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ブサイク得点王だった俺、最強スペックでサッカー人生やり直し〜今度こそ美女も世界一もすべてを奪い取る〜  作者: クズ吉(くずよし)
プロローグ

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第12話 同級生との帰り道

 2011年7月


 7月になった。7月になってしまった。


 7月、それは多くの中学生にとって、夏休みに入る素晴らしい月だろう。

 

 だが俺にとっては今後の中学校生活が天国と地獄どちらに転ぶか占う、腹が痛くなるような月だ。


 そう、今月は五十嵐望結に告白し、紗那と望結ちゃん二人に二股を許してもらう予定だ。


 一度は紗那に望結ちゃんを諦めろと言われた俺だったが、あんな可愛い子を諦めることはできなかった。


 俺は無謀だろうか。無謀だろうな。


 だが数多の美女を手に入れたいという情熱はある。


 いやこれは情熱というよりも、前世の怨念といったほうがいいかもしれないな。


 

 ・・・・・



 7月最後の授業日、つまり明日から夏休みという日に俺は五十嵐望結に告白することにした。


 これまで望結ちゃん本人から望結ちゃんが誰かに告白されたという話は聞いたことがない。


 それは告白された事はあるが俺に話すことではないと判断しているのか、本当に告白されていないのか、俺には分からない。


 しかし、もし望結ちゃんが既に誰かに告白されていて付き合っていても関係ない。


 俺の純粋な愛を伝えられればそれでいいのだ。


 はなから二股をしようとしているやつの告白なんて、紗那の言う通り不純そのものかもしれないが。


 さて、今日は部活がないと言っていた望結ちゃんに、一緒に帰ろうと伝えてOKを貰えたので一緒に帰る。


 一緒に帰ると言っても帰る方向が違うので俺が遠回りして望結ちゃんを先に家に送り届ける感じだ。



 ・・・・・



 「もう明日から夏休みかー」


 「望結ちゃんは夏休み美術部の活動あるの?」


 「うーんとね、4回位?別に出ても出なくても良いらしいけど」


 「そうなんだ。じゃあ望結ちゃんの夏休みは結構暇なのかな?」


 中学生の男女二人が並んで喋りながら帰る。


 青春を謳歌している充実感で胸が一杯だ。


 「うん、暇だよ〜。大雅君は?」


 「俺は8月に全国大会みたいなのがあるからそこそこ忙しいかな。休みもちゃんとあるけどね」


 「全国大会があるんだ!頑張ってきてね!」


 「うん、良い結果を望結ちゃんに報告できるように頑張ってくる」


 美少女の応援でいくらでも頑張れちゃう気がする。


 絶対に優勝してすごーい♡って褒めてもらうんだ。


 「ねえ、ちょっとそこの公園寄ってもいいかな。伝えたいことがあるんだ」


 「え?いいけど…」


 望結ちゃんの家に近い公園に寄り道をすることにした。俺は…ここで!


 「ブランコに乗って話そう」


 「わぁ、なんか久しぶりかも。ブランコ」


 ギーコ…ギーコ…


 「それで伝えたいことなんだけど…」


 「うん、なーに?」


 ドキドキと胸の鼓動が速まる。


 「まず、俺には彼女がいます!」


 「えっ…そ、そうなんだ」


 「でも俺は望結ちゃんの事も好きになってしまいました!」


 「…うん?」


 望結ちゃんは俺の告白を真剣な顔で聞いてくれている。


 「俺は今の彼女と別れずに望結ちゃんとも付き合いたい」


 「・・・・・・」


 「俺と付き合って貰えませんか?」


 「・・・・・・」


  望結ちゃんは無言のままこちらを見ている。その時間が無限のようにも感じた。


 しばらく経ったあと…


 「あの…さ?」


 「うん…」


 「大雅君ってバカなの?」


 「え?」


  なんか望結ちゃんの可愛いお口から聞いたことがないお言葉が…


 「ふーっ…あーあ私も大雅君の事好きだったのになー」


 「えっ、そうなの?」


 「そうじゃなきゃ図書館に誘ったり、一緒に帰らないでしょ」 


 嬉しいはずなのになぜか望結ちゃんから不穏な雰囲気が…


 「もう、彼女いるならいるってもっと早く言ってよ」


 「ごめん…あの、それで答えは…」


 「うーんと彼女さんと別れるならいいよ?」


 「それは…できない…」


 いくら望結ちゃんが可愛いからといって紗那と別れようとは思えない。

 

 「ねぇ、私のこと馬鹿にしてる?」


 「そんな!してない!馬鹿になんて」


 「してなきゃ彼女いるのに告白なんてしないでしょ?」


 「そ、それは、俺が馬鹿なだけで…」


 望結ちゃんを怒らせてしまった。


 この様子だと望結ちゃんは俺の手に入らないのか…イケメンになっても俺は駄目なのか。


 なぜだか泣けてきた。


 「な、なんで泣いてるの?私なんか酷いこと言った?」


 「いや、違うんだ。俺、望結ちゃんが好きで好きでたまらないんだ。他の男に絶対に取られたくない!でも…でも彼女のことも大好きなんだ」


 「・・・本当にバカなんだね大雅君」


 「うん、ごめん。本当にごめん。でもありがとう。望結ちゃんの事が好きだってこと伝えられただけでも良かった」


 その言葉を放った瞬間涙がさらにブワッと溢れた。


 しばらく俺がすすり泣く時間が続く。すると…







 



 「はぁ…もう…いいよ」


 「え?」












 「彼女いても付き合ってあげるよ!」


 「えっ…?」



 望結ちゃんは何を言っているんだ? 




 「ほ、ほんとに…?本気で言ってるの?」


 「本気じゃなかったらさっさと帰ってますぅ!」 


 「で、でもなんで…」


 あり得るのか?二股を認めるなんてことが…自分で計画しておいてなんだが。


 「んーなんでだろうね?自分でもよくわかんない。でも私も大雅君が他の女の子に取られるのは嫌だからなー。なんかせっかく好き同士だったのに勿体ないような気がする…」


 「そうなんだ…」


 「他になにか言うことは?」


 「ありがとう」


 俺がそう言うと望結ちゃんはニコッと笑った。過去一番で可愛い笑顔だった。


 「それで?彼女さんにはもちろん私のこと許してもらってるんだよね?」


 「そ、それは…これから…です」


 「はぁ?」


 「ごめんなさい…」


 はぁ?って…当然だけど。


 お顔が怖いよ望結ちゃん。


 「仕方ないなぁ。私も説得してあげるよ。彼女さんがどんな子かしらないけど」


 「俺の幼馴染なんだ。じゃあ夏休みの早めのうちに彼女を連れて望結ちゃんのお家に訪ねていいかな」


 「いいけど、平日にしてね。休日はママとパパいるから」


 「分かった。一応美術部の日程も教えてくれる?」


 こうして望結ちゃんはめでたく俺の彼女になった。


 だが紗那との対話はこれからだ。

 

 どうなることやら…

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