【第18話】魔界に支部!? そして王都から“本格認定”の通知が…!
「魔界に支部ってマジで作るの!?」
サラが目を見開く。
「ええ。正式名称は“セカンドリーフ・マカイ支部”。
今は魔王陛下の空き別荘を改修中なの」
リリスは胸を張った。
「ふ、不安しかない……」
グランがため息をつくも、レオンは微笑む。
「でも、誰かの役に立てる場所が増えるのは素敵なことです」
そんな中、王都から一通の書状が届く。
差出人:魔法省 福祉認可局
優一が封を開けると、中にはこう記されていた。
【認定通知】
下記の施設は、調査および指導内容をふまえ、
福祉機関第零号として“仮登録”を認める。
機関名:セカンドリーフ
代表責任者:神田 優一
認定内容:介護・看取り・訪問支援 等
※次回調査にて継続審査を行うものとする。
「……“第零号”って、どういうことだ?」
ヴァルゴが首をかしげる。
「つまり“前例がないから、仮に制度をつくった”ってことじゃない?」
リリスが肩をすくめる。
「褒められてるのか、実験台なのか……」
「……どっちもだろうな」
優一は笑った。
その日の午後、施設の裏庭でみんなが集まった。
焼きたてのパン、ハーブスープ、スライムゼリー。
いつもと同じ、けれどどこか少し“特別”な食卓。
「正式認可まで、まだ遠いかもしれないけど……」
「でも、ちゃんと“始まった”ってことだよな」
「うん。
俺たちのやってることが、ちゃんと“制度”として認められた」
優一は空を見上げる。
「福祉って、“形にするまで時間がかかる”けど……
形になったら、きっと誰かを守る“土台”になる」
「魔界でも、王都でも、どこにいても。
“老い”は誰にでもやってくるんだもんね」
リリスの言葉に、皆が頷いた。
次回:「若者、続々。福祉を志す者たちと、教えるということ」
認定を受けたセカンドリーフには、介護を学びたい若者たちがやってくる――
教育と現場のギャップ、そして“伝える”という新たな壁に、優一が挑む!
第18話まで読んでくださって、ありがとうございます。
今回、セカンドリーフがついに“正式認定”というひとつの大きな節目を迎えました。
ここまで読んでくださった皆さんのおかげで、物語も少しずつ前に進めています。
実際の福祉の世界でも、「制度に認められる」ということは、とても大きな意味があります。
信頼、安心、そして継続性――それが制度によって守られるからこそ、
利用者さんも、働く人たちも、安心して暮らせる土台ができていきます。
けれど、どんなに制度が整っても、現場にある“ひとりひとりの想い”がなければ、
介護はただの手続きになってしまいます。
現実と同じように、物語の中でも――制度と想いの“真ん中”を、
これからも丁寧に描いていけたらと思っています。
次回は、介護の未来を担う“若者たち”の姿が少しずつ動き出します。どうぞお楽しみに。




