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「妹がバカかわいくて平凡な農家ライフが崩壊しそうなんだが!」  作者: やまちゃぁん


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『父と母、存在感を取り戻したい!? 〜作者さん聞こえますか〜』

グランフィード家の朝は静かで優雅――

――と言いたいところだが。


ダンッ!!!


広間のテーブルが揺れた。


アベルが両手をつき、真剣な顔で立ち上がる。


「レイナ。

……最近、我々の出番が極端に少なくないか?」


レイナは優雅に紅茶を啜っている。


「ええ、知っていました。

あなたが数え始めた時点で、こうなる未来が見えていました」


アベルは指を折る。


「春祭り編、ゼロ。

猫大混乱編、ほぼゼロ。

ルーク溺愛回、遠巻きに存在だけ。

ギャリソンばかりおいしい……!」


ぐぬぬ顔である。


「私は父親だぞ!?

一家の大黒柱だぞ!?

なのに、最近の扱いが従業員Cより軽いのでは!?」


レイナは頬に手を当て、さらっと言った。


「あなた……

“従業員Cに負ける父親”というワード、ものすごく情けないですわよ」


アベルは天を仰ぐ。


「読者の皆さま!

もし見ておられたら訴えたい!

父にも見せ場を!!」


レイナが扇子で彼の頭を軽く叩く。


「だめですわよアベル。

メタ発言が過ぎます。

壁の向こうに向かって話しかけないでください」


「だって、絶対作者見てるだろ……!」


「静かにしなさい」


――はい。

王妃より怖い妻、ここにあり。


しかし。


実はレイナにも言いたいことがあった。


レイナはため息をひとつ。


「とはいえ……

私も思うところはありますのよ?」


アベルが顔を上げた。


「……お前もか」


「ええ。

最近の流れ――」


レイナ、指を折り始める。


「ミーナ中心。

ルーク中心。

イザベル嬢大暴れ。

ギャリソン不憫担当。

猫、猫、猫。

そしてまた猫」


アベルとハモる。


「親の出番、どこ!?」


二人、肩を落とす。


―――


その時。


スッ……


廊下の影から顔を出したのは、執事ギャリソン。


「……呼ばれましたか?」


アベルが指差す。


「出たな、最近一番ノってる男!!」


「言い方ぁ!!」


ギャリソンは困り顔。


「私はただ……

気づいたら巻き込まれ、走らされ、猫に絡まれ、

村のおばさま方に囲まれ……そういう役割でして……」


レイナが優しい微笑みを浮かべる。


「大丈夫ですわ、ギャリソン。

あなたはあなたで大変なの、よくわかってます」


アベルは腕を組む。


「だがな、ギャリソン。

私は父親としての貫禄をだな――」


その瞬間。


バンッ!!


扉が開く。


ミーナが走り込んでくる。


「とーさま!!」


アベル、顔が一瞬で溶ける。


「――はい可愛い。すべて解決した」


レイナ、即座にツッコミ。


「もう少し抗ってください」


ミーナはぴょんっとアベルに抱きつく。


「とーさま、ね!

今日ミーナね、がんばったの!!」


「そうかそうか!

さすが我が娘!

世界一かわいい!」


ギャリソン、小声で。


「ルーク様と同じこと言ってる……」


レイナ、小声で。


「親子ですからね」


ミーナはくるりとレイナにも抱きつく。


「かーさまもね!

ミーナのこと、見ててね!」


レイナはふわりと笑い、抱きしめる。


「もちろんですわ。

いつだって。

あなたの成長をちゃんと見ています」


アベルも隣でうんうん頷く。


その表情は、とても幸せそうで。


――そして。


二人は、そっと目を合わせた。


(……まぁ)


(……これなら)


「出番が少なくても――」


「幸せなら、いいですわね」


二人でふっと笑う。


ギャリソンはその様子を見て、小さく頭を下げた。


「……やはり、この家は素敵ですね」


アベルが最後に小声で天井を見上げる。


「でも……

たまにはカッコいい父親回、くださいね作者さん……」


レイナ、ぺし。


「だからメタやめなさいって言ってますのに!」


ミーナ、きょとん。


猫、にゃー。


――グランフィード家、今日も平和。

今年の六月から始めて小説を書き始めました。本作がその作品です。作品というのもおこがましいですけど。他にも書いたものがあるので時間が有りましたら、読んでいただけると嬉しいです。基本的に大したプロットを考えずにノリと勢いで書いていますので、一話辺りの文字数は少ないです、多分電車一駅分も無いでしょう(笑)。通勤通学のお供に一読を(__)。さて、こんな年末まで付き合ってくれた読者の方々ありがとうございます、来年も頑張って、可能な限り……続けていきたいと思うので、これからもよろしくお願いします。

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