表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミッドナイト・キャナル  作者: 河野 る宇
◆第8章~戦闘開始
21/27

*イライラが止まらない

<奴の動きに注意していてくれ>

「解りました」

 ベリルの指示に応え、コーヒーをひと口含んで画面を見つめた。他の場所も流して見ているが、相手はかなり慌てているように感じられる。

 あのサイレン手榴弾は最高だったな……と笑みをこぼす。

 約20m離れたここまで音が聞こえていた。あれだけの音なら、そばにいた人は飛び上がるほどビックリしたんじゃないだろうか。

 大人でも、軽くかくれんぼ出来そうな大きさなのは見取り図を見ても解る。そんな敷地に猫が2匹入り込んだようなものかも。

「猫よりも厄介だけど」

 と口の中で発して、自分の作業に専念した。


 一方、大賀邸──

「奴らはどこだ!?」

「離れにいたぞ!」

 とにかく、2人の居場所が掴めなくて右往左往していた。

「ベリルなら解る……しかしどうしてブラスト・マニアまでが見つからん」

 あいつは爆弾マニアであるだけで、ただの傭兵だ。

 アルジャンは歯がゆくて舌打ちを繰り返す。居間に接近している様子は無く、ひとまずは安心だが、

「あんなデカイ図体で見失うなどあり得ん」

 日本人である泉だが、鍛え方が違う。ここにいる警備などよりも立派な体格である。


「ここにいたりして」

 天井裏の暗闇のなか、ぼそりとつぶやく。

 泉は、進入してすぐに警備の目から逃れ数多くある部屋の一つ、その天井裏に身を隠した。動けば天井が抜けてしまうため何も出来ない訳だが、

emergeエマージ(「出現」という意味)>

「アイサー」

 ベリルの合図で、周りに人がいないことを確認してゆっくり降りる。

「さてと、始めますか」

 発して警備を探す。

「! いたぞ!」

 向こうから見つけてくれてラッキー。

「待て!」

 口の端を吊り上げて駆け出す男を、数人の警備が追いかけていった。


 居間──

「! 泉が現れた? 捕まえろ」

 今までどこにいたんだ? 

 アルジャンは仲間の連絡に舌打ちし、再び連絡を取る。

「ベリルを早くなんとかしろ。 !? なんだと!? 消えた?」

 今度はベリルが? どういうことだ。

 奴らは最後の宝石を奪いに来たんじゃないのか? なのに、これはどういうことなんだ。居間にあるということはすでに解っているだろうに、一向に近づいてこない。

 監視カメラを破壊することもしない。奴らの作戦がまったく解らない……男は初めて、背筋から冷たいものが走った。

「来るなら来いよ」

 苛つき気味につぶやき、仲間が忠告した言葉を思い出す。

『奴と普通に闘えると思わない方がいい』

 あれは、こういう意味だったのか? 無茶苦茶じゃないか。いくら豪邸とはいえ、それほど時間のかかる場所じゃない。

 なのに、戦闘を開始してからすでに1時間が経っている。

 奴らは何がしたいんだ!? 目的を忘れているんじゃないだろうな──こっちが不安になる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ