閑話 ユリウスの○○○Part5
転生したらスライムだった件とストライク・ザ・ブラッドの新巻を買いました。読んでたら文才が欲しくなってきた。
直立すると5メートルを超える麒麟のために大きく開けた空間の穴に顔を突っ込むと、麒麟が入れるように空いたスペースと驚いた顔をして綺麗に並んでいる冒険者達が見えた。うん、大丈夫だな。
手招きをしながら空間の穴をくぐると、麒麟に続いてようやく尻尾がもとに戻って満足げなセリアがやってきた。麒麟を目の当たりにしたみんなの感情としては興味と怯えと、少しの畏怖だった。敵意とかはなさそうだ。
てか、ギルドが突き抜けの構造をしていてよかった。麒麟の頭が2階の天井につきそうだ。
『狭いな。人間とはこのような窮屈な場所で過ごしているのか』
「そりゃあ、お前みたいにデカくないからな。
あの金髪野郎は?」
「ここに連れてきております」
冒険者達の後ろからごついギルド職員がスキル封じとステータス低下が付与された鎖で雁字搦めにされ、目隠しと猿轡を嵌められた優男を引きずりながら出てきた。鞭で叩かれたような蚯蚓腫れの痕があるから拷問でもうけてたんだろう。
「こいつと話がしたい。目隠しと猿轡をとってもいいか?」
「ええ、どうぞ」
職員に許可をもらい、目隠しと猿轡を外すと、麒麟と目が合った優男は目と口を精一杯開いて驚いた。
「何で健康体の麒麟がいるんだとか聞きたそうな顔をしてるけど、とりあえずはこれでも食っとけ。お前が麒麟に投与した毒の塊だ」
「んなっ!? や、止めろ!」
身を捩ってどうにか逃れようとする優男の頭を押さえつけ、口の中に結晶を強引に突っ込んだ瞬間にステータス操作【統合】を発動。優男の体に青紫色の斑点が浮かぶと同時に、激しい痛みのあまり、絶叫し、間もなく気絶した。セリアの『自己再生Lv.10』を複製してあるから死ぬことはない。
『気絶したぞ。どうするんだ? 殺していいか?』
「駄目に決まってるだろ。まだ聞きたいことがあるんだから。とりあえず、死なない程度に痛みを与えてあげて」
『了解した。が、この体では少々やりづらいな』
魔人化でもするの? とでも思いきや、淡い光を発したと思ったら体が縮んで普通の馬くらいにまで小さくなった。
「どうやってんの?」
『自身を構成する魔素に干渉したのだ。ある程度強いやつならだいたいは出来るぞ』
「ほえ~。じゃ、お願い」
『任せろ』
麒麟が右前脚を優男に触れさせると白電が迸り、優男が「あばばばばばば」と言いながら目を覚ました。少しは痛みに慣れたのか、気絶せずに盛大に顔を顰めている優男の髪を鷲掴みにしてグイッと引き寄せる。
「お前らのアジトはどこだ?」
「ケッ、誰が言うかよ……」
「ああそうかい。じゃあ喋らなくていいよ。自分で見るから」
「その眼……魔眼か!」
「そうだ。お前の過去を見せてもらう」
『イリュージョン』を解きながら『過去視』を使うと、優男は目を合わせまいと必死に目を逸らした。けど残念、僕の『慧眼』は目を合わせなくてもきっちり発動するから。
「……ふむふむ、そういうことか。お前らって、こういうのだけは得意だよなあ」
『何か分かったのか?』
「こいつらのアジトの場所を突き止めた。直接的な入り口を作ってないから路地裏に設置してある魔法陣で行くしかないんだけど、これがまたパズルみたいになっててね。かなり複雑だ。それに、あの森から採取した希少な植物とかも置いてあるみたい」
『そうか。なら、我も行こう。案内しろ』
「あいつはいいの?」
『まだ聞きたいこととやらが残っているのだろう? その後でも構わんよ』
「そっか。あ、誰か奴隷商人を呼んできてくれない? 捕まって強制的に奴隷にされてる人も結構いるみたい。お金は僕が払うから、ひとまずギルドに呼び止めておいて」
「わ、分かった」
1人のエルフが外に駆けていくと、麒麟が早くしろとぐいぐい頭を押してくる。角が当たって痛いんだけど。
「慌てない慌てない。あっちはまさか襲撃されるとは思ってもいないはずだ。けど油断はしちゃいけない。誰にも気づかれずに潜伏するようなやつらだ。気を引き締めてかかるぞ!」
「「「「「おおーーっ!!!」」」」」
結果から言えば、襲撃は成功した。まず僕と麒麟が潜入してアジト全体に電撃を流して痺れさせ、動けないようにしてから人海戦術で次々と捕縛。捕まっていた人も無事助け出せたし、怪我人や死人も出なかった。ただ、どうやったのかは知らないけど、お偉いさんが2人逃げ出したらしい。それも記録によれば、中々の地位にいた人達らしくて、結構な痛手とのことだ。
とまあこんな感じで物事は進み、優男も麒麟に引き渡して森の帰ってもらったところで問題が発生した。
ホワイトディアー、どうしよう……。
明後日から2泊3日でU大阪に行くので、明日も更新は厳しいかも……
無理でも18日にはすぐ更新できるようにします。
感想や質問、誤字・脱字の指摘お待ちしています。




