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お礼に奴隷を貰えるようです。

テストで投稿が遅れました。ごめんなさいm(_ _)m


お気に入り登録がなんと52件も!

ありがとうございます!!!

 ナデナデしてると、さっきのデブが出てきた。

「助けてくれて本当にありがとう。私は商人のカシム。見ての通りキャラバンを営んでいます」

「僕は前川 幸人。前川が苗字で幸人が名前です。あとこっちがケットシーのクロネです」

「にゃあ 」

 聞いたこともない言語だったけど、なんとなく理解できた。そして僕の口から出た日本語はその言語になった。これが自動翻訳か。

「ケットシーですか。珍しいですね」

「そうですか? 子猫の時に拾ったので懐いてるんだと思いますよ」

 この世界ではケットシーは人に懐きにくいから珍しいって神様に聞いた。これは適当に考えた言い訳だ。

「ところで、立ち話もなんでしょうからどうぞこちらへ。ミトレムまで送りますよ」

「ミトレム?」

「最寄りの街です。ささ、こちらへ」

 1番豪華な馬車に案内されたから乗ってみた。おお、フカフカだ。メイドさんもいる。

 馬がカッポカッポ進みだした。けどほとんど揺れてないから外見にそぐわず高級なんだね。あ、紅茶どうも。

「改めまして、ユキトさん、私らを助けてくださってありがとうございました」

「いえいえ、偶然通りかかっただけですから」

「そういえば、何故あんなところに1人でいたのですか? 見たところ冒険者でもないようですし」

 ……なんて言おう。神様に連れて来られましたーなんて言っても信じちゃくれないだろう。よし、

「実は、東大陸から来たんです。住んでた村が魔獣に襲われてしまって、そこから命からがら逃げてきました」

「そうですか…… 野暮なことを聞いてしまいましたね」

 これで余計なことは聞かれるまい。成功だ。

「いえいえ、気にしないでください。霞がかかってるみたいに上手く思い出せないんですから」

「そうですか。ではここら辺の地理も分からないということですか?」

「お恥ずかしながら」

「ふむ、それならいいものがあります。おい、地図持ってこい」

 メイドさんの1人が下がっておっきな羊皮紙を持ってきた。

「現在我々がいるのはこの辺りのマルク公国という国です。それでここがミトレムになります」

 中央大陸の北東部にいるみたいだ。ミトレムは南に行ったとこだ。

「およそ2鐘弱で着きますぞ」

 言い忘れてたけどこの世界の時間は地球と同じく1年12ヶ月、365日で時間の数え方だけが違う。

 1日は10時間で単位は鐘。1鐘は10鈴になる。1鐘=144分、1鈴=14,4分ってことだ。秒単位までは数えられていない。

 つまり、あとだいたい4時間だ。まあそんなもんだろ。馬車だし。

「ところで、助けてくださったお礼をしたいのですが、何か欲しいもの等はありませんか? 私に用意できるものならば何でも用意しますが」

「じゃあ色々と教えてくれる人を貸してくれませんか? 中央大陸には来たことがないのでこっちの常識が分からないんです」

「ならば奴隷を1人差し上げましょう」

「奴隷!?」

 奴隷ってあの奴隷なのか?

「心配は要りませんよ。ここら辺ではそこまで扱いは酷くありませんから」

 ならよかった。

「すいません。奴隷ってろくに飯も食わせてもらえないような惨い扱いを受けていると聞いたので」

「そんなことをするのは西大陸のガンザ帝国ぐらいのものですよ。奴隷は確かに物扱いかもしれませんが、死なせたらそれ相応の罰が与えられます」

 それならいいんだ。というかガンザ帝国っていうんだな。そこは嫌いだ。絶対行かないぞ。

「ではユキトさん、こちらへどうぞ」

「はい。ほらクロネ、起きて」

「ふにぁ〜」

 いつの間にか膝の上で寝てた。あくびをしながら背伸びして全身をプルプル。よし、起きたな。

 隣の大きめの馬車に桟橋みたいなのをかけて渡って中に入った。中にいたのは大勢の手枷をつけられた女性だった。

「えっと、なんで女の人しかいないんですか?」

「ではユキトさんは横で知らないおっさんが寝てるほうがいいですか?」

「……………………………………いえ」

 そんなこと言われたらNOとしか言えないじゃん。

「ではこちらですな。外にいますので好きにお選びください」

 カシムさんはそう言って外に出た。

 さて、どいつにしようか。みんな種族はなんでもいい。魔法スキルを持ってたらオッケーなのだが、

「私にしてください」

「お願いします」

「もう奴隷はいやなんです」

 まず僕に媚を売るこいつらは選ばない。こいつらは魔法スキルなんて持ってない。持ってるのは、僕の寝首をかいて殺し、自由になるという欲望だけだ。

「いいか、よく聞け。僕は魔法を使えるやつがいる。持ってないやつは近づくな。嘘はつくなよ。僕はステータスや持ってるスキルを知ることができる。分かったらさっさと黙れ」

 僕の言葉を聞いて2通りに分かれた。若干の希望を抱いたやつ、悔しそうにするやつ。前者が持ってるんだろうな。後者に用はない。

 うーん、どいつにしよう? まちまちなんだよなあ。せいぜい持っててもLv.2だし。複製(コピー)はもちろんしたよ。僕も魔法は使ってみたいし。

 しばらく視てると、気になるのが1人いた。奥で黙っているやつだ。解析してみよ。


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   セリア

    白狼族・女:16歳:Lv.2

 HP:20/20(40)

 MP:45/45(90)

 STR:3(6)

 AGI:6(12)

 VIT:4(7)

 DEX:5(10)

 LUC:1(2)


   『スキル』

「火魔法Lv.1(2)」「水魔法Lv.2(3)」「土魔法Lv.2(3)」「風魔法Lv.2(4)」「光魔法Lv.1(1)」「闇魔法Lv.1(1)」


   『状態』

「半減の呪い」


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 呪いにかかっていた。




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