連れ去られるようです。
最近急に寒くなりましたね。風邪をひかないように注意しましょう。
2話構成にすればよかったと後悔中。
「……ン? 何ダコノピアスハ? マアイイ、外シテオクカーー!?」
「どのピアスを外すのですか?」
プレクラーラを左肩に担いでピアスを見つけ、それが何らかの魔道具であると見抜いた悪魔がピアスを取ろうと手を近づけたその瞬間。近づけた右手首を握り潰されてしまった。悪魔は慌ててプレクラーラを放そうとしたが、先にプレクラーラが自ら下りて掴んだままの右手首と右肘に手を添えられ、床に叩きつけられてしまった。勢い余って、床を抜いたどころか、下の地面にまで激突してしまう。その大きな音に驚き、もう1体の悪魔とカエデ達もそちらを向いて目を開いた。
「ええ~、何その馬鹿力……」
「怒りますよカエデ様? これは女王になった際に先代の女王から受け継いだ力の副効果です。決してわたくし自身の力ではないのであしからず」
分かりましたか? と笑顔で尋ねられ、みんな一斉に首を縦に振った。
「フゥ、アンナ馬鹿力ヲ持ッテルトハ思ッテモミナカッタゾ」
床に開けられた穴から悪魔が出てくる。床が抜けた際に破れたローブを脱ぎ捨て服に付いた土埃を払うと、傷1つない体が露わになった。全くダメージはないようだ。
「あらあら、悪魔は女性に対しての口の聞き方もご存じないので? 体に直接教えてさしあげましょうか?」
「オ前ミタイナ中古ヲ抱ク趣味ハナイナ」
プレクラーラの額に青筋が走る。彼女はブン殴る宣言をしたのだが、それを分かった上で悪魔はコケにしたのだ。
ちなみにプレクラーラ・オモルフォス2万4391歳、未だ未経験である。
言い返そうかと思ったが、それでは相手のペースに乗せられると感じて溜飲を飲むことにした。
「マア、ソンナ事ハドウデモイイトシテ、オ前、俺ラガモウ1体イルノヲ忘レテイナイカ?」
「しまっーー!!」
慌ててみんながいる方向を見ると、いつの間にか1人残らず真っ黒な手枷を嵌められて跪かされており、全員どこかに殴られたような痕がある。クロネは魔人化を解除させられて、レオと共に床に伏せている。
「みなさん!」
「オオット動クナヨ、コウチラノ首ガ飛ブ様ヲ見タクナカッタラナ」
「くっ……」
悔しげな表情のプレクラーラを見て、悪魔は優越感を覚える。悪魔にとって負の感情とは、悪魔にとって甘美なおやつのようなものだ。それは大きければ大きい程より甘くなる。故に悪魔は人をからかい、陥れ、騙すのだ。
「ジャア何ヲスレバイイノカ分カルナ? アト、ソノピアスハ外セヨ。モシ使ッタ時ハ……」
分かっているとばかりにイライラしながら、且つ惜しむようにゆっくりとピアスを外して近くにあったテーブルにそっと置いた。
「ヨシ、コッチヘ来イ」
命令に従い悪魔のそばに近寄ると、手枷を嵌められた。その瞬間プレクラーラには息が詰まるような感覚がした。
「これは?」
「魔封ジノ枷ダ。魔力ヲ使う一切ノ事ガデキナクナル。モチロン精霊モ魔法ヲ使エナイカラナ」
それを聞いてプレクラーラは歯噛みした。隙を見てどうにか脱出しようと企んでいたのだ。
しかも都合の悪いことに、この手枷はミスリルとアダマンタイトの合金で出来ているためとても重くて硬く、更には硬化の付与魔法もかけられているため、そう簡単には壊れない仕組みになっている。
「デハ帰ルトシヨウ。オイ」
「了解シタ」
もう1体の悪魔が枷を持った悪魔の腹を貫く。苦しげに血を吐き、来ていた服が光り始めた。強制送還の光だ。プレクラーラの考えは最初から出来やしなかったのだ。
「ノンビリ王都ニ帰ルトデモ思ッタノカ? ダトシタラ残念ダッタナ。
オ前モ早ク帰ッテ来イヨ」
「アア、分カッテイル」
「みなっーー」
プレクラーラが何かを言おうとする前に、掴んでいたプレクラーラこと強制転移してしまった。それを見てみんなは茫然とし、悪魔はケラケラと嘲笑した。
「サテト、デハ俺モ帰ルトシヨウ。アアソウダ、アイツハ明日ノ昼ニ公開処刑スル予定ダ。間ニ合ウトイイナ」
置き土産のような言葉を残して悪魔は自らの手で自分の腹を貫き、ローブが光って強制送還された。それと同時にみんなに嵌められていた手枷が空気に溶けるように消え、自由に動けるようになる。最初に動き出したのはカエデだった。
「ユキトに連絡しないと! いっつう……」
ピアスを素早く右耳に付け、痛みに顔を顰めながらも幸人に念を送った。
『ラーラちゃんが、ラーラちゃんが……連れ去られたわ!』
プ「ねえ、何でわたくしの年齢をバラしたのかしら?」
作「そりゃあもちろんそちのほうが面白そうだから痛い痛い痛い! おっぱいの感触はベリーグッドだけど、ヘッドロックはやめて! 頭潰れるから! ギブギブ!」
幸「えーナッスンが動けないそうなので代わりに僕が言いたいと思います。
感想や質問、誤字・脱字の指摘お待ちしたいます!」




