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史上最高のサキュバスと契約を結んだのは良いけれど、何か思っていたのと違うのでチェンジしたいんですが……え、もう遅い?  作者: 釧路太郎
夜のちょっとエッチな時間

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第三十六話 変態的なお兄ちゃん

 無言で呼吸をしているまー君を見るゆかとゆいの視線は冷たかった。

 まー君にはそんな意図は微塵もなかったのだが、ゆかとゆいにはまー君が股に思いっきり近付いて匂いを嗅いでいるようにしか見えなかった。

 実際に近くで呼吸をしているので匂いを嗅いでいると思われても間違いではないのだけれど、故意に行っているわけではないという事は理解してもらえなかった。


「うん、今ので確信したよ。お兄ちゃんは変態で間違いないね」

「自分はいたって真面目なお兄さんですよ。って顔して恥ずかしいことを隠れることもなく堂々とやってるなんてある意味では尊敬に値すると思うけど、そんな事を平気ですることが出来るお兄ちゃんは変態で間違いないね」

「お姉ちゃんのニオイを嗅いで凄く満足そうにしているところを見ると、変なニオイじゃなかったんだろうなってのはわかるんだけど、満足そうな顔をしているってことが変態度をさらに強くしちゃってるよね。今まで見てきた変態の中でも一番真面目ぶって一番奇天烈な事してるんだけど、お姉ちゃんはお兄ちゃんの行動をどう思うのかな?」

「なんていうか、気持ち悪いって感情はあるにはあるんだけど、それ以前に臭くなかったんだなって思う事でホッとした自分がいるよ。それとは別に、そんなにじっくり分かりやすく臭いをかがれるとは思わなかったんで驚いちゃったかも。もう少しわかりにくい感じでさりげなくしてくれたらもっと良かったと思うんだけど、思いっきり呼吸してたのは明らかにアレだなって思っちゃったよ。だから、お兄ちゃんを見る目が少し変わっちゃっても許してね」

「お姉ちゃんはいつもいい匂いだから近くで嗅がれても平気だと思うんだけど、私はちょっと汗をかいちゃってるからお兄ちゃんに近付いて欲しくないかも。だからと言って、シャワーを浴びに行くのも意識しているみたいでいやなんだよね。だから、お兄ちゃんは私のニオイを嗅ぐのは禁止だからね」


 反論をしようとタイミングを見計らっていたまー君だが、二人の言葉の応酬がいつまでも止まらないので割り込む隙間を見つけられなかった。強引に割り込めば話を聞いてもらうことくらいできると思うけれど、そんな態度で話しかけても二人に自分の意図が伝わらないのではないかと考えてしまう。変態のままだと認識されたところで問題はないのだけれど、それでも自分のやっていたことの意味を正しく理解してもらいたいとは思っている。

 その結果、やっぱり変態じゃないかと思われたのだとしたら、それはそれであきらめがつくというものだ。


「とにかく、変態のお兄ちゃんは責任をとってお姉ちゃんのことを大切にしなくちゃダメだからね」

「ちょっとゆいちゃん、変なこと言わないでよ。私とお兄ちゃんはそういう関係じゃないんだから。私よりもゆいちゃんとお兄ちゃんの方が上手くいくと思うし」

「そんな遠慮しちゃダメだよ。私も我慢するつもりなんて無いし、お兄ちゃんのことは二人でちょうどいい感じに分けて遊べばいいか。それでいいよね?」

「うん、独占するのは良くないからね。独り占めするのなんて、特別な人以外許される行為じゃないんだから」

「あれれ、でもさ、お兄ちゃんってイザーちゃんとうまなちゃんの事を独占してなかったっけ?」

「そう言えばそうだったけど、イザーちゃんもうまなちゃんもどう思っているのかな?」

「さあ、どんな風に思ってるんだろうね。でも、悪い話ではないってことは聞いたことがあるよ。何もしなくてもちゃんと報酬が支払われているみたいだし、不労所得ってやつになるみたいだよ。私たちもその仲間に入れてもらえたらいいのにね」

「不労所得は魅力的な言葉だけど、やっぱり私はいろんな人とふれあって生きていきたいな。お兄ちゃんが死ぬまで有効な契約だって聞いたし、お兄ちゃんは長生きしそうだなって思ってるもん」

「そうだよね。捕まらなければ変態は長生きするって法則があるからね」


 自分が変態であることが確定してしまったようなのだが、まー君は焦ることもなく二人のやり取りを見守っていた。

 まだ自分が割り込むタイミングではない。今のタイミングで割り込んだとしたら、関係ないうまなちゃんとイザーちゃんの話題に乗らないといけなくなってしまう。そんな予感がしていた。


「変態のお兄ちゃんはイザーちゃんとうまなちゃんのニオイも嗅いでるのかな?」

「どうだろうね。凄く自然な感じでニオイを嗅がれてたから最初は気付かなかったんで、いつも当たり前のようにやってるって可能性はあるんじゃないかな?」

「そうかもしれないね。当たり前のことを自然にやってますけどみたいな顔してたし、いつもやってるっぽい感じがありありと見えたよ」

「だからなのかな、最初は本当に気付かなかったもん。だけど、気付いた瞬間に恥ずかしくて顔が熱くなるのがわかったよ。だから、ゆいちゃんもお兄ちゃんに匂いを嗅いでもらわないとダメだよ」

「ちょっと待ってよお姉ちゃん。それって良くないよ。私は一杯動いて汗たくさんかいちゃってるんだって、だから、今の私はお姉ちゃんみたいにいい匂いじゃないんだから恥ずかしいって。ねえ、お兄ちゃんは私のニオイは嗅がないよね?」

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