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13 視線を落とした先に
今日見たことはすべてまやかしだって、地面に這いつくばる不審者が言ってた。
でも、あなたが不審者である必要はあったのかしら?
「常々移ろう諭吉の寂しげな横顔」
価値観は消えゆく。淀みの底に亡者のお手手。
「黄色いハンカチを落としませんでしたか。またの名を幸福と言うのですが……」
老人の知ったような決め顔に嫌悪感を露わ。
不自由な鳥の如く、目指すは地に蹲る謙遜の頂き。
「何故山に登るのかって? 君、それは問うべき問題ではないよ」
そうしたいからそうするのだと、昔のエロい人は言っていた。




