使っています。
「オズさんからパーティーを奪ってしまった事は、素直に謝罪します。でもみんなから、オズさんがパーティーを大事にしていた事は聞きましたし、私も同感したので、パーティーネームもそのままです。パーティーの方針も、レベルアップを優先する事以外、変えていません。
パーティーメンバーは、オズさんが作った時と気持ちはひとつも変わっていません。初対面扱いされるオズさんには不満でしょうが、すぐに以前の関係を取り戻せると、私は信じています。」
あのメンバーが初対面扱いとはいえ、本当のリーダーだったオズさんと仲良くやれない訳が無い。すぐに馴染むに決まっている。
「初対面で力を隠していた事は、お互いの立場を考えたら、すぐに理解して貰えると思います。あなたは村の周辺守護職。私は身元不定の放浪者。私の方があなたより強かったら、確実に警戒されるでしょう。私はあの時点で生活する手段を持っていなかったので、生活をする為力を隠すしかなかったのです。」
「でも、あなたに食事を保証して貰ってからは、力を隠しませんでした。全力で200人力を制御して、設備を壊さずに、あなたの依頼である下水道修復をしました。」
「あ・・・、あのなあ、お前、文法って知っているか?」
失礼な。一応とは言えど、前世界で高等教育を受けた身。一般社会人として常識的な文法は知っているはずです。敬語は苦手ですが。
「全力で、自分の全力を制御したら、見ている方には、今見ている力がお前の全力に見えるだろ?いかん、俺も自分で何言ってるのか分からなくなってきた。」
あーーー、理解できた。解り易く算数で言葉にしてやろう。
「ツグさん。元々私には200の力があったのです。でも、初対面の時には1しかないフリをしていました。
ツグさんは8の力が必要な問題に出逢いました。本気を出す事を決めた私は、全力で200の力を抑え込み、減算で200-192=8の力を使いツグさんの問題を解決ました。
ツグさんはそれを見て、私の力は1じゃ無く8だと思ったんですね。それも、 魔力で1の力を1×8=8に増幅していると。
だから5回目を過ぎると、魔力の消費を心配して、生活魔法だけでなく回復魔法も掛けてくれたのでしょう。」
「待てよ、減算で力を抑え込むってどういう意味だ?能力や魔力の効果を変化させるのは、高度な技術だ。乗算か除算でしか制御出来ないものだろう?基礎計算能力の加算、減算では制御能力が足りないから、変化出来ない。高等計算能力の乗算か除算で無ければ、力の制御は不可能だ。200の力を8に抑えるには、一瞬で除数を導き出し、魔法詠唱時の効果に除数を付加してやらなければならない。
待てよ、今計算してみるが・・・。えーと、200の力を8に抑えるには、25の除数が必要だ。俺は今の計算に3秒かかった。それをお前は一瞬でやったのか?凄まじい計算能力だな。魔法の天才という奴か?」
オズさん、そんな暗算、小学生でもすぐ出来ます。天才レベルなら、10桁超えても楽勝です。凡人でも、算盤の練習をすれば、出来る様になります。
それより、加減算で魔力を制御出来ないってどういう事なの?俺には普通に出来たけど。
パーティーに逢うと言ったな。あれはウソだ。(2回目)
予想外の所で躓いている。書き溜めをしていないから、書いているうちに構想が変わっちゃうんです。
でも、この設定は最初から考えていた事なので、ちょっと時間を使います。(またウソになるかも知れないけど)
出す場所を間違えたみたい。




