最初の町、カルニア
二話目投稿(と言っても、内容としては一話目と言ってもいいのかもしれませんが。)
よろしくお願いします。
「……ふぅ。」
俺が旅に出てから数日たって、ようやくカルニアの町にたどり着いた。
……ここから俺の旅の第一歩が始まるってわけだな。
「早速、ここら辺の情報でも聞いてみますかね。」
旅をする上で、情報とはとても大切なものだ。
……とりあえず、情報が集まる酒場でも探してみますかね。
「へい、らっしゃい!」
……やはり昼なだけあって人は多くはないみたいだ。
酒場のマスターのおっさんと、この真昼間から酒をガバガバと飲んでいる連中が多少いるくらいだな。
「お、お前さんここら辺じゃ見ない顔だな?」
「ああ、俺はつい最近旅を始めてな。ここが最初の訪れた町だよ。」
「ほう、そいつは嬉しいってもんだ!この町カルニアは特に大したもんはないが、住んでる連中はみんな元気ってのが取り柄だ。まぁ、ゆっくりしていけよ!」
このマスターであるおっさんの言葉に嘘偽りはないだろう。……少人数ながら、周りには酔いながら笑顔で発狂している連中もいるくらいだ。
この町を最初見たときも人々の雰囲気が良かったし、恐らくとても平和な町なのだろう。
「俺が最初にこれた町がカルニアでよかったと思うよ。ここはいい町だな。」
「おっ、兄ちゃん嬉しいこと言うねぇ!で、酒場に来たってことは大方情報集めにでも来たんだろ?」
……さすが酒場のマスター。恐らくは旅人の扱い方にも慣れているのだろう。
「ま、そんなとこかな。で、単刀直入に聞くがこのあたりには何かあるのか?」
「さっきも言ったが、この町自体には特に何にもねぇ。まぁ、俺の知ってる限りでは町の外に旅人向けの場所がいくつかあるがな。」
そうマスターは俺に向って言う。
「そうだな、まずはこの近くの西にある森だな。ここは出てくる魔物も低級のものが多いし、お前みたいな初心者の旅人にもお勧めかな。あとすぐ近くにあるカルニア旧炭鉱跡。ここも比較的安全で、それなりの素材も手に入る。……あとは、東にあるヒュール山かな。」
「おい、小僧!ヒュール山には行かない方がいいぞ!死にたくないならな!」
周りの客が笑顔ながらも、割と真面目な口調で俺に問いかける。
「……ま、そいつらが言うことも最もだ。あそこはおめーみたいな初心者の旅人が行く場所じゃねぇわな。山をなめてかかった旅人も何人か既にやられてるらしいしな。」
「……忠告どうも。」
ま、俺だって馬鹿じゃない。最初は西の森にでも行って色々なものを見てくるとしますかね。
「……本当に大丈夫か?そういやお前、旅人の癖に手ぶらだが、一体どうやって魔物と戦うつもりだ?」
「ああ、そこは大丈夫さ。ちゃんとボックスに入れてある。」
--ボックス
無属性中級魔法で、持ち物を空間に入れることで持ち運びが可能になるという、便利な魔法だ。
旅人の俺にとってはなくてはならない魔法だな。
「……ボックス!」
そう呪文を唱えて俺は、愛刀である『銀狐』、そして数個の巻物を取り出す。
「なるほど、武器は刀と……それは巻物ってことは、お前は東の国出身か?」
「ああ、よく知ってるな。俺は生まれは東の国だ。刀に属性付加するのと、巻物術を得意としてる。」
--属性付加
その名の通り、刀に炎などの属性をつけて敵を斬りつけるためのものだ。
--巻物術
本来魔法とは詠唱破棄でもしない限りは長い呪文を唱えなくてはならないのだが、これは巻物にあらかじめ術式を書き込むことによってその過程をスキップさせることが出来る東の国ならではの魔法だ。
利点としては、詠唱破棄できないような魔法を巻物の名称を読み上げ、魔力を流し込むだけで発動することが出来ること。
欠点としては……書き込む術式を覚えなくてはならないこと、そして白紙の巻物にいちいち書き込むのが面倒くさいってことだな。
……ちなみにここカルニアは西の国にある町だ。
「……巻物術か、聞いたことはあるが見るのは初めてだな。」
「ま、そうだろうな。むしろ知っているだけでも俺は驚いたよ。」
本来、かなり知名度の低いマイナーな魔法なのだ。東の国でも使ってるのは一部だしな。
……俺は好きなんだがな、この魔法。
「お、そうか。おい!間違っても山には行くんじゃねぇぞ!死にたくないならな!」
そうマスターは俺に笑いながら言う。
……さすがに俺だってそこまで無茶はしないし、旅の初心者だ。調子に乗りはしない。
「ああ、ありがとな、マスター。そして俺はそこまで自殺願望はねぇよ。」
「ふっ、そうか。まぁ、また旅のついでにでも寄ってくれや!旅の話を土産によ。」
「おう、最初の場所を探索したらまたついでに寄るとでもするかな。」
そう言って俺は酒場を出る。……マスター、いい人だったな。
「……よし、早速聞いた場所を目指すとしようか。」
さて、まずは西の森にでも行きますかね。
うーん、この文才。
乏しいですが、読んでくれる方がいると嬉しいですね。




