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ペクの森にて
「しゅるるるる」
彼は森の中を歩いている。
1ヶ月程前から森の異変には気づいていた。
そこかしこに人間の匂いがする。
が、それは彼にはどうでもいい。
おかしい。
どこにも見当たらない。
地面はところどころ何かを掘り起こしたかの様に、土が不自然に盛り上がっている。
もう3日もアレを食べていない。
冬眠に入る前に栄養価のある食物を摂る必要があるというのに。
それにこんな森の奥まで人間の匂いがするのは珍しい。
4つの頭は少しだけ警戒心を強め、それぞれ違う方向を見渡す。
しかし既にこの辺りには人間はいない様だ。
ふと人間の匂いの中に、微かにお目当ての匂いが交じっている事に気づく。
ーミツケター
彼はゆっくりと歩みを進める。
彼のお目当てであるペク芋の匂いを辿って……




