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学院祭3日目 4

楓対ルーナ、ヒストリアチームの模擬戦の結果が楓の勝利ではなくルーナ達の勝利で終わったのが、観客たちは予想もしていなかったのか、勝負が終わった今でも観客たちはルーナたちの勝利を褒め称え、歓声が止む気配は全くないほどに盛り上がっていた。


「さ、流石に恥ずかしいな」


「だね。こういうのに慣れているはずなんだけど、カエデに勝てたからかとても嬉しく感じるね」


ルーナとヒストリアは観客に笑顔で一度手を振るとそんなことを言って恥ずかしがる。


「おめでとう。まさか、負けるとは思っていなかった」


「そうか?私たちがスキルも魔法も存分に使っていたのに対して、カエデはどちらも使用していなかったようだが?」


「魔法はそうかもしれないが、この世界ではあまりスキルを使って戦うことがないから滅多なことで戦いの中では使わないようにしているんだ。今回は普通に完敗だったな。まさかヒストリアが無詠唱で魔法が撃てるようになっているとは思っていなかったし、その後にルーナがスキルを使って攻めて来るのも全く予想していなかった」


楓はそう言って二人を心の底から賞賛する。


まぁ、楓はステータスを一瞬で落としたことによって色々と制約があったし、先ほどルーナが言ったように魔法を一切使わなかったのであのステータスで万全の動きができたわけではないのだがそれでも二人は見事な連携でカエデに傷を追わせることに成功したのだ。


楓も、デモンストレーションということなので一瞬で勝つつもりはなく、しばらく遊んでいたのだがそれでも負けるつもりは毛頭なかった。


素直に、二人がすごかった証拠だろう。すでに二人は騎士団長、宮廷魔術師長の域を超えていると言っても過言ではないだろう。


「さて、じゃあ俺に勝ったってことでゴーレムの件も合わせて2つ景品を用意しないとな。何がいい?」


「え、私たちも景品をもらえるのか?」


「当たり前だろ?さて何がいい?俺が負けることは想定していなかったからな。なんでもいいぞ。なんならアルやルシフェルとデートでも全く問題ない」


ちゃっかり二人にアルとルシフェルとのデートを勧める。


普段、アルとルシフェルにはからかわれまくっているのでここで二人のデートを選んでくれたら万々歳なのだが現実は非常である。


「「じゃ、じゃあ、カエデに私たちを貰ってもらうっていうのはダメ…かな?」」


まるで、事前に考えていたかと思わせられるほど息ピッタリに声を合わせてルーナとヒストリアはそんな要求を楓にする。


「え?」


「だから、私たちとけ、結婚してください…」


「あなたと一緒にいると、楽しい。いまの騎士団や宮廷魔術師たちは私たちが女ということで色目を使ったり女だからと侮って来るやつが多い。それに、個人的に私はこの国の宮廷魔術師にはふさわしくない。だから、私もルーナもそのうちいまの地位を降りようとしていた。だから、もしそうなったらカエデに私たちを貰って欲し

い」


ルーナとヒストリアは顔を若干赤くしながら楓にもう一度告白をする。


普段、表情をあまり顔に出さないヒストリアでさえ緊張しているのか顔を若干赤くしておりルーナに至ってはすでに顔は真っ赤である。


当然、この要求を聞いていたのは楓だけでなく観客も聞いているのだが、急展開すぎて誰も何も発することはなく、今は楓の返事に全員注目しているようだった。


「俺でいいのか?」


「そ、その、惚れた理由とかはまた二人の時に話したいのだが、私は本気だ」


「私も、って言っても本当かどうかはわからないと思うけど、今カエデを想う気持ちはあなたの奥さん達にも負けないつもり」


二人はそこは自分で自負しているのか、恥ずかしいながらもしっかり楓の目を見てそう伝える。


そこに、嘘偽りは一切なくその後は二人とも覚悟を決めたように目を瞑って楓の返事を聞くだけの状態となった。


楓はそんな二人の様子を見て、楓も覚悟を決めたのかもう一度しっかり二人の様子を見てから自分の思いを二人に伝えようと口を開く。


「そ、その、俺でよかったら…よろしくお願いします!」


「…!?あ、ありがとう。カエデの様子を見て少し自信なさげだったから断られるかと思ったんだが…」


「単に慣れていないだけだ」


「五人もお嫁さんがいるのに?」


「人数は慣れに直結しないんだよ。しかも、なぜか俺のお嫁さんは新しくなった二人も含めて全員世界トップクラスに可愛いからな。そのうち、他の男たちから恨まれて刺されるかも知れないな。ほら」


楓はそう言ってルーナたちに観客の方を見るように促す。


そこには、ルーナたちの告白が成功して大いに盛り上がっている観客の姿が大勢見受けられたのだがそれ以上に男たちの羨ましいやら妬ましいやらの視線が楓にびっしり注がれて、視線だけで人が殺せたら今頃楓は肉片一つ残らないだろうと思わせられるほど楓に様々な視線が送られていた。


「た、確かに大変だな」


「だろ?あ、それより…」


「どうしt…」


楓が思いついたようにそういうとヒストリアの言葉が全て言い終わる前にその口を自分の口で塞ぎその後にルーナも同じように自分の唇をルーナの唇に合わせた。


「俺を選んでくれてありがとう。絶対に幸せにする」


楓は二人にキスをした後に笑顔でそう言う。


キスをされた二人は言わずもがな顔を真っ赤にして恥ずかしがっているが、観客たちは黙っておらず先ほど以上に歓声と楓に対して羨望と嫉妬の視線を送るのであった。

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