うちで泊まって行きませんか?
本作は仮想で作られたフィクションの物語です。 実在する人物、事件などとは無関係です。
映画館の闇の中で映画が始まって間もなく、
シンユルが縮こまって顔をそむけた。
ゾンビ映画だった。 人食いゾンビ映画。
「怖いですか?」
ヨンウは自分の手でシンユル専用の遮蔽幕を作ってくれた。
シンユルはヨンウの手を上げたり下げたりしながら映画を見ていた。
‘あ…本部長、すごく可愛い…
今日の映画の選択も成功かな···’
映画はもうだんだんハイライトに行っていたし、
凶悪なゾンビたちが苦労して出会った美女科学者と
ハンサムな主人公ゾンビを 引き離そうと群がっていた。
映画はひどく騒がしくなった。
「この映画ハッピーエンドですよね? ヨンウさん??」
首をかしげることができず、ヨンウの懐に入り込んだシンユル。
宙に浮いていたシンユル専用の遮蔽幕であるヨンウの手。
シンユルがヨンウの懐に入り込みながら体を回すと
ヨンウの手は シンユルのわきの間をかすめて通った、
ヨンウはこれ以上逃げ場がなく窮地に追い込まれた。
「あの…本部長…」
シンユルの顔がヨンウの鼻先に来ている。
心地よいシンユルのほのかな香水にヨンウは精神がさらに混迷した。
「はい、ヨンウさん。」
「私もこの映画を最後まで見るのは大変です...」
シンユルは暗闇の中でも知ることができた。
ヨンウの顔がシンユルを見て赤くなったことを。
慎重に出てきた劇場の外の廊下は、明るく空っぽだった。
「ヨンウさん、ここにちょっと座っていてください。
私はトイレに行ってきます。」
「はい...ゆっくり行って来てください。」
暗闇の中で困惑しながら揺れていたヨンウの輝く瞳。
シンユルはしばらくして下唇をかみしめ、携帯電話の通話を押した。
「ヨンウさん、うちで泊まって行きませんか?」
*****
ヨンウの体と心は、映画館を出る時とは違って、
完全に冷たくなった。
シンユルの家に行きながら立ち寄った
コンビニでヨンウが受けたユンスの電話。
「ヨンウ.. 退勤後に電話してすまないが, 今日来たVIP..」
「ピーピー」
「カン·ヨンウ、あなた、まだ外なの?
あなたもしかして、シン本部長と一緒にいる?」
「兄さん、ごめん、 僕は電話に長くできないんだ···」
「おい…まったく··· あなた...シンユルに伝えて、
私がこの前、5階で話した話。 忘れないでって。」
シンユルの車がしばらく家の前のコンビニに到着した時。
ヨンウはすぐ来ると言った後、さっさとコンビニに行った。
ためらうことなくコンドームをつかみ、しばらく悩んだ末、
ミネラルウォーター1本を買った。
手ぶらで出たら何を買ったのか シンユルが聞くと思って
何と答えるのが恥ずかしくなった。 シンユルを見ながら持つ
ヨンウの欲望をシンユルに見られたくなかった。
その通話の後にヨンウはユンスが言った
5階という単語が頭から離れなかった。
遊歩道をはさんできれいな庭園がある5階建ての建物、
高級ビラ一棟。
シンユルは地下駐車場に車を停め、ヨンウをちらっと見た。
コンビニで何があったのだろう。
誰と通話してこんなに固まったのだろうか。
シンユルがあまりにも強圧的に追い詰めて
ヨンウが断れないのではないか。
ヨンウの暗い表情にシンユルは心配が先立った。
2人を乗せたエレベーターが5階に止まった。
広い廊下をはさんでたった2世帯の家が5階の全部。
「パシャッ、ティ、ティローリ」
まだ手動鍵とカードキーを一緒に使っているシンユル。
シンユルは入口に少しぼーっと立っているヨンウをそっと
押して家の中に入ってきた。
「ヨンウさん、ヨンウさん、大丈夫ですか?
あの...もう一度言います..私があまりにも強圧的だったら、
ヨンウさんが嫌だったら今からでも ヨンウさんの家まで送ってあげます。」
シンユルが眺めたヨンウの目元がしっとりと濡れていた。
「いいえ、本部長。 いいえ. 私は嫌いではありません。
ところで本部長.. ユンスさん好きですか?」
「え?それはどういう意味ですか?」
「コンビニにいた時、ユンスさんから電話がありました。
本部長に自分が5階で話した話を忘れないように伝えてほしいと言っています。
私が思うに、ユンスさんは本当に素敵でいい人なんです。
本部長がユンスさんを好きなのは理解します。
でも、ユンスさんがいろんな人に会うことで傷つかないでほしいです。
本部長のお気持ちが許すのであれば、私も気に入っていただければと思います。
本当に、本部長に会いながら抱く心がこんなコンドームを買う、汚い心ばかりですが、
私を追い出さずに、私が2位でもいいので、私もちょっと好きになっていただけませんか。
私がこの前に言いましたが、誰かを好きで 会えるのが大好きで 初めてなので僕がどうすればいいのか
僕はよく分かりません、本部長の心には 私が1位じゃなくてもいいから。
私も少しだけ心に留めておいてください 本部長。
あの...本部長が抱いたユンス兄さんの座を見向きもせず、欲張らないようにします。」
ヨンウはコンビニで取った品物を 広くて冷たい玄関の床に置いた。
最近、予約機能を発見されました!
私は大馬鹿ですね。(^^)
私が書いた話を読んでくださって心から感謝申し上げます。




