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聞いてみたようです。

この話は10分前に予約投稿しました。危ない危ない。

余裕をもった行動は大切ですね。


べ、別に寝てたから遅れそうになったとかじゃないんだからねっ!

 (そ、それはだな……)

 僕がずっと気にしていたことを質問してみると、珍しくオドオドしている。言わないまま少し経つと、ルミナスが説明すると言ってきた。

(お、おいルミナス!)

(フレイヤ様は黙っていてください。実は、フレイヤ様は勘違いをなさっていたのです。)

(は?)

(あー! 言うななのだー!)

 フレイヤが必死に止めようとするが、きっちりと聞こえてしまった。

(ミルが連れ去られたのとリルが地下に閉じ込められたのはほぼ同時でして、フレイヤ様はミルの方だけを見られていました。そして、私が困っているのを見て勝手に貴女様にお願いしたのです)

(……ようするに、フレイヤの早とちりってことか)

(そういうことになります。)

(フレイヤ……?)

(私は悪くないのだ! だいたい、私のおかげでレオは進化できたのだ!)

(それとこれとは話は別だ。今度こっちに来たらお仕置きな)

(暫くそっちには行かないのだ!)

 という言葉を最後に、フレイヤとの通信が切れた。ルミナスの深いため息が聞こえてくる。

(ルミナスも大変だね)

(あれでも一応上司ですからね。従事しなければなりませんので)

(頑張ってね……)

(はい。では、そろそろリルが起きるので、眼を見せてあげてくださいね?)

(わかってますよー)

(ふふ。では、また)

 ルミナスとの通信も切れた。少し間すると、リルが起きた。

「おはよう」

『おはようございます。あれ、そんな妖精はいましたっけ?』

「僕も今さっき出会ったんだ。武装妖精なんだって」

「よろしくね〜!」

『よろしくお願いします。武装妖精って何ですか?』

「どんな武器にでもなれるんだよ。ガントレットになって」

「うん!」

 再びピカーッと光って、ガントレットが僕の両腕に嵌る。

『これは、アダマンタイトですか?』

「うん。聞いた話だと、純度は100%らしいよ。あ、もう元に戻っていいよ」

「は~いっ!」

 妖精の姿に戻った。

『すごいんですね。名前はなんというんですか?』

「名前〜?」

 名前、か。そういえばつけてなかったな。

「アダマンタイトの妖精だし、アインだな」

「アイン〜!」

 どうやら気に入ったらしい。パタパタ飛び回って、「アイン〜! アイン〜!」とつけた名前を連呼している。それで他のみんなも起きて、アインと顔合わせをした。レオは食べようとしてたけど。

 さて、リルに『慧眼』を見せますかな。

「リル、僕の目を見てて」

 『イリュージョン』を解除して、キラキラお目々を見せると、数瞬の間をおいて、

「……!」

 口を動かしながら飛びついてきた。いきなりどうした?

「リル、落ち着いて」

 頭を撫でながら宥めると、ゆっくりと体を離した。

『急にごめんなさい。実は、あたしが地下に閉じ込められる数日前に、ある神託がありました。「目に月を宿す者が我らに取り憑く悪き者を打ち払うだろう」というものです。なので、ユキトさんが勇者です!』

 最後の1文を書き終えると、ビシッと僕に指を指した。勇者ではないぞ。というか、何で勇者なんだよ?

「悪き者って、ニスエルタスのことじゃないかな?あいつは吸血種(ヴァンパイア)で、新生魔王軍の幹部クラスだったよ」

『そうなんですか?』

「うん。この目でしっかりと確認したし。殺したけど、死んでないだろうね」

 吸血種の始祖(ヴァンパイアロード)があれだけで死ぬとは思えない。今ごろ、眷属達が体を戻してるだろう。

「いつか呼ばれるから、近々また会うことになるかも」

『何で呼ばれてるんですか?』

 リルにこれまであったこと(フレイヤのことは隠して)を教えてあげた。

『お姉ちゃんですか……大変でしたね』

「本当よ。今まで亜人嫌いの人族に会ったことはあるけど、あそこまで露骨なのは初めてだったわ」

「何でミルは亜人が嫌いなんだろうね?」

『お姉ちゃんは物心がついたころから亜人が嫌いだったらしいです。理由なんてないのかも』

「そうかもしれませんね。では、そろそろご飯を食べに行きませんか?クロネとレオが我慢できないようですが」

 言われて2匹を見ると、どっちとも今にも噛みつきそうなぐらい唸っていた。

「そうね。私もお腹減ったわ」

「その前にご主人様、リルちゃんに『イリュージョン』をかけておいたほうがいいのでは?」

「どうして?」

「リルちゃんが牢屋からいなくなったら捜すと思うのですが」

「それもそうだね。リル、変装用の魔法をかけるけど、いいかな?」

『いいですよ』

「よしきた。【イリュージョン】」

 肩甲骨あたりまで伸びたゆるふわの金髪は目と同じ空色に、目は黄緑になった。顔立ちも若干幼くなっている。

「こんなものかな?」

『これがあたしですか?』

「かわい〜♪」

「似合ってるわ」

「可愛いです」

 みんなに褒められて照れくさそうにしたリルを連れて朝食を食べた。セリアの予想通り、何人かキョロキョロと人探しをしている人がいた。リルはチラチラ見られはしたが、特に何かされることはなかった。

 ちなみに、アインは食事はいらないらしく、僕の魔力がご飯みたいなもののようだ。僕の指にかぶりついてちゅーちゅー魔力を吸っていた。

 朝食を食べ終わった後、部屋に戻った。

「さて、今日はどうしよっか?」

「冒険者として働かないの?」

「リルちゃんを探してるやつらがうろちょろしているでしょうから、迂闊には動けませんよ」

「さしあたって、あの結晶(クリスタル)を埋めに行こうかなと思ってる。周りには見えないようにしてね。

 ……で、いつまで隠れてる。さっさと出てこい」

 次の瞬間、ドアが勢いよく開けられ、フードで顔を隠した3人組が入ってきた。1人はカーテンを閉め、1人は照明を消し、もう1人はこちらにダガーを向けていた。解析してみると、3人とも下級吸血種(レッサーヴァンパイア)だった。




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