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秘密 3


「楓くん、かっこよかったね」


「ですね。っと言うかお父様は旦那様に怒られて当然な気がします。私にも相談してくだされば、何か手を打ちましたのに……」


「きっと、ミルのお父さんはあなたに心配をかけたくなかったのよ」


「っと言うか、2人は私たちに自分たちが獣人だって打ち明けて大丈夫だったのですか?」


「それは思いました。まだ、ルーナさんたちはマスターにも自分たちの正体を直接打ち明けていないのに私たちが先で大丈夫なのですか?」


 楓がバルバトスと茶番半分、本気半分のやり取りをし終えると日向たちは各々そんな感想を言い始める。


 現在、日向たちは楓と同じく王城にいるのだがこちらはルーナとヒストリアの明日のウェデングドレスを選んでいる最中なので楓とは別の部屋にいる。


 その場で、ルーナたちは自分の正体を明かし現在日向たちは楓たちの様子を眺めているのだがなぜ日向たちが楓とバルバトスの様子を見ることが出来たのかというと楓のスキルのスクリーンというものを擬似的にではあるが日向とナビの合作魔法で発動し、そのおかげで日向たちは楓の様子を見ることができた。


 楓の部屋には結界が張られているのだが、それは出入りができないだけであって中身をのぞけないわけではない結界だったので、日向たちも容易に覗けることができたのだ。


 まさか、楓も日向たちが自分のスキルと同じようなことができるとは思ってもいなかったのだろう。そう言った対策は全くしていなかった。


「そ、その、やっぱりこういうのは先にヒナタたちに相談したかったと言うか……」


「カエデは知ってるっぽかったから。先にヒナタたちに相談するのが私たちなりの誠意だと思った。今まで黙っててごめんなさい」


 2人は、ウェデングドレス選びがひと段落すると日向たちのいる所まで戻ってきて、今日何回目かわからない謝罪をした。


「しつこいよ!私たちは気にしてないって!」


「で、でも……」


「あ、そこまで気にするなら天狐族?の本来の姿を見せてよ」


 楓はまだルーナたちの種族まで知らないのだが、すでに日向たちはルーナとヒストリアの種族まで知っており日向はその姿が見たいと目を輝かせてルーナたちに言う。


「そんなことでいいなら。でも、ヒナタたち以外に見られるのは困るからメイドさんたちは退出してもらわないといけない」


「それもそうですね」


 ミルはヒストリアの言葉を聞いて納得すると机の上にあるベルを二回鳴らしメイドを全員退出させた。


「ありがとう。じゃ、いくよ……」


 ヒストリアがそう言うとルーナも同時に姿を変えるように目を瞑ると2人は光だす。


 ものの数秒だったがあまりにも神々しく、日向たちはすでに目を奪われているが、2人の天狐族の姿を見てさらに目を奪われる。


「綺麗だね」


「綺麗ですね」


「綺麗ね」


「綺麗……」


「全員語彙が10歳児並みになっていますよ。確かに綺麗ですが……」


 日向たちがルーナとヒストリアの姿を見て綺麗としか言えないのにナビがそんなツッコミをしているが、ナビもルーナたちの姿が綺麗なのは認めるようでルーナたちに目を奪われている。


「は、恥ずかしいな」


「ね、この姿になったの、何年ぶりだろ?」


 天狐族本来の姿になった2人は久しぶりの姿に耳を動かしたり尻尾を動かしたりしているがその姿も神々しい。


 2人の特徴を軽く説明すると、ルーナの髪の毛の色が薄ピンク色でヒストリアの髪の色が薄水色で、どちらも耳、尻尾がついておりさすが天狐族といったところか普段の偽りのルーナたちも十分可愛いのだが、天狐族モードのルーナたちはもっと可愛くなっていた。


 きっと、今のルーナたちの姿を男たちが見ると一瞬で悩殺されルーナたちに目を奪われるのだろう。


 それが普段ルーナたちが天狐族の姿を隠している理由の一つでもあるのだが、それもよくわかるほどである。


「マスターも今のルーナたちの姿を見たら一瞬で悩殺されそうですね」


「そ、そうか?」


「えぇ、きっとマスターも喜んでくれますよ」


「それは嬉しい」


 ナビの一言を聞いて、ルーナもヒストリアも急に照れ出す。


 しかも、わかりやすいことに無意識なのか耳と尻尾が縦に横にとブンブン揺れているので2人がかなり動揺しているのが良くわかる。


「そんなことよりも、そっちの方でウェデングドレスを選んだほうが良くない?」


「どうしましょうか?でも、旦那様のことですから2人がありのままで居られる方を選びそうですね。一応2パターン考えておきましょうか」


「か、カエデはこの姿でも良いといってくれるのか?」


「むしろ、そっちの姿で居られるような環境を作ってくれるわよ。カエデのことだし、あなたたちが困っているってわかったらすぐに助けてくれるわ」


 ルミナは経験則なのか、ルーナたちに向かってそう言う。


 その言葉を聞いた時のルーナとヒストリアの顔はとても嬉しそうにしていた。いかに、今まで苦労してきたのかそれだけでよくわかるのだが、これに関しては日向たちだけではどうしようもないので楓と一緒に考えようと、今はルーナとヒストリアのウェデングドレス選びを楓の妻全員で楽しむのであった。

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