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ありとあらゆる未来のある鼠として転生したから好き放題生きていく【旧】全ての可能性がある鼠に転生(仮)  作者: リント
第3章

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141話

城の中に戻るとカイとアレクシスがフレデリックが連れてきた子供達をどうするのか起こさないように静かに見守っている。


「……どうしろと?」

「あ、あはは、とりあえずフレイも戻ってきたし聞いてみようよ。って、カーラインさんなんで服に穴が空いてるんだい?!」


どう誤魔化せば良いのかわからないカーラインがフレデリックに目線で助けを求める


そう言えば1回風穴開けてたね……よし適当にごまかそうか!


「さっきね、帰る時にモンスターに襲われちゃってね。彼の強さを見ようと思って放置してたら怪我しちゃったんだよね。全くサボりすぎだよね。」


わざとらしくフレデリックが首を振ると一瞬フレデリックを睨むが気にしていないフレデリックを見てため息を付きながら話を変えるカーライン。


「……まぁ、そんなことはどうでもいいだろ。それよりまずはガキどもの生活が先だ。なんか考えてんだろ?」

「考えてないよ?」

「はぁ?!」

「いや、考えてはいるんだけど人手が足りてないのが現状だね。とりあえずはライラとかエルフたちに勉強と戦い方を教えて貰ってお店を開くためのお金が溜まるまでは僕が作ったダンジョンで採取してもらう感じかな?」


さらに鋭い目つきでフレデリックを睨むカーライン。


「ガキがいたずらに死ぬだけじゃねぇか。」

「そんな事ないと思うよ?見てみる?」


フレデリックの言葉が胡散臭く感じたカーラインがアレクシスとカイの方を見るが静かに頷いたのを見てため息を着きながら眉間を押さえる。


「……はぁ、信じられねぇがカイも頷いてるやがるし……とりあえず案内しろ。俺が見て判断する。」

「わかったよ。あ、アレクはどうする?」

「うーん……心配だし僕もついて行くよ。ただ、それより先にこの子達をベッドとかに連れて行かないかい?床は可愛そうだよ……」


あ、忘れてたね。まぁ、床みたいなところで寝てたし大丈夫だと思うけどね。


「なら、俺が連れておく。アンタに頼むと面倒だから布団をかけないとかありそうだしな。」


フレデリックを見ながら真顔で告げるとカイが出した分身が1人ずつ運んでいく。


……え、酷くない?しかもカーラインまで頷いてるんだけど……アレクは違うよね?


アレクシスにフレデリックが目を合わせるとさっと目をそらす。


え、アレクもそんな感じなの!ヤダ、僕の評価低すぎない?……心当たりが少なからず有るのが悲しいね。


カイが子供達を全員連れて行くのを見終えるとカーラインが案内するように促す。


「ほら、行くぞ。案内しろ。」

「……うん、じゃあ行こうか。」


ショボンとしたフレデリックがアレクシスとカーラインの手を掴みダンジョンに飛ぶ。


「……本当にダンジョンかここ……」


黄金色の麦、実りに実ったワタなどが植えられ人々が回収している空間を見てカーラインがポツリと言葉を漏らす。


「凄いでしょ!ここなら子供は死なないよ!ただ降りたら普通にダンジョンだから子供はここで作物を回収してもらうよ!」

「……ああ、そうだな。疑って悪かったな。」


フレデリックが自信満々に返すが普通のダンジョンではありえない光景に軽く謝罪する。


「じゃあ、下も案内するね。」


下の階層に進むと洞窟の壁に様々な鉱石が露出しそれを男たちがピッケルで破壊し採掘し荷車で運んでいる。


「……こんなのありかよ……」


なんかカーラインの反応が面白いね!でもここからは普通のダンジョンだしどうしようかな?


フレデリックが自身の常識では測れず固まっているカーラインを見ているとアレクシスがニャロンダイトを取り出す。


「この階層の下からモンスターが出るんだけど僕もカーラインの実力見て見たいし少し行かないかい?」

「いいよ。あ、でもダンジョンの手直ししたいからやっぱり2人でお願いできる?」

「……俺は了承してねぇぞ?だが、まぁ良いぞ。」


じゃあ、少し僕は席を外そうか。取り合えず邪魔が入らなそうな一番下まで行こうか!


一番下の階層までフレデリックが転移をすると黒い波に襲われる。


「わわ、いきなり何?!」


飲まれる前に空中に逃げると今度は青い炎をまとった鳥がフレデリック目掛け飛んでくる。当たるタイミングで拳を合わせるがすり抜ける。


忘れてたね。そう言えば最後はあの2体にしてたね!じゃあ、始めようか!



アレクシスSIDE────


フレデリックが眼の前で消えたのを確認して下に降りる。下に降りると襲ってきたゴブリンの首を捻じ曲げながらアレクシスに話しかけるカーライン。


「なぁ、俺武器ねぇんだがどうしたら良いんだ?」

「あ、忘れてたよ。えっと何の武器を使うんだい?」

「鉈と盾だな。聞いてどうするんだ?」


カーラインの返事を聞くと武器を作り出すアレクシス。出来た武器を軽く振るとカーラインに手渡す。


「便利なスキルだな。」


渡された鉈でゴブリンの頭を叩き割る。ドロップした魔石をポケットに無造作に突っ込む。


「なぁ、1つ聞いていいか?」

「構わないけど、何をだい?」

「お前、勇者だろ?しかも俺の何代か後のな。何でこの国にいる?」


鉈を構えながらアレクシスから距離を取り警戒するカーライン。


「簡単だよ。国を捨ててでも僕がフレイと居たいからだよ。それに見てないと彼は煙のように消えちゃう気がして怖いんだ。」


何処か悲しそうな笑顔を浮かべたアレクシスは剣のグリップを強く握りしめる。


「……そうか。聞いちまって悪いな。」

「気にしなくていいよ。逆の立場なら僕も聞いたと思うしね。それより先に進もうか。」


カーラインに顔を見せないように奥に進もうとするアレクシスを見て罰が悪そうに頭をかくカーライン。


「いや、そうだな。代わりといっちゃ何だが1つ教えてやる。」

「何だい?」

「勇者のスキル、ブレイブソウルについてだ。」


首をかしげるアレクシスを少し嬉しいのか悲しいのかよくわからない表情を浮かべるカーライン。


「ブレイブソウルは自身の理想が強く反映されるスキルだ。理想が変われば能力も変わる。……俺がそうだったようにな。」

「……」


鉈の刃先を見ながら何かを振り返るように目をつぶる。


「お前のブレイブソウルがどんな能力か知らねぇが自身の理想を強く持て。俺みたいになるぞ。」

「……うん。」


カーラインの言葉に下を向くアレクシス。


「さて、この話は終わりだ。ほら、行くぞ。」

「わ、ちょ、ちょっと待って。」


下を向いていたアレクシスを追い抜きダンジョンの奥に進んでいくカーライン。



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