73 バイナラ~
「バカじゃない」
はい。反論しようもないくらいバカでした。すみません。
いや~参りましたわ。イ〇ナズン、メッチャエゲつないわ~。ビジューナーさん、肉塊が肉片になって飛び散ってますわ~。
「倒したかな?」
>っ鑑定。うん。倒しました。ってか、暴力的なまでの魔力に呪いが吹き飛んだみたいです。どう言う理屈だ?
まあ、そこまで理屈を知りたいワケじゃないんで、効いたとだけ理解しておこう。死体を一カ所に集めなければ発生しないみたいだしな。
「しかし、見た目はボスキャラなクセに大した経験値も入らない雑魚とか見た目詐欺もいいとこだぜだ」
これならイ〇ラで充分だったぜ。
でもまあ、ちょっとスッキリはしたかな? ぶっ放すっていいもんだ。フフ。
「どうでもいいけど、今ので死霊が集まって来たわよ」
ゾンビのように音に集まって来たのかな?
「わざわざオレのストレスを発散させてくれるために集まってくれたか。なんのご褒美だよ」
「リンにかかれば災いもご褒美になるのね」
利益になる災いならな。骨折り損のくたびれ儲けなんてはゴメンだわ。
さすがにイ〇ラの呪文は不味いので「二式爆弾」でレッツゴー。灰になりやがれ!
一戸建ての家なら確実に吹き飛ぶような威力の爆発が起こる。
「……これでも威力が高いか……」
イモ五十個分なんだがな。ちなみにイ〇ナズンはイモ百個分でした。
「つーか、近距離攻撃じゃないよね、これは」
防御力の高いローブを着てるからいいが、小屋が吹き飛ぶような爆発が二十メートル先で起こるとか頭おかしいレベルだわ。
「ゲームのをやろうと思ってる時点で頭おかしいレベルだけどね」
悔しいが、なんも反論できねー。
「……ま、まあ、二式爆弾はなしにして、イモ五個分の一式爆弾でどや!」
死霊一体に向けて放つと、木っ端微塵に吹き飛んでしまった。
「……レベル11でこれとかバランス悪すぎだろう……」
ゲーム内ならレベル45くらいになってんじゃねーの。まったく、神の気まぐれとかマジ洒落にならんレベルになってるわ。
「イモ一個分かな?」
で、撃ってみる。
「人に放てば致死レベルだが、まあ、放つときは殺すときなんだから問題ないか」
死霊を何十と倒そうがレベルアップすることはないが、熟練度はアップする。百体も吹き飛ばすとイモ一個分で二発は撃てるようになった。
「オレには銃よりこっちだな」
右の袖口から……なんだ? ん~~うん。爆弾でいいや。爆発する弾だし。
爆弾で吹き飛ばされる死霊ども。シューティングゲームなら二万点くらいは出してるな。いや、シューティングゲームしたことないけど!
「リン。第一壁内のマッピングが終了したわよ」
おっと。集中しすぎたわ。
時刻的には午後の四時くらいかな? ってか、そろそろこの世界に合った時計を創らんとならんな。大雑把だと作戦も大雑把になるからよ。
「了解。じゃあ、そろそろ帰るとしますか」
あっと言う間のボーナスタイムだったぜ。
「皆。そろそろ帰るから火の始末をよろしく」
燃やせって意味だからね。間違えないでよ。
「ジェス。死ぬ人選は決めた?」
「はい。八名を選びました。よろしいですか?」
「うん。いい。教会でも寝床にして」
あそこならゆっくり寝れんだろう。
「わかりました。では、火の始末を行います」
「始末の終えた者から撤退して。リンもねーが戻って来たら撤退する」
「はい。お気をつけて」
帰るまでが偵察。油断しないよう気をつけましょうね。
「ねーちゃん。そっちはどう? 順調?」
第二壁内に入った連絡はなかったが、忙しく動いてる反応はある。なにやってんの?
「うん、順調。幽霊が無限に涌いてるよ」
幽霊? と、ねーちゃんの万能偵察ポッドに意識を飛ばす。
「うおっ! なんじゃこりゃ!?」
辺り一面幽霊だらけ。あの世への通勤ラッシュか?
「リン? スゴいよ! 魔力でできた幽霊だ!」
以前、創った槍に魔食いの機能をつけたので、魔体系の魔物はエサでしかなく、スーツも吸魔仕様。そして、光の指輪の魔力として変換される。
……エサだらけならそりゃ連絡も忘れて夢中になるワケだ……。
「第二壁内に入ってから幽霊を食らってるの?」
「うん! まったく尽きなくて最高よ!」
尽きない、か。こりゃ邪神の揺り籠があるかもしれんな。
「そろそろ撤退だから戻って来て」
「もぉう!? まだ狩り足りないよ!」
二時間以上狩ってて足りないはないでしょうが。
「万能偵察ポッドに魔力を吸わせるから戻って来て」
狩るほど効率はよくないが、ル〇バの如く隅々まで回ってくれるので、それなりには魔力を吸ってくれるばずだ。
「ハイ、自爆五秒前」
問答無用。言いワケは無用。さっさと戻って来なさい。
「鬼ぃ~!」
妹を鬼呼ばわり、鬼悲しいわ~。
意識を戻し、第二壁のほうに視線を向け、ワン、ツー、スリーで大爆発。イモ一千個分はやりすぎたかな?
まあ、ねーちゃんは生きてるし、問題ナッスィング~。
他からも火の手が上がり、大変な惨事になっている。
「火事って恐いね。皆も火の元には注意だよ。リンとの約束だからね」
「誰に言ってるのよ?」
「大きな友達にさ」
では、オレたちも撤収しますかね。
「シルバー、ハイヨー!」
いただいたら速やかに撤収。カイヘンベルクよ、オレは戻って来る。バイナラ~!




