ギルマスの怒り
遅くなってすみません。
テストも終わったので最初は1週間に一回ぐらいのペースで更新できるよう頑張ります。
レオ視点
子供の時、聞かされた。この国、獣人たちを救った不死鳥の話を。他の、神狼や白虎の話もあったが、俺は不死鳥の物語が一番好きだった。
最も多くの獣人は不死鳥と言う存在を、神様のように思っているだろうな。俺もそれに近いかもだが。
それからは簡単だった。俺は強くなるために努力した。
冒険者となり仕舞いにはギルドマスターになった。
俺も不死鳥様の様に他の獣人のためにと思ったからだ。
ギルマスの仕事はデスクワークが中心で、辛かったがやり続けていた。頭は良くないが、馬鹿じゃないからな。自分なりにその仕事をこなしていた。
そんなある日、種族を不死鳥と名乗る男が現れた。ありえないとしか言いようが無い。男は、明らかに人族の姿だった。にもかかわらず断固として譲らず。尊敬している不死鳥様を馬鹿にしているようにしか思えずきれた。
その後、修練場で突然姿を変えた。火で創られた偉大なる鳥の姿。伝説どおりの姿だった。そして本能的にそれが不死鳥であると、疑うわけも無く。ただ納得した。この方が不死鳥様なのだと。
そして、不死鳥様、まあ彼とでも称しておくか。俺が疑ったのを許しギルドを後にしていった。
何か埋め合わせするべきだろうな。
そんなことを考えながら仕事をしていると彼が帰ってきたようだ。すぐにギルドホールで話を聞くと、かなりの量の討伐数らしくさすがは不死鳥様か。
なんて考えていると、ある一人の獣人が彼に話しかけていた。嘘をつくなと、馬鹿かこいつは。
・・・
確かに俺は、不死鳥じゃないだろうと勝手に考えた訳だがそれが実力の事ではなく、ただ信じられなかっただけなのだから。
恐らく、彼が並みの強さではないのは上位の実力を持つ冒険者は察しているだろう。つまり、こいつは自分が下位冒険者だと宣伝しているようなものだ。
そう分かっていても納得はできない。さっきの自分を見ていたようで腹が立つ。
彼もこう思っていたんだろうか?不快な思いをさせてしまったな。
どうやら周囲も巻き込んで攻め立ててるようだな。さすがに目があまるな。
★★★★
「ふざけた事言ってんじゃねーぞ!」
あ~あ来ちゃったよ、早く狩りに行きたいなー。
周囲の人たちはほとんど、驚愕した表情をしている。
「俺はあてつけは嫌いだ!相手の実力を測れないで、文句言うんじゃない。だいたい、上位の冒険者や俺が何も言わないのが何でか考えらなかったのか?その時点でお前は高が知れてるな。」
こいつしっかり約束守ってくれてるな。レオもこいつが俺の秘密を探るためにしているかもしれないと言う可能性を考えての事だろう。約束を確かなものにするために。
短期ではあるが約束を守り権力を不要に揮わない。と言うのが俺の評価だ。大事になりそうだけどな。
「で、ですけど、ギルドに入ったばかりの初心者が何でこんなに魔物を討伐できるんですか!」
気圧されていた狼さんは、思っていたことをぶちまけた。そして、こんな問答が続き、終に。
「そんなの、ギルドに入る前から強かった、それだけだろ!それ以上の理由はいらん。大体、お前も詮索されるのは嫌だろう」
正論を真正面からぶつけられて何も言い返せない。しばらく沈黙があった。
「…分かりました。生意気なこと言ってすみませんでした」
さすがに自分に非があるのを認めた。言い返してるうちにあとに引けなくなったんだろう。
「分かればいい、これからは気をつけろよ。」
一言返し、奥の部屋へと戻っていった。
その後は、さすがレオさんだ!とか俺もあーいう風になりてぇな等レオの話で持ちきりになり俺の事どころではなくなった。
俺は露天で簡単に昼食を済ませ、レベル上げのためにギルドを後にした。
評価やこうしたほうが良いと言ったアドバイスをぜひともお願いします。