XDAY マイナス6日
XDAY マイナス6日
王立大学、パルミールに1校しかない、ロイヤルファミリーのみが学べる大学だ。敷地は、50平方キロと巨大で、山を2つ持っていた。首都パルミールの郊外にあり、その隣には仕官大学があった。
この大学の護衛は近衛師団と、仕官大学の学生が受け持っていた。
スウとミリアはその日の朝、久々に大学に帰ってきた。
専用車が校門の前に止まる。
係員が身分証明書を確認する。
「ローヤル」
スウは驚いて、その係員を見た。
「ロイヤルファミリーのスウ姫とミリアさんですね、どうぞお入りください」
ローヤルがウインクして、身分証を助手席のミリアに返した。
「何してるのここで」
「仕官大学の学生ですので、護衛の任務についております」
他人行儀で、ローヤルがスウに応えた。
「キア王子は」
「お仕事に飛び回られています」
「門番している暇があったら、もっとやることがあるんじゃ無くて」
「大きな仕事も一歩ずつ、小さい仕事に思えても、無駄な仕事などありません」
ローヤルは笑った。スウは馬鹿にされたように感じて、むっとした。
「やっ、門番君」
後ろから黄色のスポーツカーが来た。ランボルギニー、往年の名車を改造したものだ。
乗っているきざな人物は、キリー・レイアム
年は24歳。最年少の王子だ。今は王立大学の教師も一部している。
王を出したこともある名門レイアム家の一員だ。
「今年も、模擬戦で楽しませてくれるのかい」
「よろしくお手合わせ願います」
ローヤルは頭を下げた。
5日後にある、仕官大学の機動歩兵を使った模擬戦だ。毎年、王子の一部と、近衛騎兵団のブルーナイトの一部が参加する。
去年はローヤルはキリーに戦いを挑みひどい目にあったのだった。
「少しは上達したかな」
「多少は」
「ま、楽しみにしているよ。スウ姫もこんなところで時間をつぶすよりも、早く教室に入りたまえ。ほかの子は大分進んでいるよ」
というと、スポーツカーを飛ばして、入っていった。
「なんか、名門を鼻にかけているのよね」
スウは、キリーが行った後でブスッと言った。
「スウ姫」思わず、ミリアが注意する。
思わずスウは首をすくめる。
「ローヤル、今年は勝ってよ。負けたらジョナスのクリームパフェね」
そう言うと、スウの車が動き出した。
「えっ、ちょっと待てよ」
ローヤルに手を振ってスウの車は走って行った。
「いいよな、ローヤルは、姫になつかれて」
同僚のコンド・バーミルが言った。
「俺たちは、蚊帳の外か。」
「ガキに好かれて、何が楽しいんだか」
ローヤルは肩をすくめた。
「お姫様に話も出来ない、俺を見てみろよ」
「何言ってんだ。この半年、羽目をはずすことなんて、全く出来なかったんだから」
「上流階級への道じゃないか」
「ふん、よく言うぜ、それよりも、新しい、彼女が出来たんだって」
「ま、下々には下々の楽しみがあるさ」
コンドは自慢を始めた。




