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親友の弟で姉の親友のわたしたち  作者: りなる あい
第三章:

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3-6. 鍋パで思い知る壮大な存在

(*綺夏視点)


「どう~?鍋、いい感じじゃない?」


 ちなつがバタバタと家の中を動き回っている。大学メンバーで集まって鍋パ&お泊まり会をしているからだ。

 ちなつの実家はかなり広く、友人が集まってパーティーをしてもいいと許可がでたため、大学生総勢9人が遊びにきていた。こんなたくさんで押し寄せて、しかもお泊りもさせてくれるなんて…日向家のご家族の寛大さが有難い。


 金曜日の夜にがやがやと鍋を囲み、和やかな時間を過ごしていた。

 わたしは、思輝くんがまだ部活から帰ってきてないことが気になっていた。もう20時なのに、まだ帰ってこないんだ…そういえば、この前もこのくらいの時間だったかも?バレンタインでチョコレートづくりをした時のことを思い出す。


「ただいまー」


 少し疲れた、でも芯の通った声が玄関から聞こえ、女子大生3人が玄関へ我先にと走っていく。


「ちなつ弟返ってきたー!」


「目の保養ー!」


「今日のお泊りの必須のイケメン枠ー!」


 吸い寄せられるように玄関へ直行する女子たちを見て


「いやいや、イケメン枠はもう埋まってるだろ!」


「あいつらの目は節穴か!」


 男子たちがお鍋をつつきながら文句を言っている。わたしとちなつはそれをみて、笑いをこらえることができなかった。


「コントじゃん、完全に!」


 ちなつはツボに入ったらしく、ケラケラと愉快な笑い声をあげている。わたしは面白すぎて涙がでてきて、目をぬぐった。


 制服姿でリビングに入ってきた思輝くんと目が合い、一瞬世界が止まった感覚になった。慌てて現実世界に意識を引き戻し、


「思輝くんお帰り~」


と声をかけると、


「ただいまです。あれ?」


ずんずんわたしの方に歩いてきて、少し屈んで顔をのぞきこんできた。


「剣さん、ちょっと泣いたんですか?」


「いや、さっき笑いすぎて涙が出ちゃって」


 わたしは少し下を向いてごまかした。部屋に入ってすぐに、わたしの目に気づいたの?しかも、屈んでのぞきこむとか、反則だよ…目をつむって気持ちを落ち着けようとした。


「それにしても、ちなつ弟、君は本当に高校1年生なのかい?どうして身長はこんなに可愛くないんだ?」


「知りませんよ、勝手に伸びてるんで」


「くぅ~生意気だな。さ、お腹空いてるだろ、一緒に食べようぜ。」


 男子が肩を組もうとするも、思輝くんの方が高くて全然手が回ってない。それを見て女子たちがまた爆笑している。


「俺は、笑いを提供している。いい仕事をしているだろう」


 そんな誇らしげな男子と、可愛がられている思輝くんを見るのが楽しかった。


「ちょっと!ちなつ弟をとらないでよ!」


「待て待て、お腹を空かせた高校生にはまずは飯が必要だ。女じゃない。」


「もーう!じゃあ、あとでたくさん話そうね」


 思輝くんが男に挟まれて鍋を食べ、それを女子が羨ましがるという構図ができあがる。わたしとちなつは目を合わせ、再び殺し笑いをした。


【潜在意識の視点から紐解く『第3-6話の答え合わせ』】


①大勢の中でも「一瞬で惹かれ合う」意識の引き寄せ

女子大生からの人気や賑やかな周囲のノイズがあっても、思輝の意識は一直線に綺夏へ向かいます。潜在意識はお互いの深い場所で思い合っているエネルギーを捉えるため、大人数の中にいても一気に二人だけの世界を作り出します。


②「小さな変化も見逃さない」愛の波動

笑い涙にすぐ気づいて覗き込んでくる思輝の行動は、日頃から意識を向け続けている証拠です。綺夏が「大切にされたい」と素直に望むほど、潜在意識はその通りの「愛ある視線と気遣い」を現実として引き寄せ、見せてくれるようになります!


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