魔力、持てるかもしれない。
投稿遅くなりました。
ガッツリorzのポーズをとる俺に、ルカさんは嬉しそうに話しかけてきた。
「どうだ。ちゃんとステータス上がっていただろう?」
「お〜〜ま〜〜え〜〜。何て事をしてくれたんだ。俺魔族になっちゃったじゃないか!しかも2回使っているから、もう基本ステータス1.21倍になっちゃってるぞ。」
「ええっ!お前そこまで高いステータスを持っていたのか?ラッキースケベ度か?悪運の高さか?」
「そんな基本ステータスはねえ!」
「ちょっと待てよ、ツグさん。本当に 魔族に成れたのか?お前にはステータス確認の魔法が使えるのか?
それが本当なら凄い事だ。お前には基本ステータスも含めて、10パーセント上昇すれば人族の上限を超えられる程のステータスが何か一つでもあったという事だ。
一つでも人族の上限を超えられるステータスがあれば、魔族に昇格出来る。魔族に成れれば、他のステータスも人族の上限を超えて上昇させる事が出来る。
人族じゃなくなっても、人間なのに変わりはない。
お前は人間の勇者になれる資格を手に入れたんだ。」
シリルが説明してくれる。
そうか。俺は人族人間種から、魔族人間種に進化してしまったらしい。
どうやら人間は辞めていないようだ。
でも、ごめんよシリル。なにか一つではなく、全てのステータスが人外に上昇してしまったんだ。
野菜の星の人が、スーパー野菜人になった様なものか。髪の毛の色は金色じゃ無いけど。
でも、冷蔵庫の中の人達には、まだ勝てないだろう。何しろ他の種族を含めて、合計で20万もいたのだから。
「だったら、ルカがステータス上昇の魔法を使い続ければ、ツグさんのステータスは、上限を超えて上げられるぞ。」
シリルがとんでもない事を言い出す。
「馬鹿な事を言うな。《威風堂々》は私の魔力の50パーセントを使う。今回は高価なマナポーションが買えたから、続けて魔法が使えたが、普通に魔力の回復を待っていたら、1ヶ月はかかる。そんな事をしていたら、クエストが受けられないで、あっという間に金欠になるぞ。」
ルカさんが即座に否定する。
「あ〜、ひょっとして、ルカがダンジョンに行く事に賛成したのは、マナポーションを買って、お金が無くなったからじゃないの〜。
前から言ってたもんね〜。『一度マナポーションの効果を試してみたい。』ってね〜。」
「クッ、決して無駄使いではない。使ってみた事で、効果が確認出来た。魔力は全快するが、クールタイムが2ヶ月ある事が分かった。経験する事で学習出来る。これが成長するという事だ。」
「なんだか言い訳くさいわね。でも、いつも使ってくれてる強化魔法が魔力にして480も必要だなんて、知らなかったわ。だいぶ負担を掛けていたのね。ありがとうルカ。」
リリルの言葉に、何かが引っ掛かった。魔力480がルカさんの魔力の50パーセント。だったらルカさんの魔力は960。
選択の自由さんの言葉を思い出した。魔力を上げられる方法だ。
「方法は一つしかありません。魔力1000を消費して、魔素拡張能力拡張の魔法を使う事です。この魔法は、魔素拡張能力の上限を1上昇させる事が出来ます。」
選択の自由さんは、魔法が自分にしか掛けられないとは言っていなかった。
ルカさんの魔力が1000を超えれば、魔素拡張能力拡張の魔法を使って、俺の魔力を上げられるんじゃないか?
「すみませんでした。私は本当に、ルカさんの能力のありがたみを分かっていませんでした。お金も大切ですが、今はパーティーの為にルカさんのレベルアップを一番の目標にしましょう。
その為にも、経験値稼ぎの効率がいい、ダンジョン攻略をしましょう。」
申し訳ありませんが、戦闘シーンはありません。




