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つながらない物語  作者: 半信半疑
14/31

14 無礼者

 思わせぶりな一言が招いたのは、得体のしれない悪意だった。

 先触れに気が狂い、無数に生える手の感触ばかりが重なる。

 すべきことはいつも後ろに立っていて、口喧嘩が筵を起こす。

 何不自由のない生活に紛れ込んだ朝日の毒舌は、しかし、昨日の善意に嘘ついた。


「もっと上手くやれたはずなのに……」


 そう呟けることの、なんと幸福なことか。

 苦しみばかりが増幅し、吐けることのない罵詈雑言は行き場を失う。

 胃の中が荒れ、出血は血管の破滅。気味の悪い笑みは家出した。

『何も欲しくない』と、強欲な者が一人、崖に立っている。

 真実は蝋で塗り固められたものと知っているはずなのに、真っ黒な価値観で独り歩きしていた。

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