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胞子系終末短編集  作者: 胞子観測者
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グリコランナー最後の日

グリコランナー最後の日


グリコのランナーは、白いトラックの端で

静かに止まっていた。

「ボーナスステージおめでとう」

風に揺れる旗を見ながら、誰かが、

人類は納豆菌からやり直すらしいと、と言った。

街はいつも通り明るかった。

ただ、走り続ける必要だけが、もうなかった。


ランナーは最後に一度だけ振り返り、

トラックを降りていった。

白線の上には、まだ速度の残り香があった。

誰もそれを回収しなかった


その夜、冷蔵庫の奥で

小さな発酵の音がしていた。


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