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はんぶんこ
「太った……」
この世の終わりとでも言うようなテンションで、彼女が言った。
そして、言われた側はものすごく反応に困る。
聞いていいのかわからなかったが、一応聞いてみる。
「何キロ増えたの?」
「……一キロ」
消え入りそうな声だった。
だけどそれは、太ったうちに入らないと思う。
それでも彼女は気にしているらしく、その日から、あんなに好きだったお菓子に手を伸ばさなくなった。
伸ばさないけど、ものすごく見てる。
それはもう、穴が開くんじゃないかと思うくらいに。
仕方ないなと、クッキーを一つ手に取って半分に割る。
半分は自分の口に、もう半分を彼女の口の前に持っていき、
「あーん、して」
彼女は少し迷ったあと、素直に口を開けた。
口を開けて待つ彼女を見ていたら、ちょっとだけ魔が差した。
割れていないクッキーを取り、まるまる一枚入れてあげた。
その後、めちゃくちゃ怒られた。




