表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/25

15話 襲撃

 僕は、ウェストヘイルに向けて帰路についていた。


 バーイヤー辺境伯領に入りウェストヘイルまでほぼ1日の所にたどりつき……


 僕は油断していたのだろう。

 事件が起きた。


 乗合の馬車で揺られ、ウェストヘイルまでの道のりの半分を来たころ、物陰から街道に人影が馬車を遮るように現れ、御者が驚き馬車を止める。


「何をしているんだ、危ないだろう」

 御者はそう言いかけたが、次の瞬間首が飛んだ。


 僕は御者をうしなった馬車の中に激しく頭をぶつけた。


「御者が殺されたぞ‼逃げろ、逃げるんだ‼」


 そういって乗合で馬車に乗っていた男が一人馬車から飛び出す。

 しかし、次の瞬間その男の首も飛んだ。


「ヴェルフと言う者はいるか……?降りて来るならば、他の者の命は助けよう」

 乗合の人達は震えていた。


 僕は立ち上がり、馬車の外へとゆっくりと出ていく。

「僕がヴェルフだ‼要件はなんだ……?」


 僕は馬車から降りながら、ゆっくりと、相手を刺激しないように地に降りる。


 馬車を降りた先で、フードを被った人物が僕の方を見ていた。

 顔はよく見えない。


「何が目的だ!」

 しかし、僕の問いにフードの男が放ったのはナイフだった。

 そのナイフは、馬車に命中し、そして爆発、馬車は木っ端みじんに吹き飛んだ。


「お前!お前は何をしたか分かっているのか⁉」

 僕の怒号に、フードの人物は、間髪を入れずに話し始める。

「私は黒の首の首領、今しがた邪魔な他人は消させてもらった」

 フードの男、黒の首の首領と申し出た男は淡々と語る。


「ただではおかないぞ、その怒りで悪しきに罰を、ライトニングブレイク‼」

 僕は黒の首の首領に雷の魔術を放つ。


 それは、確実に彼に命中した。

 しかし……


 彼はその場から崩れ落ちることも、苦悶の声を上げることもない。

「その程度か?」

 彼から帰ってきた言葉は残念そうな、あきれたようなそんな声だった。


「同類を見つけたと思ったが残念だ」

 黒の首の首領は落胆をあらわにする。


 僕の魔術をもろともせずに、黒の首の首領は、僕に向けてナイフを投げつけてきた。

 警戒はしていたものの、彼の鮮やかなナイフさばきに対応することができず、防御魔術が遅れてしまい僕はナイフの直撃を受ける。


 僕は、腕にナイフを受け、恐ろしい痛みに襲われた。

 恐らく毒だろう。


 僕はその場に崩れ落ちた。

「安心しろ、お前の命はとることはできない」

 黒の首の首領は淡々と告げる。

 その言葉を聞き取り、僕はその場で意識を失った。




 ----------------------------------------------------------------------------------


 黒の首の首領は、ヴェルフの心臓に向かってナイフを突き立てる。

 あっさりと胸をこじ開け、ヴェルフリッツの心臓がむき出しになった。

「これは……あらけずりだが、完璧な代物だ」

 黒の首の首領はヴェルフの心臓をマジマジと観察する。

 ヴェルフリッツの心臓には魔法陣が輝いていた。


「面倒だが、また会うこともあるだろう、完成された不死者よ……」

 感情を感じさせない不気味な声で黒の首の首領は告げる。

 黒の首の首領はヴェルフリッツを残し、街道の物陰へと静かに消えて行った。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ