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27 模倣する獣
大きさばかりを気にしないで、されど耳から零れる音色。
草食系の装飾現身。新しきばかりが目につき、妄言の戸惑い。
「趣味の尊厳は塗り潰された」
猫の目と月の関係性に気づいた博士は論文を書き殴ったのち、狂ってしまわれた。
箱に詰め込んだオモチャは居場所を失くした。
店の在庫処分市での一幕、悲しみを詰め込んだ赤い夕日。
もれなくついて回る子供の勘気。
至らないことばかりで辟易する。
「冬に願いを求めるのは間違っている」
ここにないことを探し、マンホールの蓋を外す夢の住人。
地下に何があろうとも、そこにないはずのものがある。
群れの中で夢を見る。
優しい過去の夢。
羽が抜けて、消えるまでの間。
飛んでいくしゃぼんの玉を、濁った思い出。
誰も手を伸ばしはしなかった。




