壱の幕 ~打倒!連聖小太郎編~
己にある力は、偉人の力を借り、敵を倒す!?
師匠は山田浅衛門!?
頼り甲斐のある?アニキ、長谷将門
(実在する人もいますが、だいたい架空です。)
……『少年、貴様に力を託そうぞ。』……
……『確かに託しましたよ、少年?』……
「ん~?変な夢だったなぁ。しかし誰なんだ?力託すったってどんな力なんだろう?力があっても制御出来なきゃやだなぁ。」
とぶつぶつ言っているこの少年、何も変鉄もない何処にでもいる普通の少年だ!名を酒井忠也。年は16。金持ちではないが貧乏でもない。彼女ナシ=年齢だ!良かったな全国の非リアども!此処だけの話、此処だけの話だそ?この少年、ヤンデレなのだ!ん?私か?私は…そのうちわかるぞ!焦らない焦らない。
少年、何やら耳を立て始めた。何か聴こえてきた。
『……起きたか……裏の山奥で待っているぞ………』
「!?、俺はおかしくなったのか!?いやそんなわけないダイジョブダイジョブオチツケ。んん!けど、さっきからなぜか刀を握りたくなってきた。まさか、力ってのは殺人鬼じゃないだろうな!やめてくれよ、捕まりました~なんて洒落にならねぇからな!」
と言ってる間に着いた。オーイ!少年、着いたぞ!山はすぐ裏だ、一分もかからない。田舎だねぇ。
「ぼんやり何か光ってんな。あれ、思念体ってやつか?おわ!具現化した!?」
「拙者は山田浅右衛門と申す。貴殿は先程から刀が握りたくて疼いているようだな。それは貴殿が力から乗っ取られようとしている証だ。故に貴殿を鍛えてしんぜよう。」
「山田浅右衛門?聞かねぇ名だな?でも力から乗っ取られて狂うのだけはやだな。それじゃあ、お願いいたします!浅右衛門さん。」
「違う!」
「え?」
「師匠、師範と呼べ!」
「は、はい!師匠!」
「うむ、では我が剣術の話をしよう。そんなに関心があるのか?御主も日本男児だな。」
「いいから早く聞かせてくれ!」
この少年、普通の少年だか、中二病も少々まだ治っていないのである。おめぇ、どこぞの暗黒炎の極め手の目ぇ使いか。それとも燃えてる好戦的な戦士か?
「わかったからそう急かすな、世間では色々と云われてるが、この世界の我は『試剣術』を得ている。詳しくは調べろ。御主らの世界でいうならググれだったか?」
「妙に最近に強いなこの侍!」
「ほれ、これを振るうてみよ。」
刃長三尺三寸の長刀を渡した。この少年使えるかねぇ?
「っと、重てぇそして長ぇよ!ん~俺の予想は伝説の刀だったりするんだけどなぁ。」
「そんなもん、我が切った人の血でとっくにの昔に妖刀化しとるわ。」
「さらっとおっかねぇこと言ったよこの人!」
「まあ、斬首係だったからな。」
「結局殺人鬼じゃねぇか!」
「殺人鬼とやらと斬首係は違うぞ?」
「同じだろそんなもん。」
「これだから若者は……良いか?気の赴くままに人斬るのが殺人鬼、雇われて仕方なく殺るのが斬首係だ。覚えとけよ、テストに出すぞ?」
「何!?試験あるの?」
「当たり前だ。」
「その前にまず振れ。」
「わかったよ。」
少年は刀を振り回している、周りから見れば一人ごと言いながら、何かやってる中二のヤバい人にしか見えない。これでも主人公なので暖かい目で観てやっておくんなせぇ。
浅衛門の方はというと、何やら懐から出した。紙である。なるほど、少年の駄目なところをメモしているのか、これぞまさに《勤勉デスネェ~》である。だか、少年の方は日常から《怠惰デスネ》である。おっとアドバイスするようだ。
「何とかさまにはなっているが、駄目駄目だな。……しかし御主の魂、彼の第六天魔王の風気纏っているようだ。その禍々しさが身を救う日が来るのやもしれんな。」
「剣術を匠の域までこなしてるから、そう言われるのは仕方ないけど、どうやったらそんな魂までわかるんだ……」
「いずれ御主にもわかる日が来る…ん?殺気を感じるな?御主の底力、見せてみよ。」
「殺す気か!」
「心配いらぬ、死にかけたら我が助ける。」
二人が話している間に刺客登場!拍手でお迎えください!
「あ、どうもどうも。スゲー歓迎されてる。俺、雑魚だからかな
……グスン……」
「あーもう泣くなって。名前を聞きたいんだか?」
「拙者か、名などない。名無しでこの世を生きて来たからな。」
「んじゃ、俺がつけるぜ。そうだな、一ノ瀬 才蔵なんてのはどうだ?」
「一番目だからって一ノ瀬……」
「無いよりマシだ!つけてやったんだから感謝しろよ!」
いつまでこれが続くのやら……
「まあいい、あの方にお前を少しマシにしてこいと言われたが、半殺しくらいでないと無理だな。」
「名付け人をこれでも殺すなよ!」
「それでは参る!」
「無視かよ!」
やっと始まりました熱い男のバトル!実況司会はこの翼雅 幸輝でお送りします。おっと先制は才蔵!横でも縦でもなく斜めだ、普通の刀を二刀流だ!それを長刀で受け止め流した忠也!だが力の差で刀を弾かれた!もうだめなのか!ん?おっと浅衛門さんが止めに入った!
「少しは手加減してやらんかぁ。」
「すいません、師匠!」
おおっと!才蔵は忠 の兄弟子だった!
「悪かったな、俺の名は将門だ。」
「平家の?」
「違う」
「長谷 将門だ。」
「それじゃあ将門アニキ、これからよろしくお願いします。」
「おう、よろしくな忠也!」
「弟子同士仲良くなったところで御呼びでないお敵さんのお出ましだ。」
忠也の元に突然刃が飛んで来た、それも全方向からだ。敵は七人の黒ずくめ、コ○ンではありません。忍者スレ○ヤーの方だ。
「おっと、せっかく出来た弟弟子を死なす訳にゃいかねぇんでね!」
将門は己の刀で周囲を薙ぎ払った。
「何ボサッと突っ立ってるんだ!死ぬぜ?師匠にもらった刀あんだろ、使え!」
「え、でも……」
「何もしねよかマシだ!闘え、忠也!己の内に秘められた闘心を燃やせ!」
「わかったよアニキ!」
「お敵さんちょい待って?」
相手は言葉は言わぬが首を縦に振った。この敵さてはゆとりだな!?その時、さっきまで一言も発しなかった師匠からアドバイスが飛んできた。
「おい忠也、心を無に然し闘心燃やすだ。できるできないじゃない、やれ!」
「はい!師匠」
『闘心を燃やせ、無になるんだ!』
「いいぞ、かかってこい!」
敵は何かを感じ取ったのか、先ほどとは変わって慎重になった。
黒ずくめ達は、将門に三人、忠也に四人ついた。
『少し多いが頑張るしかないか……!』
「酒井忠也、参る!」
威勢良く相手に斬りかかったが弾かれた、次は相手が後ろから斬りかかって来た、こちらも負けじと返す、五分五分の闘いになっている。その時だった!
「くっ!」
相手の刀が自分の肩に当たったのだ。
「まだだ、まだ終わらないよ!こんなところで死んでたまるもんか!」
忠也の中で何かが弾けた。
『我に刃向かうとはいい度胸だ。第六天魔王の力、とくと味わって地獄へ墜ちるが良い。』
「っ……!」
相手も嫌な何かを感じたのか逃げようとしたが、
『我に背中を向けるとは、ずいぶんとなめられたものじゃのう。わかった、じっくりじわじわと苦しめながら死ぬが良いわ!』
『我が魔王の名において滅する、鬼王絶円輪一式!』
魔方陣が相手の足元で光っている、これはどうしたことか相手は動けない。
『逃げるに逃げられんだろう?見えないだろうが死者から足を掴まえられておるからだ。フフフフフフ、地獄の底でじわじわじっくりと苦しめ!』
黒ずくめ達は、魔方陣の中に消えていった。
一方、将門の方はというと…
「どうしたよ?時が止まったように遅いぜ?この程度かっ!」
二刀流ではなく一本で立ち向かっている。斜めに斬って、突き刺し、斜めに斬っては突き刺すの繰り返し。速さはclockupしたアレである。三人とも全滅。
「ずいぶんと簡単だったなぁ。殺りがいねぇや。」
「アニキぃ!終わったよー!」
「おい、忠也てめぇ、何いつも通り魔王モードで倒したよーみたいな雰囲気になってんだ!初回だそ、初回!」
「え?アニキ何言ってるの?俺魔王なんかになってないよ?」
説明すっか、あれだ。主人公は自分の能力に気づかない奴だ。だんだん自覚してくあれだ。よくあるだろ?
おっと師匠からのお一言か?
「おい、忠也。」
「はい、何でしょう?」
「お前は信長様の強大な力を有している。恐らく私の能力も持っているはずだ。だが、これからは私が出てくるのはたまにになる。大人の事情というやつだ。そう言ってもちょこちょこは出るぞ。頑張れよ……」
「師匠、試験とか剣術の稽古は!?」
「ああ、我流でいいぞ。」
「急に適当になったなおい!」
と忠也に。
「師匠、また来週~!」
「見てちょうだい!」
と将門に。
一応、波乱の一幕は降りた。
「帰るか、忠也。」
「ええ、アニキ!」
忠也、帰ろうとしたその時
「おい、どこ行くんだ?道場はこっちだぞ?」
「え?自分の家に帰らせて下さいよ!」
「師匠についたからには道場暮らしだ。これ当たり前な。」
「ええー!?」
さて、次はどうなるやら楽しみにしてな!手ぇ真っ赤に燃やして、轟き叫ばしとけ!あばよ!
┃能力紹介┃
酒井忠也
《第六天魔王 織田信長の力》
《 ? ? ? 》
《 ? ? ? 》
この三つを扱える程度の能力
長谷 将門
《時の流れを歪め、自由自在に操る》
《 ? ? ? 》
《 ? ? ? 》
この三つを扱える程度の能力
作者の気まぐれで紹介してます。
どうも、バリッバリ初心者の青ナビです。
いかがだったでしょうか?『偉人伝身 古の力の使い手』楽しんで頂けたのなら幸いです。もし、もっとこうした方が良い!などの意見がありましたらコメントまで、Twitterでも。
本当に初心者で専門学科とか行ってないので、無理な要望はやめてください。実現できません。
それではまた次の話でお会い致しましょう!