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09.銀雪姫
銀雪姫。
静謐の森に棲むとされる、銀色の精霊。
美しい少女の姿を持ち、眷属である雪猫を従えている。
一体いつから森に棲んでいるのか。
吹雪とともに現れる彼の精霊は、うっかり静謐の森の奥に迷い込んでしまった者を、森の外へを導いてくれるという。
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西の図書館に、物凄い美少女がいた。
つやっつやの銀色の髪に、柔らかそうな雪色の肌。
ふさふさの睫毛まで銀色で、なのに唇だけ鮮やかな薔薇色。
顔なんて、王都土産のお人形よりずっと整っていた。
何よりあの銀色の魔力。
あれは絶対に人間ではない。
でも今日の受付当番と普通に会話していた。宝物庫にある宝石鈴みたいな、凄く綺麗な声だった。
もしかして、わたくしだから本来の姿が見えているだけで、魔法で姿を変えている? 着ている物も襤褸だったし。
美少女は流行の旅行記を借りていた。南の地方を書いた一冊で、わたくしも図書館に入ってすぐに読んだ。鮮やかな色の花の挿絵が、とても綺麗な本。
受付当番に彼女は誰か聞いたら、利用者の情報は勝手に教えられないと言われた。けち。
でも本を借りて行ったのだもの。十日以内にまた来るはずだから、次に会えたら自分で聞けばいいわ。




