表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜  作者: クズ吉(くずよし)
2014シーズン編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/67

第67話 Nリーグ第19節VS鹿島クエルノスpart2

 「お前ら最年少の選手に注意されたのに、前半と同じ意識で戦うなんてことないだろうな!しっかり守備を固めて後半は無失点が絶対だ!攻撃は良い守備をすれば自ずと得点を取れる選手がこのチームには揃っているから、焦らずにいつも通り得点を取るぞ!さぁいこう!」


 「「オウ!」」


 監督陣による後半のプランの説明が終わり、後半開始前にロッカールームで高尾キャプテンの闘魂注入が行われる。


 皆後半に向けて気合十分だ。


 俺が行った提言も皆をいい方向に導けていたらいいな。


 前世ではチームメイトに提言なんてしたことなかったのに、思えば自分の性格も随分変わったものだ。


 性格が変わったのは、やはりイケメンに生まれた事で自己肯定感が爆上がりしたおかげだろうか。


 それとも人生2度目で自分が本当は最年長であるという状況によって生まれる責任感からくるものか。


 前世では何も言わずとも嫌われていた事もあったから、「嫌われる時は嫌われる」という経験のせいかもしれない。


 ともかく自分のチームの勝利のために必要な時には提言をする今世の俺の事は、自分では嫌いではない。


 前世ではキャプテンタイプの奴は嫌いだったのだが、組織が上向くためには何処かで組織を正す役割の人がいないといけないと今では感覚で分かるようになった。


 俺の今世の目的の一つである「世界一のサッカー選手になること」のためには、常にチームを上向きにする必要がある。


 サッカーというチームスポーツで一番の選手になるためには、チームも一番でなければならないからだ。


 だから俺は俺の目的のためにチームを良くする事は提言でも何でもするのだ。


 あまりに利己的なので自分の性格や行動が前世と変わった事を「成長」とは呼びたくない。


 サッカー選手として前世よりも目的が明確化した事による「適応」。


 そう言ったほうがこの変化にはふさわしいかもしれない。


 パチパチパチ!


 さてそんな事を考えてる内にピッチに辿り着いた。


 選手が再入場したことでスタジアムから拍手が起こる。


 俺はもう一度スタジアムに来てくれた沢山のファン、サポーターを見渡す。


 俺は俺の目的のためにサッカーをやっている。


 でも俺はファン、サポーターのためにもサッカーをやっている。


 ファン、サポーターは自分の応援してるチームが勝利するのを見るために俺達を応援してくれる。


 どこまでが利己的でどこまでが利他的か。


 答えなんて出るはずもないのにピッチに立つとよく考える。


 これを考え出すと相手チームにもファン、サポーターがいて、俺は彼らを悲しませるためにサッカーをしているのかだとか、そもそもなぜ俺達は22人で一つの玉を追いかけるのかだとか思考がぐるぐるする。


 ピーッ!


 ピッチに22人が揃い、主審が後半開始の合図をする。


 思考を一旦区切り、いつもの結論を思い出す。


 俺に分かることは…


 サッカーでゴールを決めると最高に気持ちいいこと!そして相手を打ち負かすと更に気持ちいいこと!


 それだけだ。


 野蛮だ。結論はいつだってあまりに野蛮。


 この思考しか出来ないと言う事はやはり俺は前世のアホから何も変わっちゃいないのではないか。


 でもアホならアホでいい。


 サッカーには「ゴール」という明確な目標がある。


 それを達成し続ければ俺はどこまでも気持ちよくなれる。


 俺がここにいる理由、俺が俺である理由はそれで十分だ。



 ・・・・・



 後半15分頃


 鹿島の攻撃、CFダリィがペナルティエリア前でポストプレー。


 ボランチ白河とワン・ツーパスを交わす。


 ペナルティエリア内右に侵入した白河はドリブルでゴールラインギリギリまで進むと、低いクロスを中央に送る!


 それに対応したのは名古屋ボランチ立木だ!スライディングでボールをゴールラインの外に押し出す。


 鹿島ボールのコーナーキックとなった。


 鹿島はCBの諸永と魚江が上がってくるようだ。 


 一方で名古屋は俺と左SH成田の俊足コンビがハーフウェイラインに向かう。


 勿論カウンターを狙うためだ。

 

 ボンッ!


 コーナーエリアの鹿島ボランチ大山田がコーナーキックを蹴る!


 正確なキックは魚江の方へ向かっている!


 ボンッ!


 しかし魚江にボールが届く前に名古屋CHダミスコムがクロスボールをクリア!


 そのボールが向かう先は…


 ペナルティエリア外のCH立木の方だ!


 CH立木は自軍のゴールに向かってトラップすると、横に走ってきたFWケリーにパス!


 ケリーはさらにそのパスをハーフウェイライン付近右サイドにいる俺にダイレクトパスする!


 さぁカウンターの発動だ!


 俺はパスを受けると、ボールの勢いを殺さずに前へ前へとドリブルし右サイドを駆け上がる!


 必死に並走しようとする鹿島DF!


 だが俺は大きくボールを蹴り出すドリブルで相手を徐々に置き去りにする!


 このスピードについてこれるのは…




 逆サイドにいる左SHハヤブサ成田しかいない!


 しかし俺と成田の間にはパスコースを塞ぐ守備をする最後方で構えていた鹿島DFがいる。


 ここはクロス!




 と見せかけて成田を囮にしたペナルティエリア前中央へのカットイン…からのシュート!


 

 ボンッ!




   

 







 パサッ!



 ボールは相手ゴール左上隅へと吸い込まれていった!


 GOAL!

 

 名古屋2-1鹿島


 ウオオオオオオ! ワアアアアア! キャアアアアア!


 スタジアムに響き渡る名古屋サポーターの歓声!


 この歓声を聞くのがたまらなく気持ちいい!


 俺は耳に手を当てながらコーナーエリアに向かう。

 

 そしてカメラに向かっていつものタイガーポーズ!


 どしっ!


 後ろから誰かがのしかかってくる!


 「大雅、お前ほんとに頼りになるストライカーだな!」


 この声は成田選手だ。


 「成田さんにパス出せなかったです」


 「気にすんな!ゴールしたらそれが正解だ!」

 

 その後もチームメイトからゴールを祝福してもらった。


 よし、まだまだゴール決めるぞ!




 ・・・・・


 

 後半25分頃


 左サイド名古屋のスローインからの連係で左SH成田が縦に突破を図る!


 敵陣深くまでドリブルで抉った成田は中央に山なりのクロスを放つ!


 ボンッ!


 俺とFWケリーが待つ方へ向かうクロスボールは…


 ボンッ!


 鹿島CB魚江が頭でクリアする!


 クリアボールを回収したのは名古屋CH立木だ。


 立木は少し右にドリブルをした後にペナルティエリア内にいるCHダミスコムとワン・ツーパスをかわす。 


 そして右SHへとボールを展開した!

 

 右SHの細かいタッチのドリブルから…


 オーバーラップした右SB八木へのスルーパス!


 八木はグラウンダークロスを放つ!


 ボンッ!


 それに合わせたのはFWケリーだ!


 ボンッ! 


 ゴール右下隅へと勢いよく放たれたダイレクトシュートは…


    







 パサッ!

 

 相手GKは触れなかった…


 GOAL!


 名古屋3-1鹿島


 ワアアアアア!ウオオオオオオ! 


 スタジアムは大盛り上がりだ! 


 名古屋のゴール裏では何人ものサポーターがオーストラリア国旗を振っている!


 ケリーはゴール前でガッツポーズ!


 そこへ名古屋のメンバーが集まる!


 「ナイス〜!」


 「この勢いのままいこう!」



 ・・・・・


 後半33分頃


 鹿島の攻撃。


 右CB魚江から左SHへのロングパス。


 このボールが通って左SHは縦に突破!


 ドリブルからグラウンダーのクロスを中央に送る!


 CFダリィはダイレクトでクロスボールをシュート!


 ボンッ!


 






 バッ!


 このシュートは名古屋GK長嶋が足でセーブする!


 しかし…




 ボンッ!


 詰めていた右SHカリウォにシュートを放たれ…




 

 

 パサッ!



 ボールは勢いよくゴールに突き刺さった。


 GOAL!


 ウオオオオ! ワアアアア!

 

 盛り上がる鹿島ゴール裏サポーター!


 鹿島のメンバー達はゴールに入ったボールを回収し、自陣へ急ぎ戻ってゆく。


 高尾キャプテンからの喝はなかった。キャプテンも天を仰いでいるからだ。


 うーんこれは…守備陣に致命的なミスがあったわけではない。


 現状の解決策は攻撃で相手を上回る事、やはりそれしかないのだろうか。


 守備陣も悔しい思いで一杯だろう。


 パンッ!パンッ!


 俺は手を叩き「もう一回点を取りに行きましょう!」とチームを鼓舞する。

 

 どれだけ守備意識を高めようが、失点する時は失点する。


 攻撃を担う俺としては守備陣を責めることなんてできない。




 ・・・・・



 後半43分頃    

 

 ペナルティエリア前で名古屋がファールを犯してしまった。 


 フリーキックの直接ゴールを狙える位置だ。


 俺は名古屋の高身長組と共に壁となる。

 

 鹿島キッカーはダブルボランチの大山田か白河のようだ。


 ピーッ!


 主審が笛を鳴らす。


 ボンッ! 


 フリーキックを蹴ったのは白河の方だ!


 カーブがかかったシュートを放つ白河!


 壁を避けるように描かれたボールの軌道はゴール左隅に向かっている!


 



   






 パサッ! 


 ボールはそのままGK長嶋の手の届かないゴール左上隅に決まった。


 GOAL!


 名古屋3-3鹿島


 ウオオオオオオ!ワアアアアア!


 鹿島サポーターはお祭り騒ぎだ!


 一方で名古屋サポーターは静まりかえっている。


 2点のリードを追いつかれてしまったのだから当然だ。


 チームメイト達の顔にも焦りと悔しさの表情が見える。


 だが落ち込んでる暇はない!俺は急いで監督の下に向かう。


 「監督!残りの時間は俺とケリーにロングボールを入れてください!絶対に点とるんで!」


 「ああ。一番ゴールの可能性が高いのはそれだろうな。皆に伝えてくれ」

   

 俺は試合再開前に他の選手達へ作戦を伝えていく。


 残り時間は少ないが絶対に勝利するんだ!


     



 ・・・・・ 

   



 

 ピッ、ピッ、ピー! 


 試合終了の笛が鳴る。


 試合結果は…  


 名古屋3-3鹿島


 結局鹿島に追いつかれた後得点を奪う事は出来なかった。

 

 これで2試合連続引き分け。


 何よりも満員のホームスタジアムに勝利を届ける事ができなかったのが悔しい。


 ストライカーとしてもっとゴールを決めて勝利を呼び込むべきだった。


 次は今日の俺をもっと改善して勝利をファン、サポーターに届けられるようにしよう。


もしこのお話が良いなって思ったら下の評価★★★★★、リアクション、ブックマーク、コメントをして頂けると今後の励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ