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真冬の入学式

「さっきぶりですね。」

「あはは、……だね。」

ライフルの少女とまた出くわした。

考えてみれば会場は一つだけなのだから出会わない訳が無いな。

「さっき聞きそびれたんだけどさ、君、名前は?」

「……名前ですか、テティです。テティ・アイリス・ミルロット。」

「テティ、か。」

人形みたいな名前だな。

「あなたは?」

「後神京、みやこでいいよ。」

「……おがみ、みやこ?……随分と変わった名前ですね。何処から来たんですか?」

「日本だよ、極東の島国なんだ。」

「……にほん?……すみません、聞いたこと無いと思います…。」

どうやらこっちでは日本ってやたらとマイナーな国のようだ。なんだか哀しくなるね。


初期審査会場では、僕を含めたおそらく数百人は居るであろう入学生達が各々決められた座席に座っていた。

皆、その目的は同じだ。

このローライト法術学校で、己の腕を磨くこと。

魔法であっても、体術であっても、武器の扱いであっても。

その全てが学べる、それがローライト法術学校だ。

まぁ僕に至っては、半ば強制的にこの学校にやって来た訳であるからあまり乗り気では無いのが本心である。

しかしどうだ、学校の校舎として利用しているのは旧暦時代の貴族の城を改装したものだ。内装や装飾は美しいの一言である。


二つ前の列に座っていたテティが振り返って小声でなにやら話し掛けて来た。

「…みやこくん、このスコーピオンM80_10をまた少し預かって貰えますか?」

「……あぁ、いいよ。」

「…ありがとうございます。」

テティは少し小走りで僕のところに駆け寄ってM80_10を僕に託した。

「…その子は敏感ですから丁重に扱って下さいね。」

「…大丈夫だよ、」

何故僕にこいつを預けるのだろうか。

まさか肩がしんどくなっただけではないだろうな?

「…そんなわけ無いです。」

そう言って、テティは席の方に振り返って歩き出した。


まぁすぐに僕に預けた訳が分かることになる。

『新入生代表、テティ・アイリス・ミルモット』

「はい、」

正直、かなり驚いた。


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