選んだ理由の一つがそれなんだ
ヴォルスの国境を守る砦を出て私達はひたすら整備された歩道をひたすら進んでいた。
「あれがレイオット王国側の国境を守る砦なんだね」
ヴォルス国よりも大きめの砦を見ながらそう言うとそれを聞いたライオが馬車を走らせながら私に話しかけて来た。
「俺もこっちに来た事は無かったから初めて見る、お嬢・・・ここからは完全に未知の土地だ・・気を引き締めてくれ」
そう言って来たので私は頷く。
「わかってる、これから私達はこの国・・・・レイオット王国で暮らす事になるけど安定するまで気は抜かないよ」
レイオット王国に入った私達の目的地は王都ではなくダンジョンが密集する街アンセルフィディアに行くつもりだ。
アンセルフィディアは国境から一ヶ月の距離があり行くのには時間が掛かるが長く滞在するのはその街が一番適してると判断しアンセルフィディアにした。
「着きますお嬢」
アリスの頭を撫でながらこれからの事を考えていたら小窓からライオの声が聞こえ現実世界に戻り私はルナに視線をむける。
「何も起きないとは思うけどドキドキするわね」
その言葉にルナが苦笑する。
「私達は犯罪者ではありませんしアリスの事もギルドが保証してくれてますから・・・でも確かにドキドキしますね」
だよね?もしかしたらロードル家かルシーラ家の手の者が何かしらの手を打ってくるかも?と勘ぐってしまう。
まあそんな事があったらヴォルス側の砦で止められてるんだけどね!!!・・・・あ・・・そう考えればドキドキする必要はないかも!!とか考えているうちに馬車が停止し私が馬車を降りると馬車は砦の入口の前に止まっており砦から騎士が4人こっちに向かって歩いてくる所だった。
「レイオット王国へようこそ、でも王国に入る前に国が禁じている物を持ち込んだりしてないかと君達の身分を調べさせてもらうよ」
そう言われたので私達は頷き取りあえず私・ルナ・ライオのギルドカードとアリスの特別証明書を声を掛けて来た騎士に差し出す。
「おお!君達は探索者なんだね、それとこれは・・・・」
特別証明書を見た後にアリスの事をチラッと見た後に証明書に視線を向け頷き騎士が話を続ける。
「少し待っててくれるか?この特別証明書を上司に見せなきゃならん」
そう言った後に特別証明書を受け取った騎士が砦へと走って行き残りの騎士達が私達の荷物のチェックをし続ける。
「問題はないみたいだな」
荷物をチェックしている騎士の一人がそう言うと残りの騎士2人も頷く。
「悪いなこれも仕事なんでね」
騎士の1人が申し訳なさそうに言って来ので私は首を左右に振る。
「仕事なんだから仕方ないよ、それが必要なのはよくわかるしね」
私がそう言うと騎士達が少し微笑んでくれた。
「で?何処のダンジョンに行くつもりだ?」
騎士の一人が話題を買えるようにそう聞いて来たので私は事前に決めていた事を口にする。
「アンセルフィディアに行こうと思ってる、そんで暫くはそこのダンジョンに潜って稼ぐつもり」
そう言うと騎士達3人供が納得の顔で頷く。
「あそこはいいぞ?アンセルフィディアの近くに5つのダンジョンがあるから飽きないしな」
そう!私達がアンセルフィディアを選んだ理由の一つがそれなんだ。
ダンジョンとの相性が悪ければ別のダンジョンに行けばいい・・けど探すのが面倒だ!!・・ってのが回避できる。
「あ・・・一つ教えてもらってもいいいかな?」
思い出した事があり騎士達に視線を向けそう聞くと騎士達が頷いたので私は話を続ける。
「私達はレイオット王国に入ったのは初めてなんだ、それでこっちの地理があまり分からないんだ。地図を見せてもらえないかな?」
ヴォルスにこっちの地図はあったけどあまり正確な地図じゃなかったから此処でしっかりとこっちの地理を把握しておきたい。
「いいぞ?ならこのまま馬車を進めてくれ、詰所で地図を見せるから」
そう騎士に言われたので私達は馬車を砦に入れてから詰め所へとお邪魔した。
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