1/11
グリコランナー最後の日
グリコランナー最後の日
グリコのランナーは、白いトラックの端で
静かに止まっていた。
「ボーナスステージおめでとう」
風に揺れる旗を見ながら、誰かが、
人類は納豆菌からやり直すらしいと、と言った。
街はいつも通り明るかった。
ただ、走り続ける必要だけが、もうなかった。
ランナーは最後に一度だけ振り返り、
トラックを降りていった。
白線の上には、まだ速度の残り香があった。
誰もそれを回収しなかった
その夜、冷蔵庫の奥で
小さな発酵の音がしていた。
グリコランナー最後の日
グリコのランナーは、白いトラックの端で
静かに止まっていた。
「ボーナスステージおめでとう」
風に揺れる旗を見ながら、誰かが、
人類は納豆菌からやり直すらしいと、と言った。
街はいつも通り明るかった。
ただ、走り続ける必要だけが、もうなかった。
ランナーは最後に一度だけ振り返り、
トラックを降りていった。
白線の上には、まだ速度の残り香があった。
誰もそれを回収しなかった
その夜、冷蔵庫の奥で
小さな発酵の音がしていた。