10 消えた女性・調査(後編)
棗達が帰った後、蓮は真希に連絡を入れた。
トゥルルル、トゥルルル、トゥルルル
電話に出ないので真希のマネージャーに連絡してみた。
トゥルルル、トゥルル
「はい、峯岸です」
「もしもし峯岸さんですか」
「どうかしましたか?灰村さん」
「真希に電話したんだけど、ひょっとして仕事中ですか?」
「すいません、今仕事で北海道にいます。急ぎでしょうか?」
「う〜ん」
蓮は少し考えてから峯岸に訊ねた。
「明日の真希のスケジュールを教えて頂けますか」
「もちろん良いですよ」
峯岸は翌日の真希のスケジュールを伝えた。
峯岸に聞いた真希の予定では明日も北海道で撮影があって、帰るのは明後日になるとの事だった。
蓮は真希の邪魔にならない様に峯岸から間違い電話だったと伝える様に頼んだ。
「峯岸さん、真希の事よろしくお願いしますね」
「はい、分かりました」
そして電話を切った後、再び美姫と明日の打ち合わせをした。
「と言う訳なんだよ、美姫ちゃん」
電話での内容を美姫に話した。
「明日はどうするつもりですか?」
「一応、真希ちゃんの代わりに美姫ちゃんが彩水ちゃんと組んでもらおうと思ってるんだけど……」
「構いませんが何か?」
「もし、相手が船を使っていたら真希ちゃんに海を凍らせて船を動かなくしてもらおうと思ったからね」
「そうですか。もしその状況になったら私が船の動力部を壊しましょう」
「そうなるよねぇ〜」
「何か?」
「やり過ぎないでね」
「どういう意味ですか」
「・・・」
状況に合わせた細かい打ち合わせをして、美姫に直接作戦を彩水に伝えてもらった。
★ ★ ★
「あっ!蓮から着信だぁ」
すぐにかけ直そうとすると峯岸が伝える。
峯岸の間違い電話という言葉を疑いつつ、蓮が『仕事頑張ってね』と言っていた事を伝えるとテンションを上げた。
「帰ったら蓮にお土産持っていこ」
すると横から陽菜がやってきた。
「ひょっとして蓮さんですか?」
「陽菜には内緒よ」
「ぜぇ〜〜〜ったい、蓮さんだ。私も会いたいなぁ〜」
「ダメに決まってるでしょ!」
「蓮さんカッコイイし、何かミステリアスよねぇ」
「そうなのよ」
何故か言い争いから意気投合し始めた真希と陽菜だった。
★ ★ ★
翌日、22時になり人気が少なくなる頃、蓮達は棗達と合流した。
辺りはカップル位しか居なくなると蓮達は仮面を被る。
仮面には二つの意味がある。
一つはもちろん相手に顔バレしない為、もう一つは仮面のデザインでどのチームか区別する為である。
やがて月も隠れる頃、1台のトラックがやってきた。
見た目は運送業のトラックだが、棗の調べによると、中には捕まっている女性がいる筈である。
トラックから二人の男が出てきた。
辺りに人が居ないのを確認する。
そしてトラックに近づく男が2人いる。
「彩水ちゃん、美姫ちゃん、後はよろしく」
「分かりました」
蓮はシャドウを使い、ゆっくりとトラックに近づいた。
トラックの下に潜り込み待機すると、男達がトラックを開ける。
すると目を隠され後ろで手を縛られた女性が8人、それと監視の男達が3人いた。
取引相手の男が女性の人数を確認すると中にいた男達3人が外に出て、取引相手が乗ってきた車に乗り換えた。
棗と風花は車に乗り換えた3人を、彩水と美姫は取引している4人を、蓮は捕まっている女性の保護と、作戦が実行された。
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