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第44話「制度の外で、見つけたもの」

視察の最終日。


 ミラは応接室に神田を呼び、静かに口を開いた。


「……正直に言います。私は最初、“現場の熱意”という言葉で済ませようとしていました」


 神田は黙って耳を傾ける。


「でも……ここにあるのは、熱意じゃなくて、“暮らし”そのものでした」


 窓の外では、ノクがグレイスの歩行練習を支えていた。


「王都の制度の中では、きっとまだ、このやり方は評価されません。でも……私は、報告書に書きます」


「“この施設には、制度では測れない価値がある”と」


 神田は小さく息を吐いたあと、やさしく笑った。


「……ありがとうございます」


 しばらく沈黙のあと、ミラが少しだけ顔をほころばせた。


「……次に来るときは、“視察者”ではなく、“協力者”として来ます」


 神田はその言葉を、しっかりと受け止めた。

今回は、ミラが視察者という立場を超えて、“心で見た”ものを認める回でした。


制度と現場の溝をどう埋めるか。その一歩が、小さな共感から始まることを描いています。


次回は、視察終了後の静かな一日と、ミラが去ったあとに残された“余韻”を描きます。

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