↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
知識チートで推理無双?!~特殊捜査室事案対応ファイル~  作者: 高岩 唯丑
悪魔のささやき、あるいは女神の……
PR
39/41

21

「まさか、日の光であんな事ができるとは思いませんでした、さすがロクですね」

 ハルソンに犯人と告げた日から翌日の特殊捜査室。レストルアが少し顔を赤らめながらそう言った。ちょっと上目遣い気味で見つめられると、ドキリとしてしまう。僕はそれを悟られない様に、口を開く。

「たまたまだよ、夏になると、肌が赤くなるでしょ? それがヒントになってさ」

「なるほど、熱があるから、肌が赤くなるという事ですね、考えてみれば確かにです」

 レストルアは感心する様に明るい声を出す。それと対照的に、ジョマは不機嫌さが混じった声を出した。

「そうですね……発情犬め」

 相変わらず、レストルアがいるとジョマは不機嫌になる。腕を組んで、机に体重をかける様に立って、白けた視線をこちらに向けていた。

「それにしても、今回の件は、厳重に秘密にしなければいけませんね」

 先ほどまでの浮ついた表情を引っ込めて、真剣な表情になるレストルア。僕はそれに対して、頷いて返した。今回の事で、魔力紋を残さずに人を殺せる方法が確立されてしまった。万が一この方法を知った誰かが、使用してしまったら。今回はハルソンが強化魔法のスペシャリストだったから、限りなくハルソンにしかできない犯行と言えた。でも、人を殺すために強化魔法を特訓して、日の光を凶器に変えられるようになってしまった場合、犯人特定が難しい。それこそ、何人もの人がそれをできる様になってしまったら、恐ろしい事になりかねない。

「そんなに、危ないですか」

 少し悩んだ感じの声でジョマが問いかけてくる。

「……方法が分かっても実行しない人の方が多数だと思うよ……でも」

 魔法という凶器を誰もが持っているこの世界で、そこらじゅうで魔法による殺人が起こっていない。だから、ほとんどの人は良心がきちんと備わっている。でも少数はきっと違う。誰にもバレずに、ハウンドに追われる事もない。邪魔者を消しても、これまで通りの生活ができる。そう知った時、使用する人はいる。

 ジョマは、僕の言葉の行間を読んでくれたのか「そう……ですか」と呟いた。

「今回の事は、私の判断で秘匿事項として、詳細をふせて解決したとだけ、上に報告しました」

 レストルアが僕とジョマに、順番に視線を送ってから、続ける。

「詳細を知っているのは、私たちと、犯人のハルソンのみです……報告書は特殊捜査室で厳重に管理をしてください、ジョマ、いいですね?」

「……わかりました」

 さすがに反発する事なく、ジョマは頷いて見せた。これがたぶん一番いい方法だろうな。しばらく三人の間に沈黙が流れる。

「さて!」

 突然、弾ける様にジョマの明るい声が響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。