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閑話 ユリウスの○○○Part4

感想に「ユリウス嫌い」「タイトル詐欺じゃない?」ってきました。

ユリウスの救済は元々する予定なのでご心配なく。いつとは言いませんが。

あと、タイトル詐欺は確かにそうやね。そのうち変えます。


この場を借りて感想の返信とさせていただきます。申し訳ない。

 毒、か。それも超強力なやつ。何でそんなもん受けてんだ?

『何の用だ、人間よ』

 『過去視』を使って探ろうとした寸前に、少し弱々しいが明らかな敵意を含んだテレパシーが麒麟から飛んで来た。

「僕達は元々そいつを狩りに来たんだけど、自分の命を擲ってまで何かを探してたから気になってついて来た」

 大方の予想はついたけどね、とホワイトディアーを指差しながら言うと、麒麟は親に隠し事がバレた子供のように体を竦ませたホワイトディアー睨んだ。

『何故連れてきた? また森を傷つけるやもしれんぞ?』

「ク、クゥクゥー」

『言い訳は聞いておらん。……ま、これ以上過ぎたことをとやかく言うつもりはないがな。我の命は消えかかっているのだから』

「その毒か。何があったの聞いてもいい?」

『いいだろう。お前はあやつらとは違うようだ』

 ことの始まりは1週間前。このホワイトディアーが数人に襲われた際に麒麟を呼んだところ、そいつらはホワイトディアーを無視して麒麟に話しかけてきたらしい。「ついて来る気はないか?」と。

 当然断ってそいつらを追い払おうとしたところ、いきなり高火力の魔法を使って森を焼こうとしたから慌てて殺したら、最初に話しかけてきたやつに毒を注射されたとのこと。そいつは直後に何かの魔道具を使って逃げたらしい。

『情けない話だ。いとも容易く毒を盛られてしまったのだからな』

「隙なんて誰にでもあるもんさ。それに、お前を懐柔、あわよくば殺そうとした連中なんだから相応の準備をしてたんだろ。

 で、そいつの特徴とかって覚えてない?」

『フードを深く被っていたから髪の色までは分からんが、顔はよく覚えている。見た目だけは優しそうな、欲望を奥深くに潜めたような顔をしていたよ』

「ねえセリア、それって」

「あ、はい。あいつだと思います」

 ちなみにセリアは、さっきから麒麟が放つ微弱な電気のせいで静電気が溜まって膨らんだ尻尾をどうにかしようと四苦八苦している。モフモフしたい。

 訝しむ麒麟にギルドで起こった事を教えると、急に立ち上がった。

『今すぐそこに行くぞ。我が成敗してくれ……ぐうぅ』

「クゥー」

「そいつの言う通りだ。毒にかかってるんだから無理しちゃ駄目だよ」

『だが……!』

「分かってる。だから僕がその毒を取り除こう。ステータス操作【分離】」

 分かりやすいように声に出して『ステータス操作』を使うと、どす黒くて大きな結晶(クリスタル)が地面に落ちた。それと同時に麒麟の毛の色が正常に戻ると、麒麟は体の調子を確かめるように体を動かして、僕に頭を下げた。

『毒を取り除いてくれて感謝もない。ところで、今のスキルは?』

「ステータスを自由に操れるスキルだよ。毒を状態異常として取り出したんだ。

 にしても、運が良かったよ。ここまで劣悪な毒は見たことがない」

『どういうことだ?』

「この毒、投与された対象が死ぬと、そいつから周囲に散らばって ありとあらゆる生物に感染する。そうやってどんどん感染していく中で、少しずつ変質していくから特効薬も作れない。どうやってこんな厄介なもん作ったんだか……」

「クウゥ」

『それはまた……人間とは末恐ろしい生き物だな』

「こんなもん作れるのはほんの一握りなんだけどね。で、街に行くんだろ? ちょっと待ってくれないか?」

『ムッ、何故だ?』

「お前は人にとって畏怖すべき存在なんだ。街の偉い人に連絡して攻撃しないようにしてもらうから」

『構わん。我に矛先を向けるならば返り討ちにするのみよ』

 あらま。え、ええ~っと……

「そ、それに街には結界が張ってあるんだ。それがあるから入れないんだよ」

『ならば破壊するのみ』

「いいから、大人しく待ってて! いいね?!」

『う、うむ』

 ったく、最初からそう言えばいいのに。

 ピアスを使ってプレクラーラ様と連絡をとる。

『プレクラーラ様、今空いてますか?』

『デートのお誘いですか?』

『実はかくかくしかじかで……』

『ふむふむ。要するに、エルフの女王である私をこき使おうということですね。対価を要求します!』

『明日の夕飯であーんを』

『きゃー! あーんだなんて、そんな、まるで恋人じゃないですかー! よし分かりました! 少々お待ちくださいね!』

『はい。準備ができたらまた連絡してくださいね?』

『はいっ! このプレクラーラ・オモルフォスにお任せあれ!』

 元気な返事が聞こえたのを最後に、通信が切れた。これ大丈夫だろう。

「1番偉い人に連絡したから大丈夫だ。少し待ったら行けるよ」

『今から行かんのか? ぼちぼち行って街の前で待っておけばいいだろう』

「僕と契約してる精霊の中に時空間魔法を使えるやつがいるから、転移魔法を使うよ」

 クーアとじゃれていたペスタの頭を撫でると、他の精霊も撫でて撫でてよ寄って来た。

『精霊だと? お前は人族じゃないのか?』

「加護でね、僕は精霊が見えるし、会話もできる」

『なら良い。待っておくとしよう』

 そう言った麒麟は、座って目を閉じた。僕は何しとこっかな? ホワイトディアーは草食ってるし。セリアは未だに四苦八苦してるし。

 結局やることが思いつかないまま、ボケ~と空を眺めながら精霊達の頭を撫でていると、プレクラーラ様から通信が入った。ギルドに直接転移しても大丈夫だそうだ。

『む、もういいのか?』

「ああ。ペスタ、転移の準備をして。場所はエルフの街のギルド」

「はいは~い」

 ペスタが空間に穴を開けると、麒麟の興味を引いたようでジロジロと観察して、脚を踏み入れようとした。

「ストップ。まず僕があっちの様子を見てからね」

『む、そうか』

 麒麟が足を引っ込めるのを確認してから穴をくぐる。さてさて、どうなることやら。




ロスタイムメモリーを練習してたら遅くなったなんて言えない!


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