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ここまで見てくださりありがとうございます。どうか最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

「滅鬼や。人の痛みを理解したか?」

「黙れ!我に上から物を申すか!?クソ虫の分際で!」

滅鬼はおじいさんの言葉に激昂しました。

「……あなたはどうしてそこまで人間を目の敵にするのですか?」

今度はおばあさんが問いかけます。

「決まっておる。人間は世界にとって害悪でしかない存在だからだ」

「「……?」」

おじいさんとおばあさんは揃って首を傾げます。滅鬼の言葉の意味がさっぱり分かりません。 そんな二人の様子に滅鬼は呆れたように息をつき、告げてきます。

「貴様ら……異世界については知っておろう。世界は次元を超えて数多に存在する」

「まあの」

「何となくは……」

そこまではおじいさんとおばあさんも分かります。

「では、滅びを迎えた世界は知っておるか?」

「「………………」」

「教えてやろう。滅びを迎えた世界の中心には全て人間の存在があった」

「「!?」」

「人間ほど愚かな生き物はおらぬ。同族同士で殺し合うことはどうでも良い。だが、文明の発展と共に、やつらの戦いは世界を巻き込み、途方も無い世界の破壊を生んだ」

「……まさに、今の様に……じゃな」

鬼ヶ島がこの一夜にして瓦礫の山となった様に。力を持った人間の争いは破壊をもたらす……そう滅鬼は言いました。

「戦いだけでない。人間は資源を求めて世界を破壊して喰らい、己の不始末を世界に押し付け、汚し続けた。結果、生命体が存在することのできない世界が誕生するわけだ。全く、救いようの無い愚か者どもよ」

「「………………」」

突拍子も無い話でした。しかし、滅鬼が嘘を言っているようには見えません。

「め、女神様?本当ですかな?」

おじいさんは女神様に問いかけます。女神様の答えは……

『…………事実です』

「「!」」

「ふん……分かるか?貴様ら人間は世界の害悪。我はこの世界を守るために貴様らを間引いてやっているのだ。感謝されこそすれ、恨まれるなど筋違いな話よ」

「余計な……お世話じゃぁあ!」

「ぶべら!?」

「おじいさん!?」

おじいさんの鉄拳が滅鬼を打ち抜きました。 おじいさんは不機嫌そうに鼻を鳴らし、滅鬼に告げます。

「滅鬼……貴様はどこの世界の話をしておる?」

「な、何を……!」

「この世界のことはこの世界に生まれた者が決める。貴様に管理してもらう筋合いなど無いわ」

「っ!どこまでも傲慢な……!」

「滅鬼よ、一つ教えてやる。この世界に悪の栄えた試しなど無い。悪は必ず正義の前に討たれる定めなのじゃ」

「馬鹿なことを!それは貴様の知る範囲のことであろうが!悪が必ず討たれる保証がどこにある!?」

「こうして今、お主を打ち破る程の力を見せたばかりじゃろうて」

「……!」

「どんな強大な敵であろうとも何度でも立ち向かっていける……それこそが真の日本男児の強さなのじゃ。お主の言う愚か者に負ける道理など無いわ」

「………………」

おじいさんは『これだけ力を借りて言ってもしまらんがの』と苦笑して付け加えます。

「滅鬼さん。この世界はワタシ達が守ります。それをどうか見守ってはいただけませんか?」

「ばあさんの言う通り。これ以上の争いは無用じゃ」

「………………」

おじいさんとおばあさんの言葉に、滅鬼は閉眼します。やがて、

「…………足りぬな」

「……っ」

滅鬼は薄く微笑み、立ち上がります。

「……我はまだ敗れておらぬ。我はまだ戦えるぞ……!」

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