↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
知識チートで推理無双?!~特殊捜査室事案対応ファイル~  作者: 高岩 唯丑
悪魔のささやき、あるいは女神の……
PR
20/41

02

 ハウンド。猟犬という意味だ。犯人を追跡する。それは確かにハウンドっぽい。

「はっ、どこがハウンドですか、猟犬の役目を果せていないです、訳の分からない物は私に押し付けてくるんですからね!」

 ジョマはレストルアに向かって、それこそ犬が唸る様に口を開く。レストルアは少し呆れた様子で、言葉を返した。

「私達は追うのが専門、発見はあなたの専門、適材適所と言ってください」

「そんなの、いい言い訳ですね!」

 ジョマは鼻を鳴らして体を背ける。レストルアがため息をついた。何かが起こった時、ハウンドが駆けつけて、魔力紋がない、原因が分からないとなると、こちらにその案件を持ってくるという事か。

「ごめんね」

 僕はレストルアに謝っておく。一応、僕はこの特殊捜査室の一員になったのだから、それもやらないといけないだろう。レストルアは僕に苦笑を見せる。それに対して僕も苦笑を返した。妙な一体感を感じる。同じ苦労を共有しているという、妙な一体感。

「あなたが入ってくれて助かります……いつもこの調子で、スムーズな引継ぎができません」

 レストルアが悪いわけではないのに、こんなに敵意を向けられるのは、大変だなと思う。レストルアの人物像的に、ジョマに甘ったるい声で、適任と言い放った人物でもないだろう。本当にただのとばっちり状態。

「そろそろ、本題に入りましょう」

 苦笑を浮かべていたレストルアが、空気を変える様に一度言葉を切ると、凛とした表情になる。僕はそれを見て、背筋を伸ばし少し緊張した。

「ふふ、緊張しなくても良いですよ」

 一度、凛とした表情を崩して微笑んだ後、レストルアは表情を引き締めて、言葉を続けた。

「本日の朝、事件は起こりました、被害者が出勤した時、突然、その人物が発火したという事でした」

「突然発火した?」

 僕の疑問にレストルアは頷いて返す。普通に考えれば、誰かに魔法で焼かれたという事だけど、それなら魔力紋が残っているはず。ハウンドが追いかけて、こちらに話は来ないはずだ。という事は。

「一報を受けたハウンドが出動、被害者を検分したところ、魔力紋が残っておらず、発火の原因が分かりませんでした」

 僕の予想通り、魔力紋は残っていなかったらしい。原因も不明。

「それで特殊捜査室に」

 僕の言葉に、レストルアは頷いてから口を開く。

「特殊捜査室には、この被害者の発火の原因の調査を依頼します、犯人がいる場合、速やかにハウンドへ連絡を……よろしいですか?」

 レストルアの確認に僕は「わかった」と返す。ジョマは相変わらず、鼻を鳴らすだけで、何も言わない。

「場所は、アカデミーです……ハウンドで調べた限りの詳細はこちらに」

 レストルアが小さいメモを渡してくる。こんな小さい紙に書ききれる程度しか、調べていないらしい。僕は苦笑しつつ、ジョマに体を向ける。

「さぁ行こう、ジョマ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。