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転生したら推しが魔王様になってた件~④三度の結婚式は大パニック!  作者: 白狼 


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第一章(1):白亜の城の婚礼騒動

【シリーズ完結編】

「転生したら推しが魔王様になってた件~①三千年の時を超えて会いに行きます!」

「転生したら推しが魔王様になってた件~②魔界に行っても推し活は健在です!」

「転生したら推しが魔王様になってた件~③魔王と勇者の日本ホームステイ奮闘記!」の続編となります。 

登場人物たちの背景や物語の展開を深く理解するためにも、よろしければ先に第一部からお読みいただけると幸いです。

第一部はこちら: https://ncode.syosetu.com/n8840kn/

第二部はこちら: https://ncode.syosetu.com/n0934kp/

第三部はこちら: https://ncode.syosetu.com/n8452kr/



つい先日まで、私セラフィナ含む、五光の勇者は、佐倉花の世界でホームステイを体験してたの。

日本での毎日って、本当に楽しくて、今でも目に焼き付いてるんだ。


ほかほか湯気の立つ美味しい和食がいっぱい出てきて、お店には思わず「わぁ、可愛い!」って声が出ちゃうようなものも山盛り!


みんなで目を輝かせながら「あれもこれも素敵!」って大はしゃぎしちゃって、普段はクールなルシアン様も、ちょっとぶっきらぼうなカスパール君も、いつも難しい顔をしてるアルドロンさんでさえ、なんだかニコニコ楽しそうだったんだもん!


特にローゼリアちゃんは、初めて見る日本の街並みやお店に、目をまん丸にしてキラッキラさせてて、本当に楽しそうだったの。カスパール君も、そんなローゼリアちゃんのこと、いつも以上に優しい眼差しで見守ってたっけ!




でもね、あの日本での経験が、私たちの世界にすっごく影響を与え始めてるの。


特に私たち五光の勇者は、日本の文化や技術、それに学校とか、色々新しいことを見ちゃったから、もう頭の中が「これ、うちでもやりたい!」ってアイデアでいっぱいなんだ!


その中でも、一番熱心に頑張ってるのが、ルシアン様とアルドロンさん!


二人は、前から計画してた魔法学校の設立に、もう全身全霊を注いでる感じ。


日本の「学校」って概念、私たちの世界にはほとんどなかったから、日本で見たあの学校!みんなでワイワイ勉強して、いろんな授業があって、友達と遊んで…そういうのを見て、二人は「これだ!」って思ったみたい。


「ルシアン、この『制服』という概念は実に興味深いな。個人の属性を統一し、集団としての規律と一体感を促す効果がある。魔法学校においても、視覚的な秩序は重要だろう」

って、アルドロンさんが、日本から持ってきた高校の制服のパンフレットを真剣な顔でルシアン様に見せてるの。


横には、もう日本の教科書とか、よくわかんない難しい本とかが山積み!


アルドロンさんの研究室は、もう図書館どころか、秘密基地みたいになってるんだから!


「ああ、アルドロン。俺もそう思う。それに、あの日本の『校則』というものも、一見すると不自由に思えるが、共同生活を送る上で必要な規範を教え込むには合理的だ。だが、どのような校則を定めるべきか…」

ルシアン様も腕組みして、すっごく真面目な顔で考えてる。


二人の目指す魔法学校は、ただ魔法を教えるだけじゃなくて、みんながちゃんと成長できる場所なんだって。


「授業のバリエーションについても、検討の余地がある。日本の学校では、魔法とは直接関係のない『社会』や『歴史』『芸術』といった科目も重視されていたな。思考力や教養を深める上で、これらの科目は、我々の世界の魔法使いにも不可欠かもしれない」


アルドロンさんの言葉に、ルシアン様が「なるほど…!」ってハッとした顔。


「確かに、魔法ばかりでは、視野が狭くなるかも知れない。しかし、魔法学校で必要ない教科をどのように選んで、カリキュラムに組み込むか…それが難しいところだ」



もうね、二人の間では、毎日毎日、教育システムについて熱い議論が繰り広げられてるんだ。


(知的好奇心とかなんとかって、私にはちょっと難しい話だけど…)


とにかく二人は最高の魔法学校を作ろうって、本気なんだよね!



見てて、なんだか微笑ましいんだけど、私は一人でクスッと笑っちゃったんだ。


だって、私の頭の中では、転生前の日本で読みまくった小説とかアニメとか、ゲームとかに出てくる「魔法学校」のイメージが、もう鮮明に蘇ってるんだもん!


(あ〜、この学校作り、めっちゃワクワクするんだけど! 制服とか、どんなデザインになるのかな? きっと可愛いのがいいな! スカートはひらひらで、リボンはピンク! でも、校則とか厳しすぎたらヤダな〜。やっぱり、魔法学校の先生って言ったら、ちょっと意地悪で冷たいけど、実は生徒のことちゃんと見てる人いるじゃない? だから、ス〇イプ先生は絶対カスパール君だな! あの冷たい視線とぶっきらぼうな口調がたまんない! でも、みんなを導く校長先生は…う〜ん、やっぱりダ〇〇ルドア先生はアルドロンさんっぽい? 穏やかで賢い感じがそっくり! …あれ? じゃあ、グリ〇ィンドールは誰が寮監になるんだろ? あー、想像するだけで楽しい!)


私は一人、日本の創作物に出てくる魔法学校の登場人物を、勇者たちに当てはめてはニヤニヤと妄想を膨らませていた。





そんなある日の午後。


アルドロンさんの研究室の前を通りかかると、彼の真剣な声が聞こえてきた。


「…やはり、この記述は気になる。かつて存在した『魔法使いの王』、その系譜と『真実の王冠』。そして、それが王としての『資質』を試すという…」


「アルドロン、それは古代の魔術書にある、ただの荒唐無稽な伝承だろう。魔法学校設立に優先すべき案件ではない」

カスパール君の冷静な声が続く。


彼もまた、アルドロンさんと共に、資料の調査にあたっていたようだ。


「そうかもしれん。しかし、この古文書からは、微かに…まるで何かが反応しているかのような、奇妙な魔力の残滓を感じるのだ。特に、ルシアンの魔力に似た、それでいてもっと根源的な…」


アルドロンさんの言葉に、ひんやりとした空気が一瞬、研究室を満たしたように感じた。まるで、見えない何かが触れたような、そんな奇妙な感覚。


彼らが調べているのは、歴史の表舞台からは消え去っていた、恐らくは封印された魔術に関するものなのだろう。



私は立ち止まりかけたが、すぐに「ルシアン様も急ぎの打ち合わせがあると言っていたし、私も自分の仕事を片付けないと」と思い直し、そのまま通り過ぎた。



魔法学校の設立以外にも、日本で得た知識は、私たちの世界のあちこちに根付き始めてたんだ。


アルドロンさん、日本の「庭園」の美しさにすっかり魅了されちゃって、自分の研究室の広い敷地の中に、石とか砂だけで作られた庭とか、池の周りを歩く庭とかを再現しようと頑張ってるんだよ!


それに、日本の「家屋」の構造とか、木を組み合わせる技術にも注目して、特別な木材を使って、和風のお家を作ろうとしてるんだから、本当に研究熱心だよね!



そして、一番力を入れてたのが、日本の「温泉旅館」!


あのね、日本で疲れた体を癒してくれた温泉の文化が、アルドロンさんにとって、もう至福の体験だったんだって。

だから、魔術と技術をぜーんぶ使って、本物の温泉みたいに源泉を掘り当てたり、お湯の量を調整したり、素敵な露天風呂まで作っちゃったんだから、さすがアルドロンさん!


もう、感動だよ!


「リリア。君も、この湯の心地よさを体験するべきだ」


そう言って、アルドロンさんは愛するリリアさんを、自身が再現した温泉旅館へと誘ったの。


リリアさんは白亜の城でお留守番だったから、温泉は初めてだもんね。


「まぁ、アルドロン、素敵だわ…! これが日本の温泉なのね」


湯けむりの中で、リリアさんは心からくつろいだ表情を浮かべた。日頃の緊張から解放されて、夫婦二人でゆっくりと湯に浸かる時間は、本当に幸せそうだったな。


湯上がりに提供される、日本から持ち帰った文献を参考に再現されたお茶菓子を味わいながら、リリアさんは優しい眼差しでアルドロンさんを見つめた。


「ありがとう、アルドロン。あなたが日本で得た知識が、こうして私たちの生活を豊かにしてくれるなんて…本当に嬉しいわ」


リリアさんの言葉に、アルドロンさんは満足げに頷いてた。


アルドロンさんにとっては、自分の研究とか作ったものが、リリアさんが喜んでくれるのが一番のご褒美なんだろうね。




日本の文化が私たちの世界に新しい風を吹き込む中、いよいよルシアン様と私の結婚式という、とーっても大きなイベントが近づいてきてるんだ!


でもね、その前には、誰も予想してない「大パニック」が待ち受けてるなんて、この時はまだ誰も知る由もなかったんだ。




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